名古屋地裁実子への性的暴行の一審判決を棄却、一転懲役10年の不思議。

2017年、愛知県で19歳の娘への準強制性交への容疑で起訴された男の裁判、地裁では無罪とされ、強い驚きと非難の声が上がり、主に女性が立ち上がり、「フラワーデモ」を行い、抗議集会などを開いた。

その声が名古屋高裁に届いたのか、3月12日の判決では一審の無罪判決を破棄し、一転、懲役10年の有罪判決を下した。

報道などによると、一審では被告人は娘が中学生の頃から性的虐待を受け続けていた事、娘が同意していなかった事を認めながらも、「しようと思えば抵抗できた」として無罪判決になったようだ。

驚くのは、中学生の頃から実子に性的虐待を続けていた事が分かりながら、19歳の時の性的暴行には「拒絶できた」との認識を示した事だ。

体力も圧倒的に違う。経済力においては絶対的な支配下にある実父から暴行を再三受けていたら抵抗する気力も残ってないだろう。それは被害者の所為ではない。永続的な過酷な環境が抵抗の意思を封じていただけだ。

NHKのまとめを是非見てください。110年間、性犯罪に対する処罰の法律は改正されなかった。性被害は女性だけの問題ではないにしても、近代化した日本に女性の被害に関する法改正は100年も放置されていたのです。

リンク先の弁護士がいう「性犯罪の厳罰化ではない。今までが軽すぎた」というコメントがもっとも的確かと思います。

性犯罪に関する刑法~110年ぶりの改正と残された課題

家族内の性被害は外からわからないセンシヴな問題を秘めていると思いますが、名古屋地裁の一審判決が旧世代、二審が新世代だとして、最高裁は是非、二審の判決を支持してほしいと思います。

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