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何度でも・・・

 今回は小説仮面ライダードライブマッハサーガを読んだのでそちらの感想を綴っていく。もちろんネタバレありだ。

まさかのあのキャラがヒロイン化

 今回は詩島剛が主役ということで仮面ライダードライブの物語の続きをするには納得だなと思った。というのも泊さんの物語はTV本編や劇場版でしっかり書き切っていたように思える。だから剛の話をやるのは納得がいく。
 今回のお話はTVシリーズから2年後の話でーーTVシリーズと劇場版やここの時系列に至るまでのvシネは見ているーー、なんとTVシリーズでゲストで出ていた西堀親子にフォーカスが当たる。父:西堀光也は泊さんが過去に逮捕した犯罪心理学者でこいつがまた犯行に関わってくる。そしてこいつが事件に関与することにより刑務所にいた娘:西堀令子と剛が対峙することになるが、この西堀令子が本作のヒロインだった。西堀令子はTVシリーズに登場し、剛との接触があった。それが今作で回収されるというびっくりな話だ。ヒロインが受刑者というのは中々面白いなと思った。

剛の過去

 詩島剛の過去が結構明かされる本作。これを読めばTVシリーズでの見方が変わるだろうなと思った。特に親友イーサンとの過去は切ない。ネタバレをすると親友のイーサンを失ってしまった剛だが、これを受けてチェイスを失ったとき、本当に辛かったんだろうなぁと思った。同じことを二度繰り返してしまったこと。非常に辛い。
 さらにマッハになるまでの過程も明かされる。ハーレー博士とそんなことがあったのかという内容。これはぜひ映像化してほしいところではある。

泊さん、報われる!

 個人的に特によかった点を言うと、唐沢ゆかりのその後を伺えたことだ。本作は黒幕の実行によりあの仁良光秀が刑務所から出てきてしまう。そしてTVシリーズで殺しかけた唐沢ゆかりをまたもや殺そうとした件があった。云々かんぬんあって唐沢ゆかりは仁良にまた銃口を向けられることになったが、唐沢ゆかりは怯えなかった。というのもTVシリーズで助けてくれた泊さんを信じていた点。これはよかった!そしてさらに唐沢ゆかりは警察官を目指している(唐沢ゆかりは学生)ということも明かされ、泊さんが報われてよかったという気持ちなった
TVシリーズでも001関連の話がお気に入りの私としては非常にいいシーンだった。仁良は相変わらず腹の立つ奴だった。が、泊さんがまた捕まえてくれたので安心。

本作が伝えたかったこと

人は変われる。人は何度でもやり直せる。
これであろう。今まで守られてばかりだった剛。霧子、イーサン、そしてチェイス。うち2人は剛を守るために死んでいった。今まで守られてばかりだった剛。そして世界を守ることができた。令子を守ることができた。剛が人間として前に進んだのだ。
 剛は言い方は悪いが結構な失敗を重ねている。だが、その失敗は今回の成功のためにある。全て繋がっている。これはまさしく我々の人生そのものだ。人間も何度も間違う。何度も失敗する。それで落ち込むことはあるだろうけど、でもやり直せる。そして成功すればいい。かのホリエモンも言っていた。最後に成功すればいい、と。よほど取り返しのつかないやらかしは例外な部分もあるが、「失敗は成功のもと」というものを詩島剛が体現してくれただろう。

 今回も読んでよかった。上記の内容以外にもりんなさん、現さん、究ちゃん、本願寺課長、早瀬、など色々なキャラに見せ場がある。さらに懐かしの犯罪者たちも出てくるので、ドライブファンは必読だろう。
 どうやら今作の続編としてvシネマのドライブサーガがあるということでこちらも見たい。剛がまた活躍するようだ。楽しみだ!

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