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美容業界を救いたい。美容師の僕が耳にかけないマスク「salone de mask(サロン・で・マスク)」をつくった理由

はじめまして。株式会社earch代表の西村裕司といいます。

今回、美容室・ヘアサロンで使えるように、耳にかけないマスク「salone de mask(サロン・で・マスク)」を開発して販売させていただくことになりました。

本日プレスリリースも発表しましたが、その経緯や思いについて、ここで少しお話させてください。

僕自身は、美容師になってから早24年、フリーランスを経て10年前に設立したearchでは、原宿と柿生(川崎)で美容室の経営をしながら、ヘアメイクの仕事も行っています。特にこの数年は、2.5次元舞台や写真集でヘアメイクを任せていただくことがとても増え、今年の4月以降も、たくさんの舞台や撮影が控えているところでした。

「今年もしばらく休みが無さそうだな」。そんな、僕らにとっては嬉しい悲鳴をあげかけていたときに襲ってきたのが、新型コロナウイルスです。

コロナで打撃を受けた美容・エンタメ業界のプロフェッショナルたちが立ち上がってできたマスク。

(そもそもとても光栄なことではありますが)美容室・ヘアサロンは「日常生活で必要」とされた業種で、休業要請の対象には入りませんでした。それでも、お客様とスタッフの安全を考えると、休業や時短営業を決断せざるを得ない状況で、僕らearchもしばらくほぼ休業状態でした。

お客さまからは、緊急事態宣言中に髪を切りたくてもサロンに行けない、解除されたとしても、サロンでのコロナ対策はどうするのか?マスクをどうしたら良いのか?そもそも美容室に行っても良いのか?...そんな声を僕自身たくさん耳にしました。

また、ヘアメイクの仕事でご一緒している、舞台・イベントをはじめとしたエンターテイメント業界の方々も、当然同様の打撃を受けていました。世界で通用するプロフェッショナルたちが、こんなにも時間を持て余すという状況があっていいことかと、悔しい思いでした。

でも、悔しい思いで泣き寝入りしていても仕方がないですし、「この事態を前向きに捉えて、業界のために僕ができることを探してやろう。」と考えなおしました。まずは、美容室・ヘアサロンにお客さまが安心して戻ってこれるようにと、美容室用のマスクを開発することから始めることにしました。

さっそく、各分野のプロフェッショナルたちに協力を呼びかけたところ、すべての人が二つ返事で引き受けてくれました。僕らには、ものづくりの経験はありません。でも、現場の声は僕らが一番よくわかっている自信があります。協力してくださった方々も、普段から観客の皆さんに感動して頂けるように、そして出演者が自信を持ってステージに立てるようにと試行錯誤している方々です。今回のマスクも同じように、美容室に通うお客さまと、接客するスタッフのことを考え尽くして、できあがったものです。

紐付きマスクでは限界がある、美容室でのコロナ対策

僕らが美容室・ヘアサロンで使えるマスクとして開発したのは、耳にかけない「salone de mask(サロン・で・マスク)」です。お客さまの顔が見える透けるタイプと、お客さまがご自身のマスクをはめて使えるカバータイプの2種類ありますが、このような形になった背景を少しご説明させてください。

現在、多くの美容室・理容室では、コロナ対策としてお客さまにマスクを着用いただいたまま施術したり、お店によってはマスクをせずに施術してしまっているところもあるのが現状です。マスクをしないなんて、とんでもない。とおっしゃる方もいると思いますが、美容師の僕としては気持ちも分かるというのが正直なところです。

というのも、従来の紐付きマスクでは、

*シャンプー時に耳紐が濡れてしまう
*カラーリングやパーマによる施術により汚れてしまう
*カットをする際にハサミが紐にひっかかる
*マスク着用によりお客さまのお顔のバランスを見ながらの最適なヘアカットがしにくい
*マスクを外さなければいけないタイミングがある

などといった問題があり、これでは、ここまで美容業界が積み上げてきた最良のサービスをお客さまに提供できなくなってしまうのです。

こうした問題をすべて解決したいと開発したのが、「salone de mask(サロン・で・マスク)」です。耳にかけないマスクのため、カットやシャンプーの邪魔にならず、お客さまの顔が見えるように透けるタイプもつくりました。お客さまとスタッフが安心して快適に過ごせるようにサポートし、理美容業界に少しでも貢献できるように開発したものです。

今回の緊急事態宣言の最中、何も心配なく顔を合わせたり、楽しい会話が減ってしまった生活がこんなに味気ないものだと改めて実感しました。普段通りに何でもできる状況というものがこれほどありがたいものだとも実感しましたし、ここまで積み上げてこれたお仕事の環境にも、とても感謝が深まりました。

もともと、理美容業は生活衛生の分野の仕事でもあり、サロンでは普段から細心の注意を払って営業しているとは思いますが、サロンでの楽しさや、癒し、施術や技術への追求は決して諦めたくないところです。不安や悩みは『解決』することはできなくても、『改善』することはできるはずです。

これからのwithコロナの中で、どう前向きに生きていくかがとても大事になってくるかと思います。このようなコロナ渦中であろうと、他のいかなる環境下であろうと、前向きに捉えて、自然とうまく付き合いながら一人一人が世界のために貢献していくことで、光が見えてくるような気がします。

自分としても、会社としても、少しでも皆様の光になれるようにこれからも精進していく日々です。皆様にも、より沢山の暖かい光が降り注ぐ世界になることを願っています。

「salone de mask(サロン・で・マスク)」プレスリリース

「salone de mask(サロン・で・マスク)」販売サイト


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