「西高東低」の流れが変わった

こんばんは、ウマゲノム先生です。

競馬界は長らく「西高東低」と言われ続け
G1レースなどでは関西馬が関東馬を凌駕し
それこそ上位を独占する勢いでした。
栗東トレセンにできた坂路調教が功を奏し
「坂路効果」と呼ばれたのは有名な話ですね。

G1レースにおいて関東馬の勝利数が
関西馬のそれを最後に上回ったのは
藤沢和雄厩舎のタイキシャトルが大活躍した
1998年まで遡る必要があります。
あの年は保田一隆厩舎のセイウンスカイが
クラシック2冠に輝いたほか
二ノ宮敬宇厩舎のエルコンドルパサーが
3歳馬ながらジャパンカップを制し
最優秀3歳牡馬を両馬で争うなど
それまで西高東低だった状況だったとは
とても思えないほどでした。
このほかにも同じ3歳である
尾形充弘厩舎のグラスワンダーが
有馬記念を制するなど活躍が目立ちます。

その後は再び関西馬の天下が続きますが
関東馬の陣営も調教に工夫を凝らしたり
関西遠征時は栗東トレセンに入厩して
「栗東留学」(國枝栄調教師の言葉)で
馬の才能に刺激を与えるなど
さまざまな試行錯誤を繰り返しました。
西高東低の流れを変えたのは
実に関係者の地道な改革の賜物でしょう。

総勝利数こそ関西馬がまだ優勢ですが
来年以降はこうした流れに
歯止めがかかるかもしれません。
その点でも注目したいですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?