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親愛なる競馬初心者へ、愛を込めて

初めまして、無馬と申します。
このnoteは、当時競馬を始めたてだった自分へ伝えたい…競馬初心者が負けすぎない為に意識すべき事を書きました。ほぼ自戒ですが、お時間がありましたら目を通して見てください。競馬歴の長い方からすると、懐かしさを感じるかも知れません。

それでは、行ってみましょう!

1.派手な予想家ほど裏がある

こちらは、競馬初心者が1番初めに陥りがちな沼だと思います。実際に私も3ヶ月間ほどこの沼に足を取られ、「こんなに勝っている人の有料記事を参考にしてなぜ勝てないのか」、「自分が乗った時だけ外れるから自分の運がないのが悪い」、「自分の買い方が悪く的中しなかった」など悩みを抱えておりました。もちろん、的中する事もありましたが、続けるほどに負けは増える一方でした。
そんな過去の自分に一言だけ声を掛けらるとしたら「3連単マルチの的中馬券を見せびらかす予想家には絶対に着いて行くな!」と伝えます。
ある程度競馬歴があり、Twitterを利用している方なら納得頂けると思います…笑
この手の予想家は一見すると多くのフォロワーを抱えており、TLは感謝のリプライのリツイートだらけ、的中馬券も万馬券を厚張りで買っていて見栄えがするなど、いかにも”勝てそう”な空気を醸し出しています。
しかし、実態は参考にし続けると負け続ける悪質な業者予想家であることがほとんどです。
このロジックについては別の項で深掘りしますので、ひとまず下記の項目に当てはまる予想家には注意して関わるようにしましょう。

①的中馬券が3連単マルチが中心である。
 →この買い方は勝ちたいなら論外です。
  3連単1軸マルチ相手5頭の点数は60点
  =120倍当てても単勝2倍当てるのと同じ配当
②射幸心を過度に煽る記事タイトル
 →自信度SSS!など、買うあなたは立派な養分です。
  自信があって当たるのなら有料記事など売りません
③年間の回収率を明かしていない。(聞いても答えない)
 
→年間で負けているので出せるわけもないですね。
  調子がいい日だけは回収率を明かしてたりします。
  自信度SS回収率150%!本当かな?
④プレゼント企画を頻繁に行なっている。
 →露骨なフォロワー稼ぎは集金のためです。
  BOOKERSの無料予想なども同じ効果があります。
⑤ごえもん(有名馬券捏造予想家)
 →もはやネタにされている。的中馬券は全て捏造。

有料予想記事に限らず、無料の予想を参考にする際も、以上の点が当てはまる予想家かどうかは意識するといいでしょう。
私が3ヶ月で負けた金額などたかが知れていますが、何も疑問を抱かずに今も危険な予想家の記事を買い続けていたらと思うとゾッとします…

ただ、勘違いして欲しくないのは「予想家=ダメ」ではなく、「悪徳な予想家=ゴミ」です。
見解など詳しく載せてくれたり、新たな視点や気付きをくれる素晴らしい予想家も沢山います!


2.予想家に乗るだけで勝てると思うなかれ

この項目を説明する前に、簡単に「回収率」について説明させていただきます。既にご存知の方は読み飛ばして下さい。

回収率とは、自分が買った馬券の金額に対し何%の払い戻しがあったかをパーセンテージで表したものです。

例えば、あるレースで単勝10倍の馬の単勝馬券を購入して、見事的中した場合、購入馬券の金額100%に対し、払い戻し金額は10倍になりますので、回収率は1,000%となります。逆に外れてしまえば回収率は0%です。
計算式にすると下記のようになります。
[払戻金額]÷[投資金額]×  100  = [回収率]
ある期間通して回収率100%を超えると、その期間は競馬で勝った事になります。
これだけ聞くと回収率100%を超えることが簡単そうに思うかもしれませんが、そこには大きな壁があります。
その壁は控除率と言うものですが、さらに説明が長くなるのでひとまず置いて、本題に戻ります。

例えば、あなたが1つ目の項目の注意点をクリアして、年間回収率105%の信頼できる予想家(そんな人は数ある予想家の1%もいませんが…)に出会ったとしましょう。
その予想家の予想は1レース毎にnoteで500円で売られています。
この予想家の予想に乗って年間回収率100%を超えるためにはどうすればいいでしょうか?

答えは
①馬券購入の機会損失を防ぐ
②note代を差し引いて回収率100%ラインを超える

この2点になります。
それぞれ簡単に解説していきます。

①馬券購入の機会損失を防ぐ
こちらは簡単に言うと、「乗るのならば予想された全レースに乗れ」です。
年間105%の回収率の予想家は、平均すると1レース辺り賭け金の5%勝っている事になります。しかし、当然ながら当たるレースと外れるレースがあり、回収率500%を超える予想レースもあれば、0%の外れ予想もあるのです。
当たる予想だけに便乗できればいいですが、レースが始まる前に当たるかどうかなど分かりません。むしろ、買わないレースが増えるほど、高配当のレースに乗れない機会損失が大ダメージとなります。
あくまで長期的にその予想家の予想で勝ちたいのならですが、全てのレースに乗らないと回収率は収束しません。

②note代を差し引いて回収率100%を超える
こちらも冷静に考えれば当たり前の事ですが、ここに触れる予想家はほとんどいません。何故なら触れてしまえば多くの顧客を失いかねないからです。

上記で例を挙げた
・年間回収率105%
・有料記事が各レース500円
この場合で考えていきます。

あなたがこの予想家の有料記事を購入し、指定された買い目で3000円馬券を購入する、これを1年続けたとしましょう。
この予想家の予想の年間回収率が105%ですので、1レースあたり平均して3150円の払い戻しがある事になります。
つまり、年間で[150円×レース数]分の馬券での利益をあなたは得るのです。
しかし、有料記事で各レース500円を払っているので、年間で[350円×レース数]分をあなたは失う事になります。
回収率105%の予想家に乗っているにも関わらず、これでは勝つことはできないどころか、徐々に負けていってしまうのです。

上記の条件の場合、1レース辺り10,000円分の馬券を購入する事で、やっとnote代を含めた年間回収率100%となります。

さて、ここまでで機会損失なくnote代を意識した金額で馬券を購入すれば理論上勝てるとお伝えしましたが、あなたにとってこれは現実的でしょうか?
土日の中央競馬だけだとして、1日5回予想レースがあるとすると、1ヶ月で約40レース。当たる日もあれば当たらない日もあり、大幅マイナスの月もあればプラスの月もある。それを受け止めて、予想に乗って1年間買い続けられるのであればあなたは勝つことができるかも知れません。

しかし、競馬初心者で月にウン十万も馬券を買える人の方が稀だと思います。それでも1レースに掛ける金額を低くすれば勝つことはできない、このジレンマがある限り、予想家に乗るだけで勝ち続ける事はできないのです。

長くなりましたが、2つ目の項目
「予想家に乗るだけで勝てると思うなかれ」
この意味が今なら分かるはずです。

その通りに買うだけで勝てる…そんな上手い話を現実にする為には大量の資金が必要なのです。

では大きく負けない為にはどうすべきか、自分で考えて馬券を買う時は何からすればいいのか、そんな疑問に以降の項目で答えます。

3.多点買いの銭失い[合成オッズを意識せよ]

皆さんは馬券を購入する際、どの券種で購入していますか?
単勝と複勝がメインの人、馬連や馬単など2連系が好きな人、3連複や3連単など高配当が期待できる券種が好きな人など、様々かと思います。

では、負けにくくなる為に、やってはいけない買い方とはどんなものでしょうか?

それはズバリ…抑えの馬券の購入です!

これだけでは伝わりにくいと思いますので、掘り下げていきます。

当たり前の事ですが、馬券の的中する通り数は複勝/ワイドで3通り、その他の券種だとわずか1通りしかありません。(同着入選時を除く)

ですので、その1通りをいかに少ない買い目で取れるかが回収率に大きく関わってきます。

分かりやすく単勝を例に挙げると、5点買って20倍を当てても回収率は400%ですが、1点の購入で20倍を当てると2000%となります。
もちろん、5点買った方が的中率が高いのは間違いありません。何故これがいけないのかをくじ引きに例えて説明します。

10頭立のレースは1等,2等,3等の当たりが入ったくじに例えられます。
単勝の馬券は1等を引いた時のみ当たりとなります。
くじを複数回引けば当たる可能性はありますが、このくじで複数のくじを引くためには必ずまとめて引かなければいけないのです。
1つ引く毎に当たりを確認できれば、無駄なく当たりが出るまでくじを引けますが、競馬はそうではないのです。
単勝を5点買って当たりを引いたとしても、4点は必ず無駄になります。
逆に、単勝1点でハズレを引いたとしても、ここで使わなかった4点の分はその先のレース(くじ引き)に回すことができます。

つまり、抑え馬券(本線とは違う馬券)を購入するという事は、本線が当たれば抑えは無駄になり、抑えが当たれば本線は無駄になる…と、少なくとも必ずハズレるくじを買ってしまっている状態なのです。

さて、上記を踏まえて実際の馬券の話に戻りますが、
複勝<ワイド≦単勝<2連系<3連系 のように
的中難易度があがると配当のオッズも上昇します。

ですので、
①少ない点数で当てる事
②現実的な当選率かどうか
この2つのバランスが大事になってきます。

その際、1つの指標として活用していただきたいのが
合成オッズ です。

合成オッズとは、簡単に言うと
馬券が的中する際の払戻額を馬券購入の額で割った数字です。

例えばある6頭立てのレースで
A 単勝2倍
B 単勝3倍
C 単勝5倍
D 単勝10倍
E 単勝20倍
F 単勝50倍
の6頭が走るとします。

Cの単勝を200円、Dの単勝を100円買うと、どちらかが1着になれば1000円の払戻しが得られます。
この場合、
1000円(的中時の払い戻し)÷300円(合計購入金額)=合成オッズ(3.3倍) となります。

これは、2連系や3連系を購入する際も、券種毎の的中時の払し金額を合わせる事で同様に計算できます。

肝心の合成オッズの活かし方ですが、上で例に挙げたA〜Fの馬のレースでもう1つ例を挙げます。

ある予想で、かなりの確率でA,B,Cが実力が拮抗していて勝つと分かったとしましょう。
当てに行くためにA,B,Cの単勝を購入してしまうと合成オッズは96%(トリガミ馬券)になります。
そんな時、馬連A,B,Cボックスやワイドボックスなどの合成オッズと見比べてみる事で、予想の筋を変えずに回収率を高めた買い目を選ぶことができるのです!

私の日本語が下手なので伝わっているか不安ですが、
まとめると

【長期的に負けにくい馬券の買い方とは】
①抑え馬券は買わない
 ※単勝+複勝や馬連+馬単など両立する券種はOK
②なるべく購入点数は少なくする
③合成オッズを意識して購入する

解説はないですが、これに加えて

④初心者やお金がない人は3連単を買うべからず
 ※3連系はハイリスクハイリターン
⑤馬券購入のレートは統一する
 ※毎レースできるだけ同一金額で購入しよう


効率のいい買い方は自分自身もまだ模索中なのですが、今試しているのは馬連や馬単などの2連系を軸に合成オッズを5倍程度になるように買う買い方です。
3連系と違い的中が収束しやすいですし、5回に1度当たればいいのでメンタル的にもいい状態で臨めます!


4.控除率の壁[買わないレースは回収率100%]

次に、競馬の仕組みを紐解く事で、競馬の難しさを再認識しましょう。

まずは前半の文章でも登場した控除率について説明します。こちらをご覧ください。

この図はJRAの公式ホームページから引っ張ってきた図です。
簡単に説明すると、
単勝に投票された総金額のうち80%を的中した個数で割って払い戻し(20%はJRAの利益に)します。
3連単は72.5%を同様に払い戻し(27.5%はJRAの利益に)します…と言うような決まり事が書いてあります。

この胴元(JRA)が差し引いて利益にする割合こそが控除率です。

つまり我々は投票した人数で、総投票金額の80〜72.5%を奪い合って払い戻しを得ているのです!

そんな中で回収率100%超を目指すのであれば、この差し引かれた20数%分を補う予想力/買い方が必要になるのです。

そんな控除率の壁を越える為、とても大事なことを1つだけお伝えします。
それは…「購入レース数を減らせ!」です。

そもそも並の予想では控除率を超えられず80%程度の回収率に収まってしまうのですから、しっかりと予想をしたレースや、予想家と心中する覚悟のあるレース以外は手を出すべきではありません。以下のような買い方に心当たりはありませんか?

・1人気-2,3人気の馬連など、人気を軸にして買う
・誕生日馬券やサイン馬券を買う
・収支プラスの時にテキトーな大穴馬の馬券を少し買う
・TwitterのTLに偶然表示された誰かの買い目を買う
・強そうな名前の馬や好きな響きの名前の馬を買う
・前残りだから真剣な予想せず安直に逃げ先行馬を買う
・高知ファイナルは運試しとか言ってテキトーに買う
・勝てないと思ってる推し馬の応援馬券を買う

ドキッとした人は多いのではないでしょうか?
こんな事でも積み重ねれば年間回収率の足を大いに引っ張ります。
もしあなたが“負けを減らしたいのなら"上記のような買い方はやめましょう。

補足しておきますが、競馬には趣味の側面もありますので、様々な買い方を否定する気は全くありません。誕生日馬券で当たったりしたら記念になりますし、嬉しいですからね。
あくまでも、負けを減らしたいのなら やめようという事ですので、そうでなければ馬券なんて好きに買うのが正解です!


5.情報を吸収し、取捨選択しよう

さて、ここまでお読みいただきありがとうございます!
最後に、自分自身もまだ勉強中の項目をお伝えします。

現代は情報社会と言われるだけあって、様々な情報が様々な場所に眠っています。
それは競馬の情報も然りで、怪しい情報〜自分では気付けない様なファクターの予想など、情報は溢れています。
そんな情報の海に初心者が飛び込めば、当然すぐに溺れてしまいます。

Twitterを例にすると、実体験ペースですが
①「競馬 予想」で検索して上位の人をフォローする
②TwitterのAIによって関連ツイートが表示される
③関連ツイートから的中してそうな人をフォローする
④無料で予想を出してる人をフォローする
⑤死ぬほど負ける

こんな感じで初心者は①→⑤と溺れてゆくのではないでしょうか?見事に破滅へのレールが敷かれていますね。

では情報の海に溺れない為にはどうすべきでしょう?

①悪徳予想家はミュート/ブロックしよう
 ※射倖心を煽られるだけで良いことは1つもない
②印だけ載せる予想家は不要
 ※見解がなく、知識として身に付かないのなら不要
③自分では気付かない視点を持つ人を探そう
 ※予想家でなくともタメになる情報を発信する人は🆗
④見つけた情報はメモしたりして蓄えよう
 ※見解が載っていても、見るだけじゃ身に付かない


これは私の実践中の方法というだけなので、他の方法もあるとは思います。
ですが、実際に競馬デビューして悪徳予想家に乗っていた時の回収率が55%、上記を実践するようになってからの回収率が98%と効果は保証します。

そして、情報に溺れることなく自分で情報の取捨選択ができるようになったなら、今度はエア馬券でもいいので自分で予想をしてみましょう。

そして予想が当たろうがハズレようが、必ずレースの回顧をしましょう。

・予想通りの隊列になったか?
・ハズレた原因はなんなのか?(ペース/騎手/気性etc)
・馬場は予想通りのバイアスだったのか?

など、深く考えれば考えるほど次に繋がります。
こういった回顧の視点を得れるという点でも、自分では気付かないファクターで予想をする人をフォローする事は多いに役に立ちます。

予想して振り返ってまた予想をする…
単純な事ですが結局はこれだけです。
この繰り返しで控除率の壁を超えていきましょう!


と、まぁここまで長ったらしく書きましたが
私は皆さんに競馬を嫌いになって欲しくはありません。

好きな馬を応援して勝てば嬉しいですし、誕生日馬券やオカルト馬券で勝ったことのある人もいるでしょう。

負けない事はとても大事なことではありますが、何よりも競馬を楽しめる買い方をするのが1番だと思います!

とはいえ、負けが込んでいると精神的に余裕がなくなりますので、そんな方にはこの記事の内容を参考にして頂けますと幸いです。


長らくお付き合い頂きありがとうございました。

あなたのこれからの競馬人生に幸あれ!

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