奇事故あとがき

あとがき

今回の「奇事故」は僕のなかでも本当に大好きな作品となりました。そして、多くの方も「今までで一番良かった」と言ってくれていて、それが素直にうれしいです。

台本を書いたのは、12月です。M-1の予選があったり、ドラフトコントという特番があったり、その他いろいろ大変忙しい時期でした。
夏にパルコプロデュースでやった吉岡里帆さん主演の「スルメが丘は花の匂い」の最後の公演が福島で終わった帰りの新幹線でアイデアを思い付いたのをはっきりと憶えています。車中でタイトルの「奇事故」まで決まりました。

(あらすじ)昭和xx年、戸田雉子(きじこ)ちゃん(10)がお父さんに連れられた催眠術ショーで、舞台上で稀代の催眠術師木村トーゴーに催眠術をかけられている途中、トーゴーが乱入者に刺殺されてしまい、催眠術が解かれないままになってしまう。雉子ちゃんにかけられた催眠術は当時彼女が憧れていた海賊になるというものだった。突然、海賊に変わってしまった女の子とその家族はその後どんな人生を歩んだのか?

こんなあらすじの物語ですが、さて「奇事故」はどうやって生まれたのか、その辺からご紹介していきたいと思います。

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