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「+Ultra」による海外に向けた日本のアニメーション展開。

突然だけど、WIT STUDIOのオリジナルアニメーション『GREAT PRETENDER』が非常に楽しめた。

コロナウイルスをキッカケにしたリモートワークで、なんとなくモヤモヤした毎日を過ごしていたけど、見事にそんな気持ちを晴らして爽快な気分にさせてくれる。

頭を空っぽにして、ぜひとも「騙される」ことを楽しんでみてほしい。

ところで、この作品はフジテレビの「+Ultra」枠であるため、地上波よりもNetflixでの配信のほうが早い特徴がある。この「+Ultra」とは「海外にもアニカルチャーを広げていきたい」というコンセプトを掲げたフジテレビのアニメ枠なので、世界配信が基準のNetflixが優先されて配信されているためらしいです。※「+Ultra」でも全ての作品がそうではありません。

海外をターゲットにするということは、アニメが売れたあとの収益スキームが大きくなるという見込みなので、作品にかける予算規模も大きくなる。結果として、制作現場にもそれが還元されやすくなり「GREAT PRETENDER」のような質の高いアニメーションが作られるわけなんです。

余談だけど、Netflixで配信されるときは8言語の吹き替えにローカライズされるとのことで、さすが世界基準の動画配信サービスだなぁと思い知らされる。「+Ultra」の作品がNetflixと独占配信している理由も大いに理解できます。

日本人である僕自身もクオリティの高いアニメ作品を楽しめるし、それが海外に広まってくれるのならぜひとも「+Ultra」枠を応援していきたいところ。

しかし、一点だけ気になるのが、作品作りの方向性。
世界の視聴者をターゲットにした時にどんなアニメ作品を作るべきなのか。

「老若男女、国籍を問わず誰もが楽しめる作品。」という答えがマーケット判断でいう1つの答えだとは思うけれども、アニメ作品、ひいては日本のアニメカルチャーとして捉えた時に、果たしてそれが正しいのか。行き着くところはジブリなのか。将来の答え合わせが楽しみなのです。

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