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Spotify で2020年によく聴いた曲

音楽を聴くときはSpotifyで聴くことが多い。Spotifyの人には悪いけど有料会員になるメリットがいまのところないので、無料会員だ。無料会員はプレイリストは選べるけど、曲を選べないのでSpotifyが作った新曲や好みのテイストが似ているプレイリストを聴くことになる。SpotifyのAIが僕専用のラジオを流してくれている感じだ。SpotifyのAIは非常に優秀なので常に新しい発見がある。

Spotifyでユーザー1人1人 2020年に再生回数の多いベスト100のプレイリストを自動生成してくれる企画があった。良い機会なので振り返ってみたいと思う。世の中の音楽の流行りとは関係なく個人的な(マニアックな)リストが生成されるSpotifyは本当にすごい。

1年間で聴いた再生時間は16591分(276.5時間、11.5日)。主に通勤時間だけしか聴かないし、今年は在宅勤務も多かったのでこんなものだろう。ちなみに仕事中は音楽を流さない。

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一番聴いたアーティストは Mach-Hommy だ。Mach-Hommyはアトランタのアンダーグランドヒップホップのラッパー&トラックメーカーで、Spotifyを使ってなかったら聴くことがなかったアーティストだと思う。2020/3/21 にMach-Hommyをどのように気にったかnoteに書いている。

プレイリストは聴いた回数の多い順になっているようだ。
客観的に見ると、やたら癖のつよい(偏った)アンダーグランドシーンのヒップホップのリストと言えるだろう。

1~10位

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1位は先のnoteも書いている「BDE : Your Old Droog, Mach-Hommy, MF-DOOM」だ。Your Old Droogはウクライナ系アメリカ人でMach-Hommyとの絡みも多い。アルバム Jewelry はMach-Hommyがプロデューサーをつとめた。MF-DOOMは2000年代を代表するアンダーグランドシーンの大物。彼からYour Old DroogやMach-Hommyにたどり着いたのだと思う。

ベスト10はほとんどMach-Hommy絡みだ。アルバム 「Wap Konn Joj!」は本当に良いアルバム。

7位にKANDYTOWNの Neetz,Ryofuの 「Run A Risk」が入っているKANDYTOWNに関してもnoteに書いている。残されたメンバーについてもそのうち書いてみたい。

6位の「Shit`t I`m on: DJ Maggus, Roc Marciano」は90年代から活躍するDJ Muggs(サイプレスヒル)と、見た目が怖いRoc Marcianoが組んだら何故かメロウないい感じになった曲だ。

8位のMadhaneはブルックリンの若手ラッパーらしい。好んで聴いてるわけでもないのに8位にいるのが不思議だ。

11~20位

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ここもMach-Hommy関連が多い。
11位の 「Planned Attack: Quasimoto Madlib」。Quasimotoは2000年代のアンダーグランドシーンを代表するトラックメーカー Madlibの変名で、ヘリウムガスを使ったような高い声にエフェクトをかけたラップが特徴的だ。HIP HOPで一番好きなのはQuasimotoかもしれない。

12位の 「Fazers: King Geedorah」はMF DOOMの変名。日本の特撮映画のキングギドラからとっている。

15位の「Sorry not sorry: Like」はL.A. シーンのひと ケンドリック・ラマーの曲を手掛けたことがあるらしいけど、LIKEという名前は検索しにくくてなかなか情報が得られなった。メロディアスなHIP HOPはあんまり好きじゃないけどこの人は例外的に好き。

16位に「NO FEAR:MAVI」MAVIについてもnote書いたことがある。

20位には「Soda Water: 唾奇」。唾奇はYouTubeで聴くことが多いけど、この曲のYouTubeはショートバージョンなのでSpotifyで聴く。

21-30位

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このあたりになると、Blu,Exile(日本のじゃないです),The Alchemist , Like, jonwayneなどのL.A. アンダーグランドシーン寄りのアーティストが増えてくる。

そして26位、27位は Earl Sweatshirt。アンダーグランドシーンの最重要人物だ。彼についてはいずれnoteに書いてみたい。

31-40位

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この辺もいままでの延長線上のアーティストが多い。

34位の「Please Chill: Emapea」はラップのないインストヒップホップ。ポーランドの人で2018年くらいから世界中で大人気になった「Lo-Hi Hip hop」のカテゴリーで紹介されることもある人だ。Lo-Hi Hip HopについてはNuabesについてnoteに書いたときに軽く紹介している。YoutubeのLo-hi hip hopチャンネルで聴いて気に入ってSpotifyでも聴くようになった。

38位の「Adulterate: KIKUMARU,Blaise,BES」はKANDYTOWN関連。KIKUMARUがKANDYTOWNのメンバーだ。

41-50位

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46位の「The Shiniing Pt1: J Dilla, Kenny Wray」。J Dilla は HIP HOPの歴史を語るときに必ず登場するトラックメーカー。彼についてもいずれnoteに書きたい。

48位の 「On My Way: In-d」についてはnoteに書いた。

50位「Lil' wop of Horros: Tha God Fahim, Mach-Hommy」は数多くある2人のコラボの中でも一番好きな曲かもしれない。

51-60位

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51位の「TO Make A Long Story Longer: Evidence, Jonywayne」。EvidenceもL.A.アンダーグランドシーンの人。特徴のある声なので流して聴いていてもすぐにわかる。彼は歌詞の内容もいいらしいのでそのうち調べてnoteに書きたい。

55位「From Home,to Work and Back: Tall Black Guy」はインストヒップホップの人。オシャレ。

61-70位

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62位「Helado y Oscuro : Soul AM, N.Hardem,,,」はコロンビアのHip Hop アーティスト。スペイン語のラップは巻き舌がすごいので独特。トラックはJazzyな感じ。なぜSpotifyがコロンビアの人たちをリコメンドしてきたのか分からないけど、これこそがSpotifyで音楽を聴く魅力かもしれない。

「街から街:唾奇」「Prove: KANDYTOWN」「MHB's: Quasimoto」はSpotify以外でも良く聴く曲たち。SpotifyではないがMHB`s はインスト版の1時間ループを繰り返す版を最長で8時間聴き続けたことがある。凄く好き。(MHB`s はMoney Hungry Bitches の略。なんでそんな歌詞とタイトルつけるかなぁ)

71-80位

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71位「Dragon vs Wolf: Meythem Lauren, Action Broson」はNYCのアンダーグランドシーンの人たちらしい。
73位「Flyin`: Spillage Village」はアトランタシーンの人たち。少しメジャーよりなイメージがあります。
78位「Nova: Dabrye,Nolan The Ninja」Dabryeはデトロイトシーンで重要な人らしい。タッド・マリニックスのHIP HOPプロジェクトで使う名義。
79位「StuckStone: DJ Harrison」はL.A.インディレーベルの名門 STONES THROW REDCODES所属の人。STONES THROW RECODESは、これまでに登場した J Dilla,Madlib(Quasimoto)、Jonwayne、MF DOOMあたりにも大きく関係するのでそのうちnoteに書きたい。

日本人のSing02も入ってますね。

81-90位

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ここでは MIKEかな。MIKEは MAVIやMach-Hommy、 Earl Sweatshirtあたりと近い。

Nujabesとフライングロータスも入ってますね。

91-100位

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95位「High Noon:Fly Anakin」のFly AnakinはSpotifyで良く再生されるけど、あまり知らない人。リッチモンドの人らしい。

99位「Black Boy Meets Wold:Danny Watts」はいい曲なのだけど長い。テキサスの人らしい。Jonwayneのアルバムに参加していたらしいので、それでspotifyのリコメンドに入ったのだろう。

96位の「All Caps: Madvillain」はMadlibとMF-DOOMの二人の名曲。100曲もあるこのプレイリストの中で1曲だけ人に勧めるとするとこの曲かもしれない。00年代 アンダーグランドシーンを代表する名曲だと思う。


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最近、日本とアメリカのヒップホップの歴史を解説した「ライムスター宇多丸の「ラップ史」入門」を読んだ。良い内容でヒップホップの歴史を俯瞰して理解できる良書なのだけど、この本に登場するアーティストで、今回のベスト100に入っているアーティストは J Dillaだけだった。

ついついアンダーグランドの方へ行ってしまうのは僕の嗜好性のようだ。そしてそれに応えてくれるSpotifyは凄いと思う。





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