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福岡 大濠テラスにて、究極のお茶体験 ②

こんにちは。うきはせれくとショップマネージャです😃

大濠テラスでのお茶体験の記。今回ひきつづきの2回目です。

大濠公園は好きな場所なので、ちょこちょこ遊びに来ているのですが、大濠テラスを訪れたのは今回が初めてでした。

大濠テラスは抜群のロケーション

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大濠テラスでの13時からの会に余裕をもって到着。ちょうど七夕の日でしたので、外には七夕の笹飾りがあり、和の気分が盛り上がります。

そして大濠テラスの2階は目の前にさえぎることなく大濠池を見渡せる、さらにすばらしいロケーション!

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これから味わうお茶の味を格段に上げてくれるであろう景色を眺めていると、期待度がグンと高まります。


今回のコースを提供していただくのは日本茶インストラクターの竹中昌子さん

丁寧で的確なお茶の解説を聞きながら、まずは1つ目のお茶、八女伝統本玉露をいただきます。

以降のテキストは竹中さんの解説を元に私が記録したものですので、ご参考になれば。。☺️

1つ目のお茶 : 「八女伝統本玉露 しずく茶」

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この会を通していただくのは八女茶。

八女茶は600年ほどの歴史がありますが、京都宇治茶などのさらに長い歴史には全く敵わず、また栽培面積においても鹿児島・静岡などには到底敵わない中、八女のお茶が目指したものは高品質であること、品質重視でお茶作りを極めるということ。

1番目にいただくのは玉露の中でもさらランク上の八女伝統本玉露。

最初は八女伝統本玉露の飲み方「しずく茶」でいただきます。
蓋付の茶器を使用して、中に入れた玉露の茶葉に少量のお湯をかけ、旨味の一滴をしずくの様に味わう趣向。

このしずく茶、始まりは八女市星野村の「茶の文化館」。
来館されたお客様にどうやってこの八女茶の旨みを味わっていただけるだろうと考え出された飲み方。

他の地域ではつゆ茶、すすり茶など名前を変えながら、飲み方は同じような形で玉露を楽しんでいるそうです。

主に玉露のような旨みを感じたいお茶を淹れる場合は、湯冷ましをしっかりとして、最低50度に冷ましたお湯を使用してお茶を淹れると、旨みを存分に引き出すことができます。

伝統本玉露は特に旨味の強いお茶になるので、さらに10度下げて40度で淹れるのが、しずく茶の1煎目の適温になるとのことです。

お茶を淹れるときの温度の見方のコツ 

温度の目安として、湯気で見る方法を教えていただきました。

□ お湯を湯冷ましに注ぐ時、湯気がまっすぐグングン上に昇る状態:ほうじ茶、紅茶など香りを立たせたいお茶を淹れる時の湯気の目安になります。(100度〜90度)

□ そこからまっすぐ昇る湯気をじっと見ていると、そのうちふわっと変化し、ゆらゆら横揺れになってくる:苦渋み、香り、旨みを引き出したい煎茶を淹れる温度帯の目安。(80度〜70度)

玉露の場合は、そこから引き続き湯気を見ていると、湯気がふっと切れるタイミング。(50度)

湯冷ましができたら、茶碗の蓋を開けて、湯冷ましのお湯をぐるっとかけて、蓋を閉めて抽出時間待ちます。抽出時間が経ったら、茶碗の手前の蓋をすこしずらして隙間を作り、傾けて飲むと旨味の一滴を飲むことができます。

ほんとうにほんの少し。。
しずくの量です。
1煎目は玉露の全力の旨味をとろりと、ゆっくりと味わうことができました。☺️

1煎目に半分以上うまみが出てしまっているので、2煎目にどんなに湯冷まししても同じ味を楽しむことはできないのですが、2煎目からは少しずつ温度を上げながら、温度によって立つ香りを楽しみ、さらに1煎目ではまだ留まっていた苦渋みも出して、キリッとした輪郭のお茶を楽しんでいきます。

まだゆっくり低温で出せば3煎目ぐらいまではしっかり旨みを楽しめ、湯温を少しずつ上げて入れていくと4煎目〜8煎目ぐらいまで楽しめるとのことです。

八女伝統本玉露について

茶の葉は太陽の光をたっぷり浴びることによって、光合成をして、旨味成分が苦渋みへと変化していくのですが、お茶の葉に旨みをたくさん残そうという栽培方法としては、人間の力で強制的に太陽の光を遮る栽培方法をとります。

通常は簡易シートを被せることによって十分旨みを蓄えることができますが、伝統本玉露を育てる場合は、藁などの天然素材を使用して被覆します。

被覆に天然素材を使用する理由は、茶畑全体の温度・湿度の調整効果があるという利点のため。

天然素材で被覆することにより、雨が降って来ても雨水を自然の力で蒸発させ、逆に日照りが続くと、藁の中の水分を放出してくれるため、湿度や温度をお茶の木がちょうどいい一定の状態に保ってくれます。

八女伝統本玉露では最初に藁をかぶせたところから、さらに「振り藁」といって藁を上から更に撒いて遮光率を99%まで上げていきます。そのため、八女の4月上旬の茶摘みでは、朝方6時〜7時のまだ太陽が上まで上がっていない時間帯では、茶園の中は真っ暗という状態だそうです。 

お茶の木は緑の葉を落とさずに冬を越す植物なので、冬の間は休眠状態で根も上の葉も伸びずに眠った状態で冬を越します。
春先、気温が20度を越すと新芽が出始め、大体上の5枚ほど出てきたものが一番茶になります。葉は上へと伸びていって、上の方の葉は栄養素がつまっていて旨みも強くなります。
伝統本玉露はその中でも旨味の強い上の2枚の葉だけを手摘みしたものになるので、収穫量がぐっと少なく貴重なものとなります。

摘み方にもいろいろありますが(こき摘みや折り摘みなど)、八女伝統本玉露の場合は、茎中の水分の力を利用して自然にポキっと折れる箇所を折り摘みしていきます。

また、玉露を栽培する際、太陽の光を遮っていても、やはり少しの光でも感知しようと葉をぐーっと広げて光をキャッチしようとします。光を遮っている時間が長ければ長いほど、茶の葉は少ない光をキャッチしようと薄く柔らかい葉ができるということです。そのため、20日以上被覆する伝統本玉露は、通常よりも更に柔らかい葉となるわけです。

そんな玉露の柔らかい葉を、2煎目の後、体感できます。😃

2煎目をいただいた後、茶碗に残っている茶殻を岩塩(フランス産)と塩ポン酢でいただきましたが、本当に葉が美味しい!
いわばおひたしのような感じでしたが、前菜のようにして全部食べれるぐらい爽やかで旨味のある葉です!

存分に茶の旨みをじっくり味わった後、次は煎茶のスパークリングに続きます!
→③に続きます。

★ お茶菓子は和三盆糖 八女の菓子処 きくやさん ー 絶品でした。。近々八女に行ったら、伺わないと!





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