ウシュバテソーロの歩容について。

昨日、日本テレビ盃で最高のパフォーマンスを披露したウシュバテソーロ🏇💨
私はリアルタイムで観戦出来ませんでしたが、Xのタイムラインにて同馬のパドックでの様子についてザワザワしているのを見かけました。

実際にパドック映像を見てみると、色々ポストされている内容の様に、確かにトボトボ歩容だなぁ〜と思う反面、色々と思う事がありましたので、自分の見解を述べようと思い文章をまとめ始めました。
ところが、140文字で収まる訳も無く、別媒体でまとめる必要があると思い、この様な形式を取らせて頂きました。ここまで飛んできて下さった方々には感謝申し上げます。

以下に述べる内容は、あくまでも個人的な見解ですので、何卒お手柔らかにご一読よろしくお願いします。

また、もし内容に納得頂けたり、参考になったと思われた方は、是非ともイイネやフォローして頂けますと励みになります。
重ねてよろしくお願いします。


早速、結論から参ります。
私は頭を下げて歩いている馬にマイナス評価をしない様にしています。今回の様なトボトボ歩きでも。
では、以下に理由を述べて行きます。

パドックでは良く水平頚や鶴頚などが指標とされますが、その様な頭の位置や頚の形状の変化などは必ず体幹筋の張力などに影響を及ぼして、強いては四肢の運動性にまで影響を与えます。
この様に頭の位置と体幹の協調的な反応は先人の知恵として、現在にも語り継がれているのですが、では一体なぜこの事象が仮説として優れているのか?それは馬の頚と胴体の連結性の機能解剖を知る事で理解が深まる事かと思います。
そして、今回は特に頭が低い事にフォーカスを当てて論じて行こうと思いますので、全てを説明する訳ではございませんので悪しからず。

まず簡潔に言います。
馬が頭を下げた時には胸郭が持ち上がります。
これを胸郭の懸垂機能と呼びます。
この仕組みは、頭を下げる事で鋸筋や胸筋が収縮すが発生し、受動的に胸郭が持ち上がる事でキ甲の位置が高くなったり、背中は丸みを帯びる様になります。
逆に、頭を上げるとどつなるか?と言うと、背中はお腹側に引っ張られて撓み、お腹ポッコリ姿勢に映る様になります。
そして人間も馬も同様の話なのですが、一方の筋肉が収縮したら反対の働きを持つ筋肉が緩むと言うシステムが存在します。
ではこれを踏まえた上で上記を補足して行く事にします。
頭が下がれば頸部・体幹の屈曲筋肉群(いわゆる腹筋など)が働き、背筋は弛緩する。
頭が上がれば頸部・体幹の伸展筋肉群(いわゆる背筋など)が働き、腹筋は弛緩する。
この様に示すと、どちらが良く感じるでしょうか?
もちろん、背中の筋肉が働くと言うのは、競馬業界で良く耳にする「腰が強くなった」とリンクする様に感じますが、腹筋が緩んではもともこもないと思います。
更にこれらの仕組みを利用して、放牧中の草原で草を食べる姿勢と言うのは、自然な体幹機能やバランス向上に用いられたり、運動後に筋肉を伸ばすために頭の高さを用いたストレッチを行われているのも事実だったりします。
そして、ここまで構造的仕組みと筋肉の観点で述べて来ましたが、馬術の知見を加えるともう少し興味深い考察になります。馬が頭を下げると言う行為は人間に従うと言う意味合いを持っており、それは競技でも馬は頭を下げて指示を受けると言うコミュニケーションを図る事から、馬術の訓練においても頭を下げる事の重要性が示唆されています。

これらをまとめると、日本テレビ盃のウシュバテソーロの姿勢は前提として「リラックス」「人の指示を素直に聞く」が読み取れます。またその上で放牧を経て体幹の機能やバランスが整った状態だったからこそ、一頭だけ違和感のあるあの歩き方になっていたのでは無いでしょうか?と思った訳です。

しかしながら、この文を読んで「じゃあ、頭が下がっている馬を買えば良いんだ!」とは思うのは早計な判断です。…と言うのも、現に私がこの事象を知り、上記の仮説をクソ真面目に受け取り、身銭を切ってパドックのみで馬券を買った結果、成功に至らなかったからです。
それらを経て、私は馬が頭を下げてトボトボあるいている姿を見ても「マイナスよりプラスの考察をした上でそこに答えは無い」と判断する様にしています。

以上です。

最後まで読んで頂きありがとうございました。
参考になったと思った方は、是非ともイイネやフォローよろしくお願いします。


あとがき…
本音を言います。
活動休止前は、納得させる文章を作れる様になって有料記事を出そうとする事ばかり考えていました。それを考えるがあまり、馬体の深いところまで追求し過ぎてしまい、結果自分の首を絞める事となりました。
活動休止の間、その考え方を反省して色々考えました。
振り返って「今まで馬体の知識を無料では教えたくない。」これが根底にあったため、ツイート内容も逃げた内容にせざるを得ませんでした。
しかし、深く深く追求して挫折した事が転機となったのか、吹っ切れて「もうどんどん思った言って行こう」と思う様になりました。
ネタ切れの心配はありますが、そこで発信が終わる様ならそれまでの人間です。
これからは有料記事に手を出しません。馬の知識をポロポロ落として行くので、誰かの学びに繋がれば…と思いながら発信をやってみようと思います。
これを言うかどうかも悩みましたが、この機会に一か八か行ってみる事にします。
あとがきが長くなりました、スミマセン。
では、またの機会がありましたら、またよろしくお願いします!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?