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高齢出産のリスクとお金のこと

何かしらリスクはあるとわかっていたつもりでした。でも、つもりでした。
何もかもが勉強不足でした。
お金のことも。

染色体異常の検査を受けた方が良いと言われたので、帰宅してすぐ出生前診断について調べました。『出生前診断』ということができるのは知っていましたが、それが何種類もあり、不確定な検査と確定な検査があることは知りませんでした。

先生から勧められたのはNIPTという検査です。
費用は……20万円。
予想していた金額より一桁多い数字に目の前が真っ暗になりました。それは調べれば調べるほどさらに深い深い闇になりました。

「出生前診断は国の保険が適応されません。」
「民間の保険も対応している会社は今のところありません」
「NIPTで陽性が出たら羊水検査をお勧めします」

20万円……
中学一年生の双子が居て、どこからその金額がぽーんと出てくるだろう……
全く無いわけではないけど、全く想定外の金額です。何で保険が適応されないのか、また、入っている民間の保険は本当に対応してくれないのか……調べても調べても虚しい結果が待っているだけでした。

不安は更におなかのこどもに向かい、もし障害のある子だったらどうしようという考えが浮かびあがりました。
これは本来、妊娠する前に話し合っておかねばならなかったこと。本当に考えているようで、全く考え無しだったと思います。

お腹の子に障害があったら……
その子が30歳の時、私は70歳。生きていないかもしれない。一人で生きていけないかもしれない。
そうした時、双子は43歳。もう自分の大事な家庭をもち、立派な大黒柱になっているかもしれない。大事な二人の息子に負担をかけることはできない。
そう考えると、選択は一択でした。
どれだけの反感があるかと思います。
自分自身ももっと早く考えていれば妊娠を諦めていたと思います。
正直その時後悔しかありませんでした。
NIPTと羊水検査20万+α→中絶費用11万……お金のことばかりがぐるぐるまわり、私が早く勉強していればそんな費用すら必要なかった、いっそこのまま自然に流れてくれれば……とまで考えました。もうその子はお腹に居るのに、その時の私は世界で一番最低な人間だったと思います。

主人に真っ暗な部屋で泣いているのを発見され、半分叱られながら話合い、今と向き合うことを決め、お腹の子に何度も何度も謝りその日は眠りました。

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