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忘れたくない

私の頭はちょっとおかしくて
すぐ色んなことを忘れる。
バス停に向かって歩いてるうちに
何時のバスか忘れちゃったりする。


そのくせ変なことを
事細かく覚えている時もあって
高校生の時世界史の授業で先生がした質問に誰が答えたかとか
その時その子の隣には誰が座っていたかとか
鮮明に覚えていたりする。

(ちなみにその子は「楊貴妃です」って資料集ペラペラめくりながら答えていた。先生耳遠いからめっちゃ聞き返してたなぁ。…どうでもいい記憶すぎる。)



最近よくある。

すごくどうでもいいような
“出来事”とも言えないような
過去の時間が
急に頭にふと浮かんで来て
あの時自分が見ていた景色が蘇る。

表情、セリフ、匂いとかまで全て。

「“記憶”って不思議なものでね、1度経験したことは絶対に忘れないんだよ。思い出せないのは無意識の世界に入っただけで、言葉も匂いも出会った人も絶対に消えないんだよ。」

と喫茶店のマスターは教えてくれた。

ふと思い出すこの感覚は
無意識の世界から何かがきっかけになって
現れる、ということなのだと。


日々は目まぐるしく巡っていく。

「ちょっと待って!」なんて言っても止まってくれる訳はなくて
一旦休憩することもできないまま私たちは生きる。
しかも突然「生きる」が終わることもあるし
「生きる」の崖っぷちに立たされることもある。

忘れたくないこと
忘れちゃいけないこと
忘れたいこと
忘れたくないのに忘れてしまうこと

沢山あるけれど

私は
マスターが言った通り記憶は絶対に消えないのなら

無意識の世界に入ってしまう
思い出にもならないような
けれど確かに「生きる」をしていた
そんな愛おしい瞬間を

一瞬でもいいから思い出して
大切にしてあげたいなぁと思う。

そういう時間こそ
忘れたくないなぁと思う。

まぁバス時間くらいは忘れないようにしておこうとも思う。いや、別にいちいち調べればいっか。

そんなことを考える2時42分の熊谷でした。
ピースピース✌️

(noteってどうしてこんなに公開するのためらってしまうのだろうか、書いてから1ヶ月以上もじもじしてる。)

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