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【鉄道】雷都(らいと)・ライトレール

1.私が宇都宮に行く理由

新潟県苗場でのフジロックに参加した我々夫婦。
せっかく関越道を飛ばして北関東エリアまで来た。
どこかで観光をしたい。
夏休みに手をつけようと思った「エンタメ小説」のあらすじで、舞台を群馬県前橋市を想定。
前橋なら、フジロックの帰りに立ち寄るならちょうどいい。
鉄道なら上毛電鉄、サッカーチームならザスパ草津がある。
文芸ファンの私にとっても「萩原朔太郎記念館」の存在は魅力的である。
しかし、どうも「自分が構想しているお話」に、前橋はしっくりこない。
そこで、おなじ北関東「内陸部」の雄、宇都宮にスポットを当てた。
特に、開業1周年を迎えたLRT(次世代路面電車)に乗ってみたい。
フジロックの苗場(宿泊は湯沢)から自宅の千葉県まで、宇都宮経由は迂回である。けれども、自分のエンタメ小説の「ドラマ化」を妄想している手前、どうしても物語のアクセントとして「LRT」(黄色い路面電車)は外せない。
そこで、実際、この目で宇都宮にロケハン(取材)に行くことにした。
関越道を下り、北関自動車道へ経由。壬生(みぶ)のハイウェイ・オアシスで買物のあと、いよいよ宇都宮入りした。
宇都宮上三川インターを下車、市街地に向けて北上すると、飛び込んできたのが、LRTの車両基地。
黄色い芋虫のような、可愛い電車の群がる姿に狂喜した。

宇都宮の「黄色い芋虫電車」

2.「ゆいの杜」からLRT乗車

ロケハンに「ゆいの杜」を選定。
ざっくりとした小説の内容は、海の見える職場に憧れる主人公が、「海のない栃木県」に赴任して奮闘するストーリー。
前日、フジロックで「クラフトワーク」(テクノ界のビートルズ)の圧巻ステージを観た手前、「テクノ」という言葉に機敏に反応する私。
「ゆいの杜」には、「テクノさくら公園」というのがあり、そこの近くにクルマを止めた。
LRT「ゆいの杜西駅」の最寄りであり、そこから市街地まで、電車で行くという、まさに「観光型パーク・アンド・ライド」を実施した。
宇都宮ライトレール(LRT)、は、宇都宮の愛称、雷都(らいと)と、ライトレールの「ライト」をかけた言葉遊びのネーミングである。
雷都ということで、カミナリが多いのではと思ったが、滞在中、暑さは厳しかったが、天候には恵まれていた。
ライトレールに乗車。
ゆいの杜西駅は、横断歩道の真ん中にある。
信号がなかなか変わらず、宇都宮駅行きの電車を一本やり過ごす。
それでも、都市型交通機関であるので、次の電車はそれほど待つことのないダイヤであった。
宇都宮にLRT(次世代路面電車)の建設構想のニュースをはじめて聞いた時、「何、夢みたいなことを言っているんだ」と思った。
ヨーロッパの都市ならいざ知らず、日本で、LRTの新規建設は、夢のまた夢と思った。
けれども、ゆいの杜西駅から工業地帯を抜けて、専用軌道で鬼怒川を超えるインフラ設備を観るにつけ、宇都宮の「本気度」が伝わってくる。
元来、電車好きの私ではあるが、地元、千葉県の県庁商材地も「けんすい式モノレール」ではなく「LRT」を導入した方が良かったのではないか、と思える内容だった。
ゆいの杜西駅の次は「グリーンスタジアム前」。
Jリーグの「栃木SC」のホームグランドの最寄駅。
ぜひ、ジェフ千葉のアウェイ応援にも来てみたい。

宇都宮は「本気」です

3.「ギョウザの街」宇都宮を歩く

「宇都宮に来てくれたのですね。それはありがとうございます。評判のLRT乗ったのですね。開業して1年も経つのに、私はまだ乗った事がないんです。今度、来てくれる時にはぜひご一緒しましょう」
宇都宮在住の私の先輩からの返信メールである。
なぜ物語の舞台を宇都宮に選んだかといえば、理由のひとつに、旧知の先輩の存在である。
この先輩、宇都宮にある測量事務所で働いている。
私の構想する物語では、個人事務所が舞台のひとつと設定しているため、先輩の事務所を訪れたい(願わくば先輩と再会したい…)と考えていた。
でも、苗場から宇都宮のクルマでの移動は時間が読めないこともあり、今回、再会は見送った。
暑い日なので、あちこち歩き回ることはせず、宇都宮駅に着いて、まずは、シンボル「ギョウザの女神像」を記念写真。
そこから、評判のギョウザ店「みんみん」まで歩く。
地図を頼りに、宇都宮中心街を散策。みんみんを探す。
宇都宮といえば、サッカーのジェフの対戦チーム「栃木SC」のみならず、バスケットの千葉ジェッツのライバル、「宇都宮ブレックス」の本拠地でもある。
目抜き通りには、ブレックスを応援するバナーが飾られていた。
「みんみん」は、ランチ時を外したものの、混んでいて、QRコードを整理券を発行、隣接する「宇都宮市役所バンバ出張所で、物語構想の参考に使おうと、「子育て支援パンフレット」や「防災マップ」などを入手。
頭の中で、物語を妄想する。
やはり、地図やインターネットで調べるのとは違い、実際に足を運ぶことは大事だと思う。
街の匂いやノイズ、そして、自分の感性にひっかかるアイテムは、実際に行ってみないとわからないから。
「みんみん」では、焼きギョウザと水ギョウザのセットをいただく。
フジロックでお世話になった湯沢でのスキーはハウス以来の食事だったので、美味しくいただいた。
 測量事務所で働く先輩情報でも、宇都宮に来たら「みんみん」を堪能するのが一番、とコメントをいただいた。
 みんみんを出たときは、すでに夕方時刻、陽ざしも和らぎ、ほど近い「二荒山神社」でお参りをしてから、再び徒歩で宇都宮駅を目指す。
ターミナルに着き、ライトレールでクルマを駐車している「ゆいの杜」へ。
こうして、私の宇都宮での「なんちゃって取材」を終え、雷都を後にした。

ギョウザの女神像
宇都宮といえば「ギョウザのみんみん」




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