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お腹を痛めないと母になれない?帝王切開は"可哀想"なのか【出産レポ】

この度、初めての出産を経験し
無事に第一子を産み落とすことができました。

出産方法は帝王切開です。

帝王切開といえば

「陣痛を経験しないからラクそう」
「お腹を痛めないと母として〜...」
「経腟じゃないと免疫が...」

などと言われることもあるらしく。まあ、こんな時代遅れな考えを持つ人もいるんだと驚きましたが...

今回は、帝王切開だってラクじゃない。出産の方法が違うだけで帝王切開も立派なお産なんだってことを伝えられればと思います。


事前に : 出産までのおおまかな流れ

最初に、簡単な出産までの流れはこちら↓
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妊娠後期に👶🏻が逆子と判明

逆子体操をするも最後まで治らず

計画帝王切開を決意

計画帝王切開の前日に破水

陣痛が始まり子宮口8cmに

緊急帝王切開

👶🏻爆誕!

手術の傷が痛すぎて発熱&寝れない

傷が痛いまま歩行練習&母子同室

退院するも傷の痛みを残しながら育児中(←イマココ)
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それぞれ詳しく綴っていきます。

逆子が治らない!計画帝王切開と決まるも本音は...

通常、お腹の中の赤ちゃんはお母さんの膣、いわゆる出口の方に頭を向けています。ですが、5%(※)ほどの赤ちゃんはそれとは反対に、頭を上に向けて、逆子として生まれてくるそうです。

※miki house 妊娠・出産・子育てマガジン参照

私はその5%を引き当てました。(逆にすごい?)

でも最初は少しだけ、普通分娩で産みたかったな、という気持ちがあったんです。「陣痛は鼻からスイカが出るほど痛い」なんて言われているから、興味がありました。どんな痛さだろう?と。だから逆子体操も頑張りました。

だけど、ある日を境に逆子体操をやめました。
その理由は、、、

帝王切開だと保険が適用されることを知ったからです(笑) 今まで帝王切開だと普通分娩よりお金がかかるイメージでしたが、よく調べてみると入院・手術で適用される保険に加入していると、結果的に戻ってくるお金が多いということが分かりました。

結果、私の場合は、出産育児一時金の50万円に収まり2〜3万円ほど返ってくる(※個人差があります)+保険適用で10〜15万ほど振り込まれる予定です。


手術の前日に破水。6時間の陣痛に耐える

▶︎破裂音と共に破水〈pm24:00〜am1:00〉

帝王切開の日にちを決め、いよいよ入院の日の前日。(手術の前日に入院をして色々準備する予定だった) 夜中の24:00ごろ、夫とベットでお話をしていました。

「ちょっと不安だな、帝王切開って痛いのかな。無事生まれてきてくれるかな。」

「大丈夫だよ、頑張ろうね。」

なんて会話をしていたら、日付が変わっていました。そろそろ寝ようか、ウトウトし始めたとき...

ブチッッ!!!

お腹の中で破裂音が。破水でした。音にびっくりして起き上がると尿漏れとは明らかに異なる量の水がダバダバとでてきて、ベットはびちゃびちゃになってしまいました。

夫が焦りまくっていたので、逆に冷静になった私。産婦人科に電話をしたところ、すぐに病院へ来るよう言われました。

▶︎陣痛が始まるも、手術は7時間後と告げられる〈am1:15〜am1:30〉

準備しておいた入院バックを抱えて、夫が運転する車に乗り込み、片道15分。その間にだんだんお腹の痛みを感じるようになっていました。

産院についてしばらくした頃、すでに15-20分間隔で軽い陣痛始まります。ただ、子宮口ほぼ開いてない状態です。

帝王切開手術は人員が揃う、朝8:00と告げられます。あと約7時間。暇だけど、余裕だな、なんて思っていました。バカですね本当に...

▶︎まだまだ余裕、夫は一旦帰宅〈am2:00 (子宮口1cm程度)〉

付き添いで来ていた夫は、一旦帰宅。すでに陣痛きており不安でしたが、「大丈夫、大丈夫。家で寝てな!」と強がる程度には余裕がありました。

夫帰宅後は、色々やることがあったので不安も少しは紛れます。
・産褥ショーツや入院着に着替え
・毛を剃る
・点滴をする
・分娩監視装置をつける  など。

▶︎とにかく腰が痛い!泣くほどの痛みが襲う〈am4:00(陣痛の間隔 約5分)〉

この時、声が漏れるくらい痛みが増してきます。
病室でひとり、
「いたい 〜〜〜 いたい〜〜」
と呟いて泣いていました笑

私は我慢強い方だと自負していましたが、この時ばかりはナースコールを押して、夫召喚を懇願しました。だれかそばに居てくれないと不安だったし、とにかく腰をさすって欲しかった...

夫が到着し、数時間前までとは明らかに違う痛がり方にびっくりしたそうです。ここから手術がはじまるまで、やすみなく背中をさすってくれました。本当に感謝です。

▶︎痛すぎて嘔吐。水を一滴も飲めない苦痛...〈am6:00 (陣痛間隔 約3分)〉

この時はもう痛みで何が何だか分からなくなっていました。どんどん流れ出てくる羊水でお股はびちゃびちゃ。そこに血が混じり、おしるしが来ました。

こんなに痛くてもトイレには行きたくなるもんなんですね。トイレに行くため、陣痛がおさまった隙にベットから立ってみましたが、動くと痛みが増すんですね...。汚い話で申し訳ないのですが、痛すぎて嘔吐しました。呼吸の仕方を忘れ、過呼吸にもなりました。

もともと帝王切開が決まっていたので陣痛は経験しないものだと思っていました。だから呼吸法や陣痛が和らぐ方法などを全く調べていませんでした。後悔です...。(陣痛中に助産師さんに呼吸法を教えてもらった)

さらに、帝王切開の場合、飲食物を一切口に入れることができません。喉が渇いても水が飲めないんです。これは覚悟しておかなければいけない点ですね。

ちなみに陣痛の痛がり方はタイプに分かれるみたいですね。泣き叫ぶタイプ、呼吸法で乗り切るタイプ、悟りを開くタイプ(笑)など。私は静かに呼吸をしてひたすら無言で耐える派でした。

ただ、陣痛の波が来るたび夫に「(手術まで)あと何分?!」と、キレ気味で聞いていたのを覚えています。

お産の進みが早く、手術を8:00→7:00に早めてもらうことに。本当にありがとうございます、これを聞いた時本当に救われました。

▶︎我が子の産声に感動!am7:00 (子宮口8cm)

やっっっと!!手術の時間に。この時点ですでに子宮口は8cm(全開が10cm)、いきんだら赤ちゃんが出てきてしまいそうでした。

病室の外で気合いを入れる看護師さんたちの声。ありがとう、ありがとう、一緒に頑張ってくれて本当にありがとう、だけど、はやく、、、早く呼びにきてえええ。

待ちに待った手術ですが、ここからもう一踏ん張り。歩い30秒ほどの場所まで自力で移動しなければいけないのですが、その間も容赦なく陣痛が来るんですね。手術台に上がってからのことはよく覚えていません。なにか言われていた気がしますが、答える余裕なく、意識も朦朧。

夫は手術室には入れなかったので、病室で待機です。

手術のため背中から下半身の麻酔をいれます。麻酔が効き、痛みから解放されたときは、ここが天国か、と思いましたね。

「おおすごいね!子宮口8センチ!」と、お医者さんが手際よく手術を始めたと思ったら、文字通り「おんぎゃー!」と泣く声が聞こえました。手術時間はたったの1時間ほどでした。

首から下は布でカバーされているので、
抱っこはできませんでした。
ですが、看護師さんが顔に赤ちゃんをピトピトくっつけてくれました。ひんやり柔らかかったな。


帝王切開は「産んでからが地獄」と悟る

赤ちゃんを産み落としてからすぐは麻酔が効いていたので痛みはなく、とにかく疲労と眠気でした。夫と喜びを分かち合い、しばらくして眠りにつきました。

お昼ごろ、外側のズキズキした痛みと内側からくるズーンとする痛みで起こされます。麻酔が切れてきたんですね。傷の痛みと後陣痛のダブルパンチです。発熱し、汗だくになりながら激痛に耐えました。

当時の状況はこんな感じ↓

・痛すぎて発熱&汗だく
・痛み止めの点滴や坐薬をもらうがほぼ効果なし
・起き上がれないし寝返りも打てない
・おしっこは管から
・飲食は点滴から
・赤ちゃんは預かってもらった

数日は痛みで寝れないでしょう。私は痛み止めも効かなかったので絶望ですね。術後は食べ物もお粥から始まるので、お祝膳はお預けです。

どろどろのお粥から。
口に物を入れられるだけありがたかったです。

▶︎次の日から激痛歩行練習

次の日からは起き上がって、歩く練習。痛すぎて無理です(笑) ベッドのリクライニングを起こしてやっとこさ起き上がって激痛、立ち上がって激痛、最初の一歩を踏み出すのにも激痛。

こればっかりは無理しないほうがいいです...。歩けるようになってもしばらくは人生で一番遅い速度で歩いてました。

ぼーっと天井を見つめることしかできなかった...

▶︎傷の痛み&後陣痛と闘いながら、初めての育児

痛みがひどいといえど、赤ちゃんは待ってくれません。まだ母乳が安定しないおっぱいを看護師さんに思いっきり摘まれます。痛かった、、、。そしてお乳をあげるのが下手くそな私と、吸うのが下手くそな赤ちゃん。毎回授乳で格闘しました。

母子同室になれば、泣いたら抱っこや授乳が必要。だけど、傷が痛すぎて起き上がれないんですよね。やっとこさ立ち上がって、コットから赤ちゃんを抱き上げるのも気合いがいります。抱っこしても傷に赤ちゃんが当たって痛い。

初めての育児の大変さに加えて、痛みに耐えなければいけなくて、だいぶ精神がすり減りました。

むくみで足がパンパン...

▶︎退院しても痛みに耐えながら育児・家事

入院期間は10日。この間に痛みは引くのかな、なんて思っていましたが全然ダメでした。まだ痛みでフラフラの中、頼れる看護師さんがいない自宅での育児は何度も心が折れそうになりました。

家に帰ればごはん作りや洗濯、お掃除も、自分でしなければいけません。だからこそ、パートナーとの協力が必要なんですね。

現在出産して2ヶ月が経ちましたが、まだくしゃみをするとズーンと痛みがあります。産後ダイエットをしたいのに腹筋を使ったり走ったりする運動ができないので、残念なことになかなか体重が戻りませんのです。


計画帝王切開を控えている人へ

こんなお産を経験した私ですが、計画帝王切開を控えている方へ、お伝えしたいのは以下の3つです。

①陣痛が来ることも想定して、準備をしておく

私はすっかり油断していました。もし、破水や陣痛がきてしまっても、すぐに手術をしてくれるとも思っていました。

しかし、今回のように人手が揃わない夜中に破水や陣痛が起きてしまった&お産が早く進んだ場合、かなりの時間痛みに耐えることになります。

わたしは心の準備も、呼吸法の練習も、夫に陣痛中にしてほしいことを伝えることも、何もできていませんでした。本当に後悔しています、、!

②陣痛バッグ・入院バッグは早めに用意する

これは全ての人に言えることだと思いますが、計画帝王切開の人は特に、入院日が決まっているため、ついつい後回しにしちゃいがち。

わたしも「入院日の前日までに準備できてればいいや〜」と余裕ぶっこいていて、結局ギリギリになってしまいました。本当に、出産はいつ起こるか分からないですね。

③手術後しばらくは全く動けないことを想定しておく

とくに手術当日と次の日は、腕と頭しか動かせないんですよ。(個人差はあると思いますが...)なのでこのことを想定して準備をしたほうが良いです。

例えば、

・ペットボトルに使えるストローを用意
・充電器はコードが長いものに
・出産日の空の写真や、赤ちゃんの写真を撮ってもらうよう夫と周りの人にお願いする
・洗顔とスキンケアができるパックを用意

など


さいごに : どんな方法であれ、出産は命懸け

長々と出産レポを書いてきましたが、ここまで読んでくださりありがとうございます。

子どもは生後2ヶ月をすぎましたが、母として育児に奮闘し、すくすく健康に育つ様子を見ながら、愛しい毎日を送っています。

出産を振り返っても、ラクではなかったことは確かです。どんな方法であれ、出産は命懸けで、尊いものですね。

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