転職活動への動き出し①〜軸を決めた〜

これまで業務過多や人間関係の悪化、そして自分自身のメンタルの悪化について綴ってきました。

「私が辞める事が組織にとっての大打撃になれば良いのに!」…と、私をここまで精神的に追い詰めた組織への復讐心による怒りの炎を燃やす毎日でした。

(ただし、選考が進むにつれ、この復讐心はまた別の気持ちに変化を遂げていくのですが、それはまた後日のお話にしたいと思います。)

業務をスクラップすることなく部署の名称だけ変更することで組織を再編したと勘違いしている上層部。

独法あるあるだと思うのですが、外部からの出向者が非常に多く、様々なバックグラウンドを持った職員がひとつの場所にいながら全員ばらばらの方向を向いている雰囲気。

そして、同じ組織の中で目に見えない職種カースト制度のようなものがあり、特にカースト最下層である事務職員に対する他の職種からの風当たりの強さに対してヘイトが溜まる一方でしたが、中でも一番に私の転職意欲を駆り立てたのは「全国異動」でした。

北海道から沖縄まで、日本全国に事業所を有する我が組織では、2〜3年に一度のスパンで全国規模の異動があります。

また、職場内で結婚した職員同士の夫婦については、なるべく勤務先を一緒にして貰える…などといった配慮はあるのですが、私のように職場外で結婚した場合は、そういった配慮はほとんどありません。

実際に過去、職場外の方と結婚してすぐに単身赴任となってしまった女性職員の方がいらっしゃるのですが、やはり新婚早々二重生活を営む事により大きな心理的負荷がかかってしまわれたようで、残念ながらその方は退職されてしまいました。

私自身も今の事務所での勤務が長いため次の4月でまた他の県外に異動する可能性が高く、また、幸い異動を免れたとしても、この組織に在籍している限りは、常に「全国異動」という恐怖がつきまといます。
また、この恐怖は私だけではなく、同時に私の家族にも与えるものです。

独身の頃は日本全国、さまざまな場所に住んだり、訪れたりする事に対して喜びを感じていた時期もありました。
しかし、いざ自分が家庭を持つと、どこか安住の地でしっかりと根を張りたいという思いが次第に強くなっていきました。

全国異動のある職場については、不確定要素の多い未来を受け入れられる人でないと、定年まで働き続けることは極めて難しいと感じています。

こういったことをお話しすると、
「いやいやアンタ全国異動があるのは分かっていて入職したんでしょう?」
…という言葉をよく投げかけられますが、そもそも新規採用の頃から定年を迎えるまで、ずっと全国異動を受け入れられる方は一体どれくらい存在するのでしょうか?

ライフステージの変化により、当初描いていた未来が変わってくることは当然考えられる話です。
その職員の未来にすら寄り添えない職場では、果たして今後、人は定着するのでしょうか。

もちろん私が駄々をこねて異動を断り続ける事だって、不可能ではないと思います。ただ、私が断った皺寄せは、確実に他の誰かにいくことと、これから在職年数を重ねていくうちに座れるポストが限られていくということ。その時のポストは果たして私が望む場所にあるのだろうか?

…長くなりましたが、こうやってずっと先の未来の事も考えた結果、私の場合は
「全国異動のない職場」
これを軸に決めて、転職活動を開始することに決めました。

振り返ってみると、これは転職において非常に強いカードだったと思います。
当然、全国異動のない職場は星の数ほどあるため、なぜその職場じゃないとダメなのか、といったことはしっかりと差別化しておく必要があると思うのですが、この理由を面接時に伝えた時は、ほとんどの面接官の方から納得していただいたように感じています。

転職するぞ、と決意をしたのはまだ新緑の香りが鼻腔をくすぐる初夏の頃でした。ここから半年以上の私の転職活動が始まっていきました。

続く。

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