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幼稚園のころ

一色の綺麗なクレヨンが手に入った
うれしくてうれしくて
思うがママに描いていたら
いつの間にか
一番の絵描きになっていた
だから僕は有頂天っていう言葉の気持ちになった
だけどケンチャンが赤色っていう色をどっかから持ち込んできて
僕の綺麗なクレヨンの邪魔ヲしてきた
僕にとっては邪魔なだけで
ケンチャンにとっては素敵なクレヨンの二本目なだけ
二色のクレヨンがやってきた
そしたら僕の天下がすぐに崩れ落ちた
ほんとはそうでもなかったんだけど
みんなは新しいその珍しいに魅了されちゃって
大半の人が僕のすごさを忘れていくようで悲しくなってきた
僕は赤色の進出が許せなくてこの世界から赤色はつかったら駄目!!!
ってルールを有頂天の特権を使って施行した
だけどねそんなの段ボール箱をみんなで踏み潰すくらい簡単にぐしゃぐしゃ
となかったみたいに踏み越えられて赤色は定着した
またしばらくしたらサナちゃんが緑色や黄色やら
トオルくんが外国さんの淡い色合いの24色セットやらを持ち込んできた
でも僕は一回目の衝撃が一番すごかったから黒船来航にはへっちゃらだった
それはふしぎと世の中とつながっていて今なお変わらず
世の中もおんなじような変化を同じように繰り返しているのだった。

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