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作られた世界が好き

僕の出身は奈良市です。
鹿が野放しになっている(実際は飼われている)奈良公園の端に僕の実家はある。

小学生の頃、奈良のことを本当に田舎くさいと心の底から思っていた。
だって高層ビルはないし、新幹線だって走ってないし、小学生の行動範囲には高速道路もないし、当時国鉄奈良駅には、特急も急行も存在しなかった(それは今もか!🤣)

その昔、日本の都だったようですが(笑)聖徳太子とか、卑弥呼とか、とにかく歴史の中でもいぶし銀な時代なんて、小学生の僕にはカッコ悪くて嫌だった。

そんなに奈良は悪くないと思えるようになったのは、歳をとってからですね。
それまでも、田舎としての奈良はいいところではありましたが、あるきっかけで奈良は都会であると確信しました。


それは、僕の実家のあたりは興福寺や元興寺といった世界遺産の中にあると言っていい場所なのもあるでしょうが、どこまで行っても人の手の入っていない場所がないんです。


言ってる意味が分かりにくいかもですが、例えば山の中に入れば雑木林とか、人の手が入ってない場所ってあると思うんです。
それが奈良もそうですし京都もそう、どこへ行っても庭師が手入れしてるのかよって場所ばかり。
こんな(手入れされた)環境が自然だと思って生きてきたので、本当の田舎の自然に触れた時、めちゃ不便極まりないと思ったことがあります。

そう、これは自然なんかじゃないんですよね。
昔の都会だからこういう感じなだけで、時代が時代ならば、ここは今でいうところのコンクリートジャングルだとも言えるんじゃないでしょうか?

スマホネイティブ世代にガラケーが黒電話扱いのように、そのギャップが僕には分かってなかったのだと、改めて思いました。

そして、作られた自然が大好きなんだと...自分が幼い頃育った環境が、後々まで後を引くのだと感じました。

僕は作られた世界が好きなんです。


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