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発見欄からコンテンツが広がるためには

投稿をユーザーへ届けるために、発見欄(おすすめ)へ載せることが重要であるのは、多くの人が知っている事実だと思います。

しかし、発見欄に投稿が載っても、一気に拡散されるとは限りません。実際、投稿1時間後に発見欄からの流入が確認できたものの、数日後にインサイトを見てみると、流入があまり増えていないことも往々にあります。

発見欄に投稿が載って、大きく拡散されるものにはどのような共通点があるのでしょうか。実際に、弊社で運用しているSHInROのバズ投稿から要因を分析してみましたので、参考にしてみてください。

SHInROのバズ投稿5選

SHInRoのインスタグラム

SHInROとは、フォロワー1.7万人の「JKのためのトレンドメディア」。

高校生活がもっと楽しくなる最新トレンドや、フォロワーのみんなからアンケートで募った「こんなこと知りたい!」というHOTなテーマを、タイムリーに投稿しています。

下記にバズ投稿を5つピックアップしてみたので、一緒に見ていきましょう。

5位:Be Realアイデア(416,351リーチ)

4位:青春Be Real(422,370リーチ)

2023年頃から新たな女子高生のトレンドに躍り出たアプリ「Be Real」。1日1回しか撮影できないBe Realは、日常のリアルなワンシーン撮影一方、加工などができないためおしゃれに撮るのが難しい。だからこそ、「おしゃれに撮るためのアイデアを知りたいな」という潜在的なニーズを持っている多くの高校生が参考にしてくれたのではないかと思います。

ディレクターのコメント(5位・4位)

Be Realとは、2020年にフランスでリリースされたSNS。1日に1回しか投稿できない上に、自分で投稿時間を選べず、アプリからの通知で原則2分以内に写真をアップします。

フィルター加工ができないため、より日常のリアルな写真(映えない)を投稿できる点が人気を集めている一方で、SNSに関心が強い層は「おしゃれな写真をアップしたい」が結局、心の根底にある気がしました。

Be Realでは、外側と内側のカメラが同時に撮影されるため、いわゆる「映える」写真は難しいと言われています。

しかし、逆に映える写真を撮る難しさのなかで、「映える写真を撮る」ことの価値が高まった。ゆえに、「Be Realでおしゃれに撮る方法」の需要があったから「バズ」が生まれたのではないかと勝手ながら思っています。

3位:#キラキラJK(425,435リーチ)

こちらは、新学期・新学年が始まって約1ヶ月経った4月末に投稿。「この時期って、学校生活やクラスにも慣れてきて『もっと女子高生を楽しみたい!』という願望が少しずつ増していく時期なのでは…?!」という仮説から、「#キラキラJK」というテーマを考案しました。普段から運用チームメンバーで、「今女子高生は何を考えているのか?」を徹底的に突き詰めてテーマを決めているので、今回のように結果に結びついたときはとても嬉しいです!

ディレクターのコメント

上記コメントにもあるように、新学期が始まって1ヶ月ほど経ってから投稿されたもの。インスタでは、タイミングや時期にあったものは、比較的に伸びやすい傾向です。

逆を言えば、どれだけ質の良い投稿ができても、時期を逃すとあまり伸びずに終わることも。発見欄に載り、さらに数値を伸ばすためには、運用ジャンルの周辺環境を把握しておくことも大切です。

2位:エレベータープリ(427,776リーチ)

2024年2月に上陸したばかりで、引き続き注目度が高い「エレベータープリ」。撮影できるプリ機が東京にしかなかったなか、4月末に大阪にも登場。ちょうど登場の1週間前のタイミングを狙い、より注目度が高まっているタイミングに投稿できたことも良かったのではないかと感じています。

ディレクターのコメント

インスタは、トレンドに敏感なSNS。最新情報をいち早く知りたいし、みんなにシェアしたい(自慢したい)気持ちは、学生や大人、誰にでもあるものではないでしょうか。

ユーザーのインサイトを心得た上で、投稿作りをすることは非常に重要です。発見欄への露出拡大を狙うためには、小手先のテクニックを講じるのではなく、「見ている人が何を考えているのか」を想像することが求められています。

1位:みんなのインスタ加工(470,250リーチ)

インスタ加工は、もはや女子高生の日常の一部!加工のトレンドが目まぐるしく変わっていくなかで「今みんながどんな加工をしているのか知りたい!」や「みんなと被らない目新しい加工法を知りたい!」といったニーズに直接刺さるような訴求が響いたのではないかと思います。

ディレクターのコメント

発見欄に載り、飛躍するコンテンツ(いわゆるバズ)は、マスに刺さるものも多いです。なぜなら、多くのユーザーに表示されるから。

アカウント初期では、マスに刺さる投稿を作ってもあまり拡散は見込めません。一方で、成熟したアカウント(仮に1万人フォロワー以上とする)は、1投稿あたりの閲覧数が多いです。

そのため、成熟したアカウントがバズを狙うなら、ある程度マス向けの投稿も企画する必要があります。

上記の「みんなのインスタ加工」は、タイトルからして多くの人に刺さることが想定できます。結果として、47万リーチという数値を叩き出したのでしょう。

「発見から」の数値が高い投稿とは

「発見から」の数値が高い投稿には、いくつか共通点があると思っています。成熟したアカウントであれば、投稿は拡散されやすいですが、適当な投稿で伸びるわけではないのです。

「サムネイル」と「投稿内容」の2パターンで、伸びる共通点をまとめてみました。

サムネイルの共通点

サムネイルの共通点は以下の通りです。必ずしも下記の事項を満たしていなくでも大丈夫です。ただ、「事実に基づく共通点」なので、気づきがあると思います。

  • 強いキャッチコピーを使っている

  • メインタイトルが端的である

  • ターゲットに合わせたワードを選んでいる

  • 写真がきれいである(映える)

  • 文字が写真に被りすぎていない

  • 発見欄でも埋もれないサムネイルである

投稿内容の共通点

投稿内容の共通点は以下の通り。

  • 季節や時期にあった企画である

  • 2枚目でユーザーを惹きつけている

  • 1枚ごとの文章が多くなりすぎていない

  • 写真と文字のバランスが適切である

  • 余白を残して読みやすくしている

  • サブタイトル、本文で文字の強弱が明確である

サムネイルをタッチして、中身をちゃんと読んでもらえるか、も非常に重要です。そのためには、「読みやすい・見やすい」の工夫が大切なのではないかと思っています。

インスタAIに認知されているのも重要

コンテンツを作り込む前に、そもそも「インスタに認知されているか」が意外に大切です。「発見欄へ露出する=他ユーザーにおすすめされる」と解釈できます。

おすすめされるためには、インスタが僕らのアカウントやコンテンツをターゲットに表示します。そのため、僕らの存在が認識されていないといけませんよね。

つまり、正しく発見欄に露出され、バズを生み出すためには下記のステップを踏んでいきます。

  1. インスタ側にジャンル認知をさせる

  2. 微弱ながらも「発見から」の流入が確認できる

  3. 再度、サムネイルや投稿内容をブラッシュアップする

簡潔に書きましたが、「発見から」の流入を大きく伸ばすために必要な手順です。投稿がまったく伸びず、「発見から」の流入もない場合は、そもそもジャンル認知されていないのが原因かもしれません。

ジャンル認知の話は、いずれしたいと思いますので、引き続きウォッチしていてください。


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