見出し画像

身体を大事にしてほしい話

十年近く前、ぎっくり腰をやった事がある。
未経験の皆さんには想像がつかないだろうが、あれは一瞬のものではなく、ずっと痛い。本当にずっと痛い。延々と痛い。永遠に痛い。立っても座っても寝ても痛い。何をしても痛い。しかも結構ヤバいレベルで痛い。
具体的に言うと、発症して最初の三日間は寝てる時「トイレ行きたい」と思い立ち、ベッドからトイレに移動して便座に座るまでにたっぷり三分は必要だった。家の階段を降りる時も、普通に歩いて降りようとすると腰に響いて無理なので、床に座り込み尻をついて一段一段ずり落ちるという手法を取った。(上りはどうにか歩いて上がれた)

横向きで寝ても痛い、仰向けでも痛い、どの体勢で寝ても痛いし、寝返りはめちゃめちゃ慎重になりながら一分ほどかけないと打てない(しかもそれだけ慎重に動いても痛い)というマジの地獄だ。これが三日続く。その後、少しずつマシになってはくるが、それでも普通の動作が出来ない日々が一週間は続いたような記憶がある。
そもそも慢性的な腰痛持ちではあったのだが、ぎっくり腰は別物だ。「腰痛」という言葉からイメージするものとは、明らかに痛みのレベルと種類が違う。

だから、今回ラウちゃんが「腰をやった」というのがどのレベルかは不明だが、数時間前に痛めたとして、あの場に立っている事がまず信じられなかった。まして(いつもよりかなり控えめな動きと言えども)上半身だけでも踊っているし、腰を下げたりなんだり色々している。言葉を選ばずに言うと「バケモンか?」と思った。

腰はマジで本当にヤバい。あのヤバさは経験者にしか分からないのが歯痒いが、未経験の人が想定する三倍は痛いし、五倍ぐらい身体が言う事を聞かなくなる。
なので昨晩は自分がやった時の激痛を思い出しながら「アイドルってのはそれでも踊らにゃいかんのか、そういうもんなのか」と難しい顔でパフォーマンスを見てしまった。(そのせいで、あちこちで滑りかけたり、ぶつかったりとしていた事にも気付かなかった。それだけ難しい曲なのだろう。みんな気を付けて)
よくよく見れば彼の衣装のインナーが薄手シャツから黒く裾の長いものへ変化しており、あの布の下はコルセットやらテーピングやらで偉い事になってるんだろう、という事が容易に察せられた。

今年のラウちゃんは特に年明けから忙しく、色んな並行作業の末、丸一ヶ月渡仏して一人で戦ってきた。ファンの前で弱音を吐く事は滅多に無いが、誕生日のインライなどからも相当しんどかったであろう事が察せられる。心も身体も相当疲弊していたのではなかろうか。
また、その間グループ仕事への参加も出来ず、心無い言葉が届く事もきっとあっただろう。だからこそ帰国してここから映画公開まで、そしてその先のダンス大会まで更に走り切ってやろうと、士気を高めていたに違いない。そのタイミングでの体調不良となると、当たり前だが本人が一番悔しいだろうと思う。

私がSnow Manに対して一番願っている事が「健康である事」だ。とにかく身体と心を大事にしてほしい。怪我無く病気無く、心身ともに健やかであってほしい。応援する対象の彼らが健やかであればこそ、応援しているこちらも健やかになれるというものだ。
一日も早く腰を治して、フルパワーのパフォーマンスが見られるようになる事を期待している。昨晩は寝る前に八百万の神に「ラウちゃんの腰が良くなりますように」とお祈りを捧げたが、無宗教の人間がこんな時にポッと祈っても大した効力は無いだろうか。それでも今夜も寝る前にひっそりお祈りだけしようと思う。私の大好きな九人が、どうか健やかでありますように。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?