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圧巻の能力が花開いたアーバンシック、そこにはルメールの最短教育があった【菊花賞2024回顧】

AIで競馬を見ていくようになってから、いかに錯誤して見ていたかを実感するようになりました。

昔から言われているような常識が今はもう知らない方がいいくらい邪魔していた。

そもそも人間は、かなりの情報を削ぎ落とさないと現実を見られないわけだから、毎回きちんと見てないとカンタンに錯誤してしまう。

競馬は「強い馬が勝つ」というラベルを盲信してしまうと、そこの情報しか見えてこなくなり、その他の重要なことが見えなくなってくる。

だから、レース映像を振り返るときは「細部まで見せてくれ」と脳にお願いをしています。これを3ヶ月も続ければ今まで見えてなかったものが見えてきます。

さて、菊花賞2024は、まさにルメール劇場と呼ぶにふさわしい絶妙な押し引きでアーバンシックを勝利に導きました。

もともと年初から能力は高く評価してましたが、教育に失敗し続けて後方からしか競馬ができなかったんですね。

この馬ものすごい出力を持っている馬なので騎乗している側もかなり怖い。
だから、スタートから慎重に馬なりで進めたくなってしまう。

でも、ルメールが乗るとなってからはガラっと変えてきた。相当なリスクを取って気勢を上げる方向に切り替えている。

かなり乗り難しくなっていたはずのセントライト記念は出遅れから押し上げてアーバンシックのリズムに大きな刺激を与えることができていました。

これならと思う一方で、さらに800m距離が伸びる菊花賞は、一度引っかかれば致命傷になりかねない舞台。

少し押せばビュンと行くピーキーな仕上げで普通は長距離を走らせないので、そうカンタンなレースにならないはずだった。

セントライトからグンとデキが向上して気がさらに入っていたアーバンシックは、先入れ枠なので出遅れる可能性もありました。そこが上手くいったのはルメールとのコンタクト力の高さと言えるでしょう。

序盤こそ少しビュンと行きそうなシーンがあったものの、その後は問題なく馬を騙しつつ位置を1つずつ丁寧に上げていった。こういう位置の上げ方は岡部が上手かったけど今はルメールぐらいしか出来てないですね。

レースの終盤で武豊がマクっていく所でも冷静に対処できていたし「もう別馬のレースだわ」と唸るしかなかった。

かなりのリスクを取った最短教育を行い、それで当然のように結果を出すルメールだからこそ「馬が強い」と言われるようなパフォーマンスにつながる。

一流の騎手ほど馬「8」騎手「2」のような割合に感じさせるもの。そういう視点で見ていくとまた景色が変わってくる。

後方で安全にビビリながら乗るか、それともリスクを取って動くか。やはり日本人は不安が強い民族気質があるので無難に回しがちです。

不安の90%は現実には起こらない。しかし、日本人は10%の不安に対処する生き方を感情的に選んでしまう。だから幸せになれない。

競馬の話も3%しかいないオープン馬、それかレースの組み合わせで出現する強い馬の話が中心でしょう。

それを合わせても20%程度でしょうか。その強い馬を予想するためにデータや情報が用意されています。わずか20%を予想するために専門紙やJRA-VANを利用しているわけです。

逆に言えば、大多数である「大して強くない馬」たちは軽視され続けてきました。これらの馬が生み出す「競馬M資金」は手つかずのままなのです。これらの微妙な強さを把握する手段や対策なんて発想すらないのが現状です。

今あるデータでは、レースに1頭いるなしの強い馬を把握できれば御の字。それ以上はやりすぎであり、いくら頑張っても予想できるものではない。

予想が分からない?それ正しいです。圧倒的に強い馬が分かれば予想力は十分にあります。

こういう視点を持つようになると競馬には未知数な部分が残されているものだと気づき始める。予想可能な20%はやり尽くされてきましたが、残りはいまは放置のまま。

あなたなら「強さ」では計れない馬たちをどう攻略しますか。私の答えはUmappそのものだと言えます。

私がUmappを開発するにあたって注目したのは「直観力」です。

AIが得意とするのは、過去のデータに基づいて未来を予測する論理的思考です。しかし、これには限界があります。AIは未知の状況や前例のない問題に対して柔軟に対応することが難しいのです。この点において、人間の直観力が重要な役割を果たします。

2016年、グーグルの開発した囲碁プログラム「アルファ碁」は、当時最強の棋士イ・セドル九段に4勝1敗で勝利しました。この結果はAIの能力を証明するものでしたが、注目すべきはイ・セドルが1局で勝利した方法です。彼は前例のない独創的な一手を打ち、AIを打ち負かしました。これこそが人間の直観力の強さを示す一例です。

アルファ碁は、膨大な数の人間同士の対局データを基に学習し、自己学習を繰り返すことでその強さを高めました。このプログラムは、過去のデータを基に最も勝つ確率が高い一手を計算することができます。しかし、このようなデータに基づくアプローチには限界があります。

競馬は特にデータが全く足りていないのと本当の価値を示していないため、データクレンジングなしにブチ込んでも上手くいきません。

たとえ、データがあっても人間が知覚できないものになりがちで説明がつきにくい。AIにはブラックボックス問題がありますが、基本的に好配当になるほど説明がつかないため、確実性が欲しくなる予想力で好配当を得ることは相反的であると言えます。

AI時代において求められる人材は、単なる知識や論理的思考はAIにまかせ、直観的な思考力や創造力で「新しい何か」にシン化させる能力を持つ人であると言われています。過去にない状況に直面したとき、新たな解釈を加えられる能力も支えになります。

直観力で馬券を買うようになると負けはなくなります。すべての失敗は「ありがたい経験」であり、ただの当たりハズレという”幼稚な遊び”ではなくなる。

野球のように多くの三振から学びを深められるのが直観の魅力です。

競馬は直観力を最速で鍛えるのに最も向いています。「解はないのに答えはでる」これに答えるためにレースを見て準備し、当日は過去の経験をもとに直観力に答えていく。

野球でも直観は鍛えられますが苦手な人も少なくないでしょう。

ところでプロの速球は見てからでは打てないと言われています。では、プロはどう打っているのか。

最近は事前に脳が予測して直観として働かせていることが分かってきました。つまり、過去の経験から「アテ」をつけて「当て」ているわけです。このアテのつけ方が3割だと名バッターと呼ばれて世界的な選手にもなれば100億円の世界になります。

馬券の好配当も直観でアテられないだろうか。そう考えて開発されたUmappは、すでに運用レベルで実践投入しています。著名な学者が発見した確実な論理アドバンテージを100以上も詰め込んであるので長期的にはその影響を感じられるでしょう。

そもそも、無料の公開予想を通して「穴馬から予想する」という苦行のもと10年プラス収支を証明してましたし、馬券より難しい一口馬主の出資サポートでもアーモンドアイなどで10年プラスを実証できています。

アナログとデジタルを融合させたUmappは競馬必勝法があるとするなら、その前提として必要な「エージェント・ベース・モデル」を15年前から構築しています。

論理を最大限に活用しつくした上で、一番のリターンを生み出す最難関は直観に任せていく。

ただ、あまりに正統派すぎて個人でやれるものじゃないし採算も合わない。あれもこれもとやってきたら開発や維持コストが非常に高くついてしまいました。まだまだノビシロがあるけど、こちらの開発資源が足りてないので確保する必要があります。

いまの更新プロセスで1つ遅れると開催までに間に合わなくなるレベルでのカツカツ。やれることは膨大に残っていて、新たな資源確保が今後の課題になります。

AI時代になるほどに求められる「直観力」を今から鍛えておくとが最速の出世につながるかもしれないですよ。

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