見出し画像

【ウマ娘アニメ3期】もっともっと魅力的だったはずのライバル達

◦はじめに

最終話が放映されて感動的なラストを迎えたウマ娘3期。
まずはアニメキタサンブラックにお疲れ様、ありがとうと言いたいです。

今期は界隈で大きな盛り上がりを見せた一方で作品に対して様々な意見が飛び交っていたように感じました。
尺が足りない…モブの扱い…レース描写…ピークアウト論争…

ここではっきりさせておきたいのは自分は大前提としてウマ娘3期を毎週凄く楽しんだという事。
新発表にワクワクしたしギャグにもくすりと笑ったしめちゃくちゃ泣かせてもらいました。
その上で惜しかったなと思うポイントをキタサンを取り巻くライバル達4人に絞って自分のためにも感想を纏めておこうと思います。

公式設定の話なので大部分がアプリとの比較になるため若干のネタバレ要素を含みます。また人によっては厳しい意見(ネガティブ)に感じられるかもしれない点に注意です。



◦ドゥラメンテ

荒々しき怪物


アニメ3期では口数も少なくただ孤高の存在として描かれていた印象。主要メンバーとの絡みは少なくまともに喋ったのはキタサンくらいでしょうか。

アプリ版をやって驚くのは同期のサトノクラウンへの想いの強さ
共にエリートで周囲からの期待も大きい2人は同室設定のため会話する機会も多いんですよね。
誰よりもそばで見ているドゥラメンテはクラウンの事をクラシック期から唯一無二のライバルだと認めていて自身のパフォーマンスを引き上げてくれる特別な存在に位置付けていました。

この関係性がアニメでは描かれていませんでした。ここをもっとしっかりやっていればキタサンへの君は誰だ?発言も今より腑に落ちただろうしその後のキタサンが視界に入りライバルだと認めてもらえた感動も大きかっただろうなと。

◦サトノクラウン

道悪巧者


アニメ3期では芯の通った面倒見のいい皆のお姉さん的ポジションのクラちゃん。
アプリ版はまず喋り方からして違うんですよね。広東語と英語混じりで話すトリリンガル。父親の事業を手伝うバリバリのキャリアウーマン。

ドゥラメンテが生まれながらの天才なら彼女はコツコツ努力してきた秀才です。
ライバル達の弱点を徹底的に調べ上げてレースを勝ちに行く作中屈指のデータキャラなんですがアニメはそういう描写が全くありませんでした。

他の絡みでもシュヴァルにとって何が自分らしい強さなのかを自覚させたりと15世代の物語を回す上での超重要キャラといっても過言ではない。これだけ薄味なのは残念でした。

◦シュヴァルグラン

偉大になるウマ娘


アニメでは反抗期なの?というくらい最初からツンで勝ち気な性格をしてるシュヴァち。
フォークをマイク代わりにキタちゃんに向けるくらい物怖じしない(笑)
ゲーム初登場時のキャラを知っていたらそのギャップに驚いた人も多いのではないでしょうか。

これは好みの問題もありますが個人的にはもっとアプリ版と同じくらい「僕なんか…」と内気なキャラクターでもよかったのではないかと思います。
そうしたほうがシリーズを通して視聴者はキャラの成長を実感できる。

その中で周囲のライバルや姉妹との比較で壁にぶつかりそれでもコンプレックスを克服していく過程が見たかった。

◦サウンズオブアース

芸術家の考える事は…


アニメが始まるまで彼女の活躍にはかなり期待していました。何なら2期のツインターボになりえる秘密兵器のような存在だと。
蓋を開けてみればただおもしれーウマ娘の範疇に収まってしまっている印象が拭えないです。

アニメでの彼女はレースで負けても常に満足している。独特の感性を持っていてそれはそれで個性なんですが…。
シルバーコレクターの苦悩などもっと描きようはあったはず。本気で、真剣に悔しがる姿が見たかった。

ウマ娘として彼女が何を想いながらレースを走っているのか掴みきれないまま終わってしまったのは残念でなりません。

◦なぜ深掘りができなかったのか?


理由は大きく分けて二つあると考えます。
まず一つに物理的に尺の圧倒的な足りなさ。
もう一つはシリーズものの呪縛。
尺の話はさんざん世間で言われている事なのでここでは二つめの話をしておこうと思います。

ウマ娘3期はキタサト中心の物語ですがそれと同時に2期から地続きである。
テイオーに憧れてチームスピカに入る所から話が始まり、必然的にスピカ周りや2期メンバーとの絡みがないと不自然だし既存のファンから不満も出てしまうでしょう。


例えばネイチャ先生なんかキタサンか落ち込むたびに彼女を励ます役割を担っていました。これは2期から見続けてきた視聴者へのサービスですよね。
実際2話でのウマ娘ならではの世代を超えた化学反応はお見事だったと思います。
ライスブルボンとの特訓だってそう。史実要素も感じさせた鬼調教は周囲の反応も上々でした。

しかしそれによってキタサンが同期のライバル達と絡むシーンが不足してしまったのも事実。
そもそも会話が生まれないとキャラの深掘りなんてできない。想いをぶつけ合ったりすれ違ったりする事もないのだから。
尺が限られてる以上取捨選択をしなければいけない。
2期要素をカットするのは作る側は怖いかもしれないけど3期では新しいキャラクター達の絡み、関係性で勝負してほしかったです。
(※全くゼロにせよと言うわけではなくここぞの場面にとどめて欲しかった。)

◦結論


アニメだけで完結させるにはあまりにも惜しい!3期はそれほどに魅力的なライバルキャラ達が揃っていました。
全13話はもう終わってしまいましたが興味があったらぜひアプリを起動して彼女達の育成シナリオだけでも読んでほしいです。
そもそもやってなかったり離れてしまった人も多いかもしれないけれどシナリオ面に関しては今のウマ娘は本気で"アプリ"が熱い。
ちょうど正月キャンペーンや3周年も近いのでこれを機に復帰or始めてみるのも悪くないと思います。

※対人コンテンツが苦しかったらキャラだけ引くログイン勢も全然ありよりのあり。

◦さいごに


ここまで読んでくれた人がいたらありがとうございます。
賛同してくれた人やもしかしたら気を悪くしてしまった人もいるかもしれませんね。

結局の所、私も含めた世間の声という逆風が少なくない中ラストランまで駆け抜けたキタちゃんは最高にかっこよかった。これは心からそう思います…。

この作品に関わった全ての人にキタサンブラックの史実を、ウマソウルを受け継いだウマ娘の物語を応援させてくれた事にあらためて感謝したいです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?