英文解釈をすることは黒い羊であることなのか

僕は受験生の時、「英文解釈」というものを知らなかった。聞いたことはあったが、英文「読解」と何が違うのか、そこまでの理解はその時にはなかった。
某○(アルファベットの最後の文字)会に当時通っていたのだが、授業の中で「英文解釈」という言葉は出てこなかった気がする。英語好きではあったけど、いやどちらかというと英"文法"好きな人間だったから(それは今もそうか)、「読解??そんなん文法わかってたら読めるし、それ専用の対策なんていらんでしょ」というスタンスだった(大馬鹿者。

大学に入ってからは井の中の蛙だった。一応、英語科に、『さぞみんな英語が好きで、文法も好きな人ばっかなんだろうなぁ!!!』という期待を込めて入ったのだが、『う〜ん。どうやらそうでもないぞ...』とすぐにわかった。周りはTOEICやらIELTSやら... そんな中で文法書を開いてる自分が黒い羊のように感じたものだった。そのせいか文法はそれなりに詳しいと思われてたのだろう、周りからはよくできると讃えられるものだから、完全にお山の大将だった。恥ずかしい限りである。

しかし、大学1回生の後半に突如気持ちが変わる。岩清水弘Z氏との出会いである。岩清水さんとの出会いは、たしか、佐藤誠司先生のツイートのリプの中だったと思う。今思うと失礼極まりないが、名前も属性も名乗らずに急に質問をした。岩清水さんはそれに答えてくださり、そこからちょくちょく岩清水さんのツイートを覗くようになった。

それをきっかけに、界隈の方々のツイートを覗くようになり、『世界にはこんなに英語が詳しいすごい人がいっぱいいるのか!!!』と突然視野が広がった。しかし、それと同時に自分の浅学非才さへの焦燥感も募った。
そしてこの岩清水さんとの出会いを通して、『思考訓練としての英文解釈』やオリオンを知り、英文解釈の世界に入り込んでいくことになる。
という感じで、これが僕の〈英文解釈〉との出会いである。


そんな岩清水さんを中心にした、通称〈岩清水ファミリー〉の方々は、知に対して非常に誠実で、勉強熱心なツヨツヨな方々ばかりである。なによりみんな英語が大好き。英語愛に溢れた素敵な方たちばかり。

そんな皆さんが、特に闘志を燃やして一斉に取り組むのが〈英文解釈グランプリ〉である。
英文解釈グランプリとは、『英語教育』という教育誌の1コーナーである『英文解釈演習室』に各自自分の和訳を投稿し、その評価に応じて点数を加算していく、言わば"戦"である。

そして、このGPの最大のアツいポイントは、それぞれが投稿し終わった後に開かれる〈感想戦〉。各自自分の解釈を表に出し、それぞれ意見を言い合う。
このレベルが物凄く高い。正直、僕は議論に付いていくので精一杯、いや付いてすらいけていない。
文法第一で英語を勉強し、読解や解釈という部分をある種蔑ろにしてきた自分にはあまりにも高度。でも、皆さんの深い読み・考察を見ると、自分の出来なさを再認識しアセアセするが、発見ばかりで楽しい。
自分の持っていない発想がワンサカ見つかる。
それに、僕が思うに、大学受験が終わって一定の量の英文を一つ一つここまでしっかり読む(自分にとって当たり前の単語も一応調べる)のはなかなかない経験。この経験をさせてもらえてることこそ最大の恩恵ではなかろうか。
僕はそんな経験を与えてもらって感謝しかない。

今のこの世の中の流れ... 英文解釈派や精読派が4技能勢力に押し潰されそうになってしまっている中で、英文解釈派の意地を見せたい。
岩清水さんを始め、Mr. BIG先生、倉林先生等々、今様々な方が新たな流れを作ってくださっているのを感じる。

僕は思ってならない、
『白い羊になる必要なんてない。いや、黒い羊が黒色のまま、白い羊となる日はきっと近い』
と。

これを読んでくださった皆さん、黒い羊である人生も悪くない、と思いませんか??


こちらは以下の方々の記事を受けてのものです。是非ご覧下さい。
アスクの狼さんのnote記事

https://note.com/askpub/n/nd750f52447c8


ブチギレチワワさんのブログ記事

https://anokoro-yokatta.hatenablog.com/entry/2022/01/30/155905


ad_woonさんのnote記事

https://t.co/tl5WMIEQHT


篠崎テントさんのnote記事

https://t.co/HJyddJ116S


赤い彗星さんのnote記事
https://note.com/awazot1030/n/nce6fce88e779
(※ 「黒い羊」という言葉は、欅坂46の『黒い羊』という楽曲からインスピレーションを受けています。そちらも是非ご鑑賞ください。)

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