高松宮記念　全頭診断

コース考察

中京芝1200ｍ左B
向こう正面半ばからスタート。下りながら3,4コーナーのスパイラルカーブに突入する。直線では残り200ｍまで120mの登り坂がありタフさも求められる。傾向としては馬場さえ良ければ内で距離ロスを抑えた馬の台頭が目立つか
天候としては週中と日曜当日に多少の雨予報(曇のち雨)があるが馬場に影響を与えるほどではないと現時点では考える

ペース想定

　土曜からBコース。まず逃げる可能性があるのはビクターザウィナー、テイエムスパーダ、モズメイメイ、出走出来ればアサカラキングなどが挙げられるか。その他にも好位から競馬をしたい馬が多くコース的にも前有利なのでポジション争いは激化するとみられる。流れたペースとなり中団辺りで脚を溜められた馬に展開が向くと考える。枠的にも内の方が良いだろう。余程なペースでもない限り大外一気のような展開にはなりづらいだろう

全頭診断

アサカラキング牡4

　前走は外枠からハナを取り切りハイペースに持ち込んで僅差2着。重馬場で淀みないペースで前で残す地力はあった。しかし気性面からなのか押して押して確実にハナを取りたいという競馬をしている馬であり、距離短縮となりハナ争いも激化することが想定されるため好走パターンが崩れる可能性は高いか。内枠を引いて外から被せられる前に押し続けて強引にハナを奪うしかないだろう。外枠なら厳しいか。除外対象馬

ウインカーネリアン牡7

　マイルからの参戦。どれくらいのポジションを取れるのかはいまいち未知数ではあるが、マイルでもむしろ流れたワンペースの競馬を得意としており高いスピードを持続する能力に長けている。このレースは先行馬有利で今回のメンバーを見てもしっかりと流れそうなので、3,4番手辺りを確保できれば息が入らずこの馬に向く流れになるのではないか。とはいえ1400すら未出走でこの馬を軸とするには勇気が必要だがその分オッズ的にも妙味は出るだろう

ウインマーベル牡5

　重賞連勝でもはや最上位に近い実績馬。能力的には高いのは確かなのだが1番の売りは立ち回りの上手さであり、過去の好走時は内有利の馬場や展開を内枠からそつなく立ち回っての例が多い。地力に任せて大味な競馬をするタイプではないため勝つにはどうしても内枠がほしいだろう。距離短縮で全体的なテンも速くなりポジション的にはよくて中団辺りになると思われる為、良馬場で密集した内から差し切るとなるといい枠を引けたとして中々再現性の低い競馬か

キミワクイーン牝5

　前走は4角で内から押し出され多少の不利があったが現時点での実力だろう。とはいえ内でロスなく回ってきた馬が上位にいるなか外外を回しての0.5秒差は悲観するものではない。11着に敗れた京阪杯も、当日は開催最終週でありどの馬も外外を通りながらの競馬で内を通らされていたこの馬には向かなかった可能性が高い。上位に来ていた馬は外から差してきた馬たちと、内からは逃げていたビッグシーザー１頭のみである。スプリンターズSでは圧倒的に不利な大外枠から上がり最速を使っており、地力面で特に劣っている点も見当たらない。個人的に思うのは右回りのコーナリングが苦手なのかいまいちコーナーで前との差を詰めるシーンが見当たらず、左回りのスパイラルカーブになることにより入りからスムーズにコーナーを回ってこられる可能性もある。当日も内からロスなく立ち回ることが出来れば馬券内に入ってきてもおかしくない一頭。個人的には調教は毎度素晴らしくなぜ勝ちきれないのか疑問に思うほどなのでここで一変して好走を期待したい。内目の枠を引きたい。懸念点は賞金が足りずに除外される可能性も高いこと！

グランデマーレ牡7

除外の可能性が高くここでは割愛

クリノガウディー牡8

除外の可能性高くここでは割愛

シャンパンカラー牡4

　NHKマイルカップ覇者だが当日は稍重ではあるがかなりの雨模様で特殊なレースだったと言える。マイルまでしか走った経験はなく古馬戦線になり適性を探そうと迷走している感が強い。ここの参戦も自信があるからこその参戦ではなく手探りでより合っている条件を探しているだけだと感じてしまう。地力としても物足りない

シュバルツカイザー セ6

　カーバンクルSは外枠から中山1200を勝ったのは素晴らしいが差のない競馬でありレースレベル的にも低く、内枠逃げ先行馬の質が高ければ届かなかっただろう。前走のオーシャンSは出負けした時点でほぼ終わりで、直線も特に不利もなく上り上位にも入れなかった。勝ち筋が見当たらなく、地力面で厳しいか

ソーダズリング牝4

　前走は1400でナムラクレアに勝ちきり。1200では後方に待機することになるだろうことから重い印は打ちづらい。全体的にレベルが低いなら可能性はあるが、ルガルなど前脚質で脂が乗り切っている実績馬がいるので、前有利になりそうなレースでそれらをすべて跳ね返すほどの末脚を発揮できるかと言われれば疑問。ヒモ程度に抑えておくべきだろう。極端なハイペースになると想定するなら軸として考えても面白いだろう

ディヴィーナ牝6

　引退レース。前進気勢が強く控えたエリザベス女王杯も常に行きたがっており力を出し切れなかった。今回は掛かり気味な気性を短距離レースで開放してあげようということだろう。この馬が走りやすいペースで走ることはできそうだが、出遅れ癖もありポジション的にどの辺りを取れるのかが検討もつかない。出たなりで馬が取りたいポジションで地力勝負に持ち込むしかないだろう。唯一走った1400の京都牝馬でも出遅れてからリカバリーで前に出すと明確に掛かりチグハグな競馬になってしまった。ただこのレースは1400にしてはかなり緩んでしまったレースであり、今回のレースは流れると想定しているのでこの馬にとっては走りやすい展開になるのではないか。地力的には面白い一頭だと考える

テイエムスパーダ牝5

　とにかく前を取りたい。この馬が引っ張らないとペースの想定が崩れてしまう。地力的には厳しいだろうがこの馬の仕事を期待したい。しかし内枠を引いて後ろがこの馬を放置して５番手くらいのルガルをマークするのであれば一発もないことはない。直線までに４馬身くらい離すつもりで乗るべきだろう。おそらくパンパンの良馬場であることは好走への必須条件

トウシンマカオ牡5

　２戦続けてかなり強い競馬。短距離戦ではどうしても制限をくらう大外付近の枠から２連勝。中京でのシルクロードS４着も大外枠から脚を溜めての４着であり、勝ったナムラクレアは内を回し距離ロスもなく抜群の内容だった。馬体重もそこから前走までで14キロ増えており、成長の一途だろう。パワーもついてしっかりと中団から前を狙える立ち回りを出来るので昨年とは全く違う内容の競馬を期待できるだろう。枠的には真ん中あたりの枠が融通が利いて立ち回りやすいだろう。鞍上がルメール騎手ということで比較的中団で末脚をしっかり発揮できるような位置取りをするだろう

ナムラクレア牝5

　実績馬だがどうしても中団からの競馬になってしまうためイマイチ差しきれない。相対的には重馬場のほうが他の馬が落ちる分この馬には有利に働くと考えてよいだろう。当日も雨予報ではあるがどのタイミングで降るのかはわからないため現時点では良馬場想定としておく。昨年のシルクロードSでは２番枠からしっかりと脚を溜め、1200にしては遅い流れを終いのキレでしっかり差し切った。しかしかなり展開としては枠も含めスムーズな流れで直線も前がポッカリ開いての競馬だったので、斤量は重めだったとはいえこの完璧な競馬をしてギリギリ差し切りでは相手が強くなったときには展開待ちのような形になってしまい、地力で強引に勝ち切るという評価までは出来ないか

ビクターザウィナー セ6

　海外の逃げ馬。ラッキースワイネスなどを倒しており勝ってこのG１に参戦を表明してきたことは素晴らしい。脚質としては逃げでゲートセンスがよく、香港スプリントでも0.3秒差と地力は証明されている。日本に来る海外馬としては珍しく逃げ馬で、中距離路線とは違いここ数年は日本馬は海外で結果を残せていないこともあり実績面では今回のメンバーでも最上位クラスに位置するだろう。馬場が合う合わないなどはわからないが、前から競馬をする分消耗戦上等で突っかける可能性は高いだろう。実績がある分そこまでの穴にはならないと考える。5,6番人気あたりだろう

ビッグシーザー牡4

　坂井騎手に乗り代わり馬自身も充実の内容になってきており成長をうかがえる。前走に関してはずっと押されながらも行きっぷりが悪く取りたいポジションを取れなかった印象。おそらくもともとテンの速さはそこまでなく、長い脚を持続的に使えるタイプで、ペース的には流れたほうが向くだろう。なので行きっぷりが悪かったと言っても展開が向かなかったわけではないだろう。超ハイペースになったときでも同じ脚を使えるのであれば馬券内も見えてくるが現状では前走でこの馬よりも外枠のトウシンマカオに完封されているのでそこを明確にひっくり返せるような要素は少ない。あちらが左回りを苦手としていそうなど他力条件になってしまう。1番の懸念点は坂井騎手から吉田隼人騎手に乗り代わることだろう

マッドクール牡5

　スプリンターズS2着。鞍上が10番枠からこれ以上ない競馬をした結果であり、あれ以上を求めるのは酷か。逃げ馬が引っ張ってくれて決め手に欠けるこの馬でも好位から勝負になる展開だった。パワー寄りの馬であり当日の良ではあるがやや渋った馬場というのは合っていたのだろう。このレースに関してはナムラクレアも万全な競馬を出来ておらずレースレベルとしては多少低めに考えている。ナムラクレアに勝ったからと印が逆転するような内容ではなかったことだけは確かだろう。いいポジションを確保したいので内枠を引きたい。この馬は内枠を引いた経験が少なく、その点は伸び代だと感じる。ここは是が非でも内枠

マテンロウオリオン牡5

　前走初の1200。スタート後は鞍上も促したがテンの速度が違ったので後ろからの競馬にすぐ切り替えた。競馬自体はある程度スムーズで終いだけの競馬をしたのだがそれでトウシンマカオやビッグシーザーに上がりで負けているのだから厳しいだろう。鞍上が横山典騎手になるので最後方からウマなりで運び超超ハイペースで最後方付近にいたこの馬に完全に展開が向いても馬券内はどうか怪しいだろう

ママコチャ牝5

　前走は外目の枠から外外を回され、ペースもかなり厳しい流れになってしまったことから差しが届く展開になってしまった。しかし他の先行馬はこの馬よりも明らかに垂れているのでやはり地力面では高いと考える。しかし展開不利を覆すほどの地力があるわけではなく、どちらかというと安土城のような1400で脚を溜められるような展開が向いていそうで、好成績を残しているとはいえ1200ｍはこの馬にとっては忙しそうではある。今回はかなりメンバーが揃っているのである程度は割り引いて考えたほうが良さそうだ。個人的にはマッドクールと同格だと考える。枠の助けがほしい

メイケイエール牝6

　引退レース。前走の京都牝馬Sは大出遅れから前半のうちにポジションを上げたらかなりのハイペースに巻き込まれてしまい無駄な消耗をしての10着。道中が全く緩まないラップを刻んだ為、前にいた馬は総崩れで無駄な消耗をしたこの馬の0.6秒差は十分健闘していると言えるだろう。地力面では衰えている感じもなく、スムーズに走り切ることさえ出来れば今でも能力は最上位だろう。今回は条件的にも前有利でそこのポジション争いが激しい上、テイエムスパーダや外国馬も逃げ争いにほぼ加わることになるだろうことからハイペースになってこの馬なりにある程度脚を溜めながら走れる可能性あるのではないかと考える。スプリンターズSもこの馬にしてはいい競馬が出来たが本領を発揮できるのは激走した中京でのセントウルSのような軽い良馬場だろう。このレースをハイペース想定で考えている人は是非良馬場なら馬券に入れてあげてほしい一頭だ

モズメイメイ牝4

　最近はあまりいいスタートが決まらなかったが前走は1400ということもありいいスタートからペースを握った。しかし全く中盤で緩むところがなく差し競馬になってしまい惨敗。地力的にも難しいが個人的にはハイペース予想なのでそういう意味でもしっかりとスタートをきって前で競り合ってペースを引っ張ってほしい。馬券的には厳しいと考えている

モリノドリーム牝5

　登録はしているが除外対象なので出てこないだろう

ルガル牡4

　まず第一に出遅れグセがある。前走のようにスタートで後手を踏まなければ文句なしに強い。ただし陣営がやけに京都や新潟など急坂の無いコースを選択してきたのかは気になるところ。中京で走った経験もダートでの未勝利戦しかないので参考にはならない。個人的には京都に特化しすぎており、好走したとしても坂がネックになる可能性は高いと見ている。前走は抜け出して逃げたテイエムスパーダを２番手から楽に見るような競馬をしており、ラップ表示よりも楽な内容だったと言えるだろう。地力が高いことに疑いはないが出遅れグセやペース、坂などへの適応面を加味すると軸とするには不安要素が多いか。現時点では予想オッズ的には４番人気だが当日はもっと上がると思われる

ロータスランド牝7

　1200ｍのレースに出てくるのはこのレースだけなので陣営としてはやることが明確なのだろう。内目で我慢して展開待ちというところだろう。持っている脚に疑いはなく、岩田康騎手ということからもハイペースの中を内から突いてくるイメージで間違いないだろう。そもそも外から回すような競馬になってしまうと馬券内には届かないだろう。枠的には最内枠をほしい。スタートも悪くはないので出たなりに10番手くらいで付けられると絶好だろう

馬券考察

混戦
上位を見ても抜けている馬がおらず、枠や展開、馬場次第でいくらでも着順が入れ替わりそうなメンバー。メンバー自体は現時点での短距離路線で考えうるメンツはそろっており、ご自身が強いと考える馬を軸に考えると良いだろう

ここでは個人的に激走までありえそうな穴馬数頭を上げて失礼したいと思います。基本的には内枠希望です
・ビクターザウィナー
・ウインカーネリアン
・ロータスランド
・（キミワクイーン：除外対象なので）

外枠でもいいのでハイペース良馬場で
・メイケイエール
・ディヴィーナ

貴重なお時間をいただきましてありがとうございました
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