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道に迷っても

Right Place Wrong Person 解禁!!

 こう来たかーー!予想外!面白い!!

 今までにないジャンル来ましたね?もう結構やりつくしたと思ってたけど、そんなことなかったね。音楽の世界は広い。

 音楽的なことは全く詳しくないので「オルタナティブってやつ?アングラ系よね?」というコメントくらいしかできないけど、バンタンハマる前はこういう曲をよくランダムで流していたことを思い出しました(これまでは特定のアーティストではなくジャンル選択して流す派だった)。全曲音も歌い方も面白くてクセになる!

 本当は全MVが公開するまで頑なに待とうと思ったのですが、それ待ってたら6月10日になっちゃって、すぐジンくん帰ってきちゃうから、とりあえず途中経過を吐き出そうと思います。

 全曲の歌詞をしっかり読み込めているとはまだ言えない状態ですが、これって端的に言えば、スランプ期の心理状態じゃないですか。

 「あぁぁーーーうぜぇぇえ!もう全てどうでもよくなってきたわぁぁぁー!!!」という心境をテーマにアルバム1枚出すってどういうことなの?しかもこんな良曲揃いで。

 Indigoの時もすごいと思ったけど、割と攻撃的でグサグサ刺してくるのに、なんでこんなすっきりできる作品にできるのか不思議です。あ、これあれですね……鍼治療!! 音楽の鍼治療って感じ!(上手い例えを思いついて得意げ)

 バンタンは毎度ネガティブ感情を音楽に昇華させる方法がうますぎる。特に今回、音楽のジャンルは全然違ってもジミンちゃんのFACEと通じるのが興味深いと思いました。2人が気が合うことは知ってたけど、なぜなのかは今回の作品を通して理解が深まった気がする。2人のやりとり全てセラピーのようだったわ。

 今回はMV公開されたLost!とGroinについて触れたい。Come back to meは色々経て出た最終的な結論みたいなものだから、またの機会に回したいと思います。

見えているのは一部だけ

 Lost!はもう歌詞のまんまなんだけど、初めてクラブ行って飲んで踊りまくって思考がまとまらない状態で「楽しいいぃぃ、もうどうでもいいやぁぁぁ!明日からまた色々心配したり色々考えたりするんだろうけど、今はとりあえずどうでもいいやあぁぁ!」ってなってる感じが出てて最高。

 クラブって出会いを求めて行く人と音楽に没頭しに行く人と2タイプいると思うんですけど、私は後者で、友人に「ただ踊りまくりたいならスピーカー前かDJ前がオススメ。音がデカすぎて誰も声かけてこないからいいんだよ」と最前列に連れてってもらった若かりし頃を思い出しました。その時にクラブで流れてる曲とは別に脳内に流れてた曲がこれだったような気がしてきたぞ?

 ナムさんも本当にグループ活動休止中に初めてクラブに行ったんだろうなぁ。アングラ系ラッパーなのに成人前にデビューしたから行く機会がなかったんだろう。Dopeでもそういう歌詞があったし。なんかのイベントで飲んで酔っ払った状態で帰りWラしてきた時あったから、まさにその時にできた曲なのかもしれない。何もかもがどうでもよくなって道を見失ったと言っても、音楽の道からは外れてないのさすがです。そんな状態を作品にしようなんて発想が面白すぎる。制作のキーパーソンとなったサンヤンさんに菓子折りでも送りつけたいですね!!

 MVも酔っ払った頭で思いつきそうなコンセプトで楽しい。迷って迷って悩み抜いてようやく表に出てきた人格が皆の目の前にいるRMなんだよってことかな。注目すべきは取り残された人格たちもいるところ。結局一部しか表に出れなかったし、脱出成功した人格がよく分からない賞賛を受けて戸惑ってるのもすごく考えさせられる構図だなと思いました。teaserもここでしたね。

 ソロ活動は過去のアルバムやミックステープが再注目されがちだけど、ここであえてアルバム収録のソロ曲を聴き返すとまた新たな発見があります。音楽ジャンルはこんなに毎度違って新鮮なのに、彼は常に自分と向き合い、人に見せる自分は果たして自分なのか問い続けているんだな。ブレてなくて素敵。

怒るの大事

 もうNote読んでくださってる方はご存知の通り、私は現在花様年華ドラマの考察中なのでどうしても重ねてしまうんですが、ナムジュン役のドゴンが初めて感情を吐露する時の台詞がこれ。

話してどうなる? お前が解決してくれるのか?
(中略)
俺は一体誰に打ち開けろと? 誰もいないじゃないか。
こんな生き方はうんざりだ、俺はもう消えてしまいたいんだ!
自分が一番嫌いなところ、何だと思う?
どんなことにもすぐに慣れてしまうんだ。
すぐ諦めて戦おうともしない。いや、戦う気すらない。
お前が怒りをぶつける姿を見て羨ましかった。
でもそんな風に思うこと自体いけないことだと自分を責めて、諦めた自分が正しいと言い聞かせるんだ。俺はそんな奴なんだよ!

9話 asteroid 2019 OK より

 このシーン、辛かったけど「創作だから…創作だからね…」で乗り切ったのに、MMMでやっぱりワールドスターとしての重責をそのように感じてきたことが分かって、とても苦しくなりました。でもその思いをこうして直々に私たちにシェアしてくれてありがとう。

 前に会食動画の時に↓の記事を書いたのですが、ナムさんって本当にしっかりしてるから「こうありたい」って理想が高いんでしょうね。そしてそれができるほど能力も高いから大変。気付いたらものすごく重いものを抱え続けることになっていたんだろう。能力がなかったら、まずそれを持ち上げるところまで行かない。しかも良い人だから「よければ持ちましょうか?」って自分から空気を読んで申し出ちゃうタイプでもあるという……。

 だからこそ、Groinは痛快! そうだそうだ、もっと怒っちゃえ!全てを抱え込もうとしなくていいよ!ただ傲慢になるんじゃなくて、自分が良いと思う理想は描き続けるけど、もう自分を犠牲にはしないぞという決意が見えてかっこいい!

 Xでも書いたけど、Get yo ass outta trunk(トランクから出ろや) は「固定観念から抜け出せ」って自己啓発なのかと思ってたけど、歌詞を読み込むと「ただ乗りしようとしてんじゃねぇよ、降りて自分の足で歩けや」って意味合いが近い気がする。

 つまり今回の怒りは分かりやすいヘイターやアンチに対してではない。友好的なフリ、もしくはファンだと言いながら擦り寄って来る碌でもない人たちへの怒りを表してるように感じました。具体的にどの勢力を指しているのかは分かりません。あれかもしれないし、あれかもしれないし、もしくは全部かもしれないし(それだけ色々いるってことよね)。それもナムさんにしか分からないことなので、私が決めることはしたくない。とにかくナムさんが心身共に健康になれる環境に恵まれますように。今も軍生活の中で全く新しい経験をしていて大変だろうけど、結果的に全てが「経験して良かった」と彼自身が思える体験でありますように。

 それでは今回はこの辺で。まだまだお楽しみが残ってますからね!

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