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【週末回顧録】このまま負けてなるものか!(1月21日・22日)

お世話になっております。UMAJIN編集部員の平石です。

「未来の馬券の的中は振り返りから!」ということで、先週末の競馬を振り返っていくこの企画。土曜・日曜で気になったレースをピックアップ。さっそくやっていきましょう。

<土曜日>

中山1R パイアイヤー(4着)
午前中の中山は直線の向かい風がかなりキツかったようで。ダートの未勝利戦で軒並みラスト1Fが14秒かかっていたことからもそれが分かると思います。普通は14秒もかかれば後ろが届くのですが、それでも前残り決着ばかりだったのでよっぽど風が吹いていたんだなぁと思う次第です。

パイアイヤーはスタートで後手を踏んだこと、勝負どころで下がってきた馬に前をふさがれ気味になったこともあって4角13番手とかなり厳しいポジショニングに。それでも上がり最速の脚で4着まで突っ込んできたあたり脚力は見せました。さすがパイクーニャン牝系。

コジーンやフレンチデピュティのクロスを考えると東京で終いを活かす競馬の方がいいのではという感じもあるので、東京替わりでどうでしょう?
【次走狙いたい条件】東京替わり

中山8R ペイシャジュン(2着)
今回はチークをやめてブリンカー着用。勝負どころでは鞍上の手が盛んに動き、手応え的にはかなり厳しそうな感じに。にもかかわらず、最後までズブズブと伸びてきて2着連対。集中力に難のあるタイプなので、広いコースの方が良いかもしれません。東京ダ2100mとかで1回見てみたいタイプかも。【次走狙いたい条件】東京ダ2100m

中山9R キャリックアリード(1着)
この馬についてはいつも言っているように芝でレースを見てみたい……。このままダートでもOPまではいくでしょうが、血統的には芝向きのキズナだと思うんですよね、という個人的願望。

中山12R リニュー(4着)
“地引き網”でも本命にしていたのですが、いかにも平石らしい4ゲット。これについては3-4角の隊列が勝負を分けたと思っていて、ここではリニューとボンベールの縦の関係に注目。

リニュー鞍上の戸崎騎手は前走2着のボンベールに進路を作ってもらおうと、向こう正面からボンベールの後ろをキープしていました。ボンベールが内田騎手を背にして好走したパターンはいずれも4角で前のポジションを取りにいった時なので、今回もそうしてくるはずと踏んだのでしょう。

ところが今回はタイセイアーサーが3角からボンベールの外に併せてくる形に。ボンベールは4角で1列前にいたハイエスティームを目がけてその外から上がってくるイメージだったはずですが、そのコースが塞がれてしまうことになります。

これを受けて内田騎手は「4角ハイエスティーム外ルート」をあきらめ、ハイエスティームの後ろを付いていき風除けにしつつ、直線でこれを交わすプランに変更。4角手前で既にタイセイの手応えが悪かったので、ここで無理に張り合わなくても直線でタイセイが脱落すれば外の進路はクリーンになると踏んだのでしょう。これは妥当な判断ですし、さすがベテランという感じ。

ついでに言えば、自身のすぐ内に1番人気のイルチルコがいたので、ギリギリまでイルチルコの外をふさいでおきたいという狙いがあったのかもしれません。そこをキープしておけば前から下がってきたゾロが壁になって、イルチルコがポジションを悪くするのは明白でしたし。

この一連の動きで一番割を食ったのがボンベールの進出をアテにしていたリニュー鞍上の戸崎騎手。4角手前、一瞬だけ動いた内田騎手の手がすぐに止まったのを見て、「こらアカン」とばかりに外をチラ見し進路を外に切り替えます。

ここで進路を変更するためスピードに乗せきれなかったのが結果的には大誤算。既に周りの馬は鞍上の手が動いてスピードに乗り始めていたのにも関わらず、リニューは完全に踏み出しが遅れる形になりました。ルーラーシップ産駒で急激なギアチェンジ性能が優れているわけではないリニューですから、ラストは完全に脚を余す形に。

ボンベールが4角でフリーに動ける形なら早めにハイエスティームに並びかけていたはず。そうなれば後ろがもう届く流れになっていたんじゃないのかなぁ……、と終わってから思わず天を仰ぎましたが、これも競馬なのでしょうがないですね。リニュー自身はしっかり脚を使っていましたし、決して悪い内容ではありませんでした。充実期にはあると思うので、引き続き上がりのかかる芝中長距離戦で狙ってみたいと思います。4角で色々と考えてしまい、ついつい長くなってしまいました……。
【次走狙いたい条件】小回りコースの芝2200-2600m

小倉11R ハイエストポイント(4着)
かつて“地引き網”でも本命にしたことがあるようにこの馬のことは結構買っていて、Kris S.≒Habitatのニアリークロスで平坦向きの印象。それゆえこのコースはベストだと思っていたのですが、今回は4角で全く動けないポジションにハマり込んでしまいました。勝負どころで勢いをつけて、そのまま平坦を惰性で流れ込む血統だと思っているので、直線で加速力を求められるとどうにもしんどいです。先週は藤岡康騎手と噛み合いませんでした……。
【次走狙いたい条件】平坦ダ1700m

<日曜日>

中山11R AJCC
ノースブリッジが内を捌いて重賞2勝目。岩田父のガッツポーズが相変わらず豪快でした。

今年のAJCCを考える上でチェックしておきたいのがラップ構成。
12.2-11.4-12.7-12.5-12.5-12.0-12.0-12.6-12.4-11.9-11.3-12.0

ギリギリまでペースが上がらず、400→200m地点で一気に加速するラップのパターン。この形ってAJCCではかなり珍しい印象。参考までに昨年、3年前のAJCCのラップと一緒に並べるとこんな感じに(一昨年は不良馬場なのであんまり参考にならない)。

【2023年】
12.2-11.4-12.7-12.5-12.5-12.0-12.6-12.4-11.9-11.3-12.0
【2022年】
12.5-11.4-12.6-12.3-12.4-12.1-11.9-11.8-11.8-11.7-12.2
【2020年】
12.8-12.0-12.9-12.3-12.4-12.0-12.0-11.9-12.1-12.1-12.5

近年のAJCCのラップはラスト1000m地点以降は11秒後半=12秒0くらいの区間ラップが一定して刻まれて持続力勝負になることが多いのですが、今年はそうはならず。

ちなみにガイアフォースが勝ったセントライト記念はこんな感じでした。
12.3-11.0-12.1-12.4-12.5-12.3-12.2-11.7-11.6-11.5-12.2

開催時期の差はありますが、基本的には例年のAJCCに近いラップでした。それを考えると今回のような急加速性能を問われるラップになってしまったのはガイアフォースにとってはきつかったのかもしれません。

レース映像と一緒に見ると分かりやすいのですが、直線入口~残り1F地点でガイアフォースはスタッドリーに1回交わされるのですが、そこからラスト1Fで帰ってきて最終的にはスタッドリーにハナ差とはいえ先着しているんですよね。エンジンのかかり方が遅いタイプというのは今後も押さえておきたいポイントかもしれません。例年の流れだったらもう少しやれていたと思うのですが、レースは生き物というのを実感したAJCCでした。

中山12R 永野騎手の騎乗停止案件
開催が終わり締め業務に取り掛かっていた平石のもとに届いたのは、突然永野騎手が騎乗停止になったという報。「なにごと!?」と思って確認してみると、このレースの4角が制裁対象に。チェックしてみたのですが、結構厳しくとられたなぁという印象。直接の被害馬トップキャストが大差で負けてしまったり、外の各馬が被害を受けたことにより重くとられたんですかね?

なんにせよ事故にならず良かったです。

中京4R メイクザビート(4着)
直線インで詰まってキレナイカにご迷惑をかけ(落ちなくて良かった……)、そこから外に切り返して届かずそれ4という、馬券を買っている人&一口出資者からしたらフラストレーションの溜まる競馬だったように思います。最後まで伸びていたので次走もチェックしておきましょう。
【次走狙いたい条件】ダート中距離戦

中京11R 東海S ハギノアレグリアス(2着)
川田騎手はパーフェクトに乗っていたと思いますが、カラ馬のヴァンヤールとムルザバエフ先生が右ムチを入れているのに右に寄れてきたプロミストウォリアに進路がカットされたのが致命傷に。それでも後ろには差をつけておりこの路線では完全に地力上位でしょう。

ちなみにこの勝利でムルザバエフ先生の逃げは【4-4-1-4】で勝率30.8%、連対率61.5%、複勝率69.2%。平たく言って大明神ですね……。

小倉1R ケイアイメキラ(7着)
出遅れてポジションが取れなかったところまでは文句を言うつもりはないのですが、ブローザイメルのマクリに内から突っ張ったのはちょっとよく分からず。そのうえマクリ切るならまだしも、逃げたビービーグラーテスに主張されると番手で妥協するし。デビュー前からセン馬になるくらいなので、気性的に難しいため脚を小出しにできず、一気に脚を使って後は粘り込ませたいという狙いも理解できなくはないですが、だったらそこはハナを取り切らないと辻褄が合わないんじゃないの、という気もしたり。

オウギノカナメに騎乗していた丹内騎手が慌てず騒がずドッシリと構えていたのとあまりにも対照的で色々ともったいないなぁと感じる日曜の朝でした。とりあえず別の騎手が跨るとどんなレースをするのか見てみたいです。
【次走狙いたい条件】乗り替わり

小倉3R ララシャンドン(1着)
小倉1Rではあんな感じでしたが、ララシャンドンの中井騎手はキチンと乗れていたと思います。ララシャンドン自身、7-8枠【2-0-1-0】、ダ1000m【2-0-0-1】なので狙いどころのハッキリしたタイプ。次走もダ1000mの外枠なら引き続き狙いたいところです。
【次走狙いたい条件】ダ1000m、外枠

小倉11R コパノニコルソン(3着)
こちらも土曜日のハイエストポイントと同じような負け方。小倉で直線勝負は流石に無理がありました。次走も狙ってみます。

<こちらも要チェック!>

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