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ジャパンカップ制覇で競走馬として完成したイクイノックスが引退すべきでない理由

これだけ順調に右肩上がりの成長を見せた馬はいないと思います。ヒョロっとしていた2歳から晩生だなと見ていましたが、そこから怪我もなくステップアップして4歳で完成できたのはマレなことです。

一口馬主クラブの馬でこれだけの当たりを引けることは早々ないですから出資した人なら来年も走って欲しいでしょう。実際のところ何の問題もなく5歳でキャリアを終えることは可能なのに引退なんてもったいないと思ってしまいます。

ルメールいわくポニーのように乗りやすい馬なのに好位から最速の脚を使える付け入る隙がないレースぶり。サンデーサイレンス系の気性的なクセを乗り越えて、以前よりも一段上がった王道の競馬が戻ってきたと感じました。

ヘーゲルの弁証法では、物事の進歩・発展は、 あたかも「螺旋階段」を登るように起こると言います。これは社会現象としてしばしば目にする所ですが、イクイノックスにもこれがピタリと当てはまります。

この馬が凱旋門賞でどこまでやれるのかを見ることができれば今後の大きなヒントになるかもしれない。その岐路にいるいま今後の動向が気になるところです。

この関係でヘーゲルの基本的な考え方を意味する言葉アウフヘーベンが日曜に出走していたことを思い出しました。調子が上がっていましたがレースではスムーズに捌けずの4着。次走は要注目です。

AIと人間で互恵関係を深めるシステム

競馬データはペースで相反することもある扱いの難しいデータですが、うまくクレンジングしたピュアなデータを食べさせることでゆっくり育てています。同時に自分の直観も育てることで着実に精度を上げることに成功してきました。

一般的な統計を見れば穴馬ゾーンは攻略できてないと判断できますが、プラスにするのは確実性を犠牲にしてリスクを取ることで配当アップさせる必要があります。控除率と不確実性を乗り越えるにはそれしかないからです。

イクイノックスのような強い馬であれば悪条件を乗り越えることができますが、条件レースにいるような穴馬は適応力がないため好走にはいくつもの条件がつくのが普通です。基本的に予想できるものではなく長期回収パターンに基づいて買うものと言えるでしょう。

どうすれば価値あるリスクを拾えるだろうか。株取引でさえ短期はギャンブルと言われバフェットでさえ失敗する世界。さらにリスクの高い競馬なので長期プラスパターンを買い続けるのが正解になります。

短期がカンタンでない理由はデータがどちらにブレるか分からないから。ジャパンカップでは牝馬三冠リバティアイランドが古馬と初対決する時にどう判断するか人により別れました。短期では不確定なデータをもとに判断を繰り返すことになるのでギャンブル的にならざるを得ないわけです。

そこにどう確信性を持たせるのか。それをAIと独自理論を持つ専門家と力を合わせて研究を続けています。URA競馬新聞では、勝ち人の見方をトレースするアプリや時系列予測するアプリを開発し実践ノウハウを積み上げています。

アイデアは豊富にあるが資源が間に合わない

伝説の投資家であるバフェットのバリュー理論で馬券を買えるようにAI化したりと20年近くかけて相当数のアイデアを実現してきました。それらの論理がすべて噛み合うようにするには一時的な不調と付き合う必要があります。

それを繰り返していくことでヘーゲル弁証法で言われるような、今までより1つ上を行く競馬予想を実現できると考えてきました。データクレンジングを始めシステム拡張や映像確認作業など週末までにやるべき作業は山のようにあります。

新しいアイデアを実行するたびに今までの作業を効率化していくことを繰り返していく。その時に思いがけない成果や逆に大きく下ブレることは避けては通れません。複雑なシステムを感じさせないようシンプルにまとめることにも気を付けてきました。

競馬の3着は自由席。AIのみならず人間の直観も同時に育っていくことで答えを求めるだけでなく、個性を生かした競馬予想のサポートができればと思います。



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