まっさらな画用紙に明子は描きはじめた
描けば書くほどに浮かび上がらせる縁取りにて空白の間に命が吹き込まれ
そこに浮かび上がりしその姿は
いずれ其方を蝕みて
痛みも忘れ峠を越えるにちがいなき

晴れて敗れた暁に整 いし二つの骸を我司るがごとく螺旋状にて昇り立つ辰巳のごとし酒川州

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