『プテリュクス』感想
初のノート記事!
電車で書いたやつそのまま載せるね。
今更ながらサークル『ヲンブルペコネ』さんの有翼人アンソロジー『プテリュクス』を読みました。めちゃくちゃよかったので感想を書きなぐります。
内容は読めばわかるなので主に私のパッションのみを書くよ!
Ángel1892
これはなんかもう、すっげえ好き、、、、。
私はもう何年も八束さんのファンなんですが、また読みたいと思ってた以上のものを読ませてもらったな(;_;)ありがてえ、、、。幼い日の癒えることのない記憶が今にもじくじくと痛むこのしんどさ…。極上の短編映画を見ているような雰囲気で、黒の中に浮かぶくすんだ暖色とギラギラする鮮やかなピンク、それを切り裂く青い光、と目にも鮮やかな作品でした。頭の中のどこからこんなすげえのが出てくるんだ?
アンリエットに言伝
不思議さもありつつ、メインは自由の中でもがく若さ……。もうめちゃくちゃみずみずしくて、必死で、電車の中で泣かないように必死だった…。最初はちょっとしたミステリの気持ちで読み始めたのだけど、どんどん引き込まれて好き、、、、と頭を抱えました。舞台の雰囲気もすごく好みで、そんな描写あったかまだ確認してない(すみません)のだけどナップザックを抱えて不安な顔で車窓の外を流れる景色を見ているハンナの姿をありありと見ることができました。楽しかった…。そして痛い…きつい…美しい…。めっちゃ好きな作品でした。
翼女伝奇
一転して東アジアな雰囲気。淑英の幼さがずっとかわいい。思無邪の存在の異様さが絵巻物のような雰囲気をより強めていて、登場人物たちはみんな生きていて感情もバシバシ伝わってくるのに昔話を聞いているような不思議な気持ちになる作品でした。男装女子を嗜むものとしては突然のあのシーンでクラッとやられました。やばすぎて五回は読み直した。ヒィ。こう、なんとなくなんですけどツルツルと黒く光る宝石の板と古い紙が裏表になっている円盤?のようなイメージを持つ作品でした(意味わからんよなすみません)。これも好きだった…なんだこのアンソロジー。は?
林檎の苗床
不思議な世界に浸っていたと思ったらいきなり現実世界が! と思ったのですがやはり一筋縄ではいかなかった。ラブコメな気持ちで読み始めた私をぶん殴るようなゾワゾワエンド。ものすごいスピードで読み終わって、かつものすごいスピードで読み直した。後半読んでから前半読んでみ!?!? ゾワゾワなんだけどめっちゃたまらんです。なんかもうものすごくピースが揃ってて上手え、、、、の気持ちになりました。最高。そしてほんとこのアンソロジーやばくないか? 粒ぞろいすぎでは?
そして春は去ってゆく
アーーーーーーーーー好き。ちょこちょこ生活感ある描写があってニヤニヤするし、整体のくだりは特に好き(?)。捺さんの作品はいつも痛々しいきらめき(作品によっては激痛過ぎて死に至る)があって好きなのですが、今回も痛くて難しくてままならないけどめちゃくちゃ爽やかでアーーーーーーーーー好き、、、、、、ってなりました。可能性、、、、可能性ってしんどくて尊い、そして厳しい、、、、。天才、、、。
気がついたら全部頭の悪い感想になってしまっていた。ワハハ。
とりあえずめちゃくちゃに極上でこんなに路線が違う作品にまみれてるのに全部めっちゃ好きという奇跡みたいなアンソロジーでした。あと装丁マジで最高。こう、いろんなものを詰め込んだ感じにキラキラしてる!(紙もキラキラ)
メンツを見た時からやばいやばいとは思ってたけどやっぱり最高だったなー!!
未読の方にはオススメで、既読の方とはハイタッチしたいアンソロジーです!!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?