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滑川町ハザードマップから見た役場周辺集中整備のリスク

今、滑川町で進行中の施設整備計画は「町の中心部に集中整備」。
現役場の周辺に集中させて建設する計画です。それは、イコール、洪水浸水想定区域(色つきエリア)に集中して建物を建てていく、ということです。
リスク管理として、あまりに悪手です。

「わざわざ低い方に向かって逃げないよね」

森林公園駅周辺に住む知人と話した時、
「わざわざ低い方に向かって逃げないよね」と言っていました。
そうなんです。町の中心部は、町の中で低い場所にあたります。
その知人は子どもの頃から森林公園駅周辺に住む人。我家も、何代も前から羽尾に住んでいます。最も近い過去で、羽尾の両家橋周辺で市野川が氾濫したのは私が小学低学年の時。夏休みの宿題絵日記に描いたのを覚えています。
台風で避難が必要になった時、川を超え水害危険個所を通過して逃げられるのでしょうか?

建物浸水がなくても役場駐車場が浸水したら動けない

東松山市高坂のピオニウオーク周辺が水につかった際、「車だけでも高台に動かしておけばよかった、そうすれば車だけは守れたのに」という声がありました。役場周辺に、避難や災害本部招集のために車で来たとして、駐車場が浸水したら、車は動かなくなります。

 写真は2019年台風19号で、床上浸水は免れたものの役場周りの駐車場が浸水した宮城県丸森町です。

朝日新聞デジタル茶色い湖に浮く役場、人々は立ち尽くして ルポ宮城丸森写真・図版https://www.asahi.com/articles/photo/AS20191013000791.html?iref=pc_photo_gallery_1


「冠水しやすい」低地に避難所 向かった住民を襲った水
【記事抜粋】町役場も含めて周囲は冠水し、出入りは消防や警察、自衛隊のボートを使った。冠水が解消したのは15日未明で、町役場に設置された災害対策本部は外部からの固定電話がほぼ通じなくなった。役場庁舎と外部のやりとりには、わずかに通じた職員の私用携帯電話に頼った。

資料紹介:『洪水浸水想定区域図・洪水ハザードマップ 国土交通省』

 *滑川町は、未整備区域で「白図」です。

吉見町・川島町はピンクのエリアがほとんどと言ってよいくらいです。お隣、東松山市・嵐山町も帯状に広くピンクになっている地域があります。
吉見町・川島町を見た後に滑川町を見ると、白部分が多いことに気づきます。
滑川町は、水害は少ない地域とみることができます。
前述した丸森町との比べればリスクは格段に低く、災害リスクの大きい地域から見たら、これくらいの浸水リスクなんて考慮するほどでもないと思われるかもしれません。でも、町内の公共施設の適正立地を考える場合、町内でのリスク比較をして、より安全な場所を選ぶのが筋です。
リスクが高い自治体であれば地域内でよりリスクの低い場所を、他の自治体から見れば高リスクであっても選ばざるをえません。町内における比較の問題なのです。

重ねるハザードマップ

https://disaportal.gsi.go.jp/hazardmap/maps/index.html?ll=35.99898,139.415131&z=12&base=pale&ls=seamless%7Ctameike_raster%2C0.8%7Cnaisui_raster%2C0.8%7Cflood_l2_kaokutoukai_kagan%2C0.8%7Cflood_l2_kaokutoukai_hanran%2C0.8%7Cflood_l2_keizoku%2C0.8%7Cflood_list%2C0.8%7Cflood_l1%2C0.8%7Cflood_list_l2%2C0.75%7Cdisaster1&disp=0110000010&vs=c1j0l0u0t0h0z0

滑川町洪水ハザードマップ

滑川町の浸水想定区域(色つきエリア)を確認したい場合は滑川町洪水ハザードマップ
https://www.town.namegawa.saitama.jp/material/files/group/2/ozui_hazadomap_zenzu_r3-9syusei.pdf

滑川町各種ハザードマップの目次
https://www.town.namegawa.saitama.jp/soshikikarasagasu/somuseisakuka/anzen_anshin/4/2344.html

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