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昭和気質と労働生産性

ウチの会社は昭和気質の人間が多い。特に上級職を中心とする40代以上で顕著だ。年功序列の評価制度は当たり前だし、残業が多い人ほど評価される傾向がある。本来、年齢は能力に関係ない。同じ仕事をしていても残業が多い人より少ない人のほうが業務効率はいいに決まっている。なのに何故か夜遅くまで仕事をしている人ほど努力が評価される傾向がある。池井戸潤さんの本の登場人物ばかりのようだ。読み物としては面白いが、現実にいると厄介でしかない。だから能力の低い上級職ほど朝早く会社に来て、夜遅くまで会社に残っている状況になる。当然、そんな人たちからすると自分より遅く来て早く帰る人間はけしからん、楽をしていると判断される。本当に優秀な人ほど適正な評価がされない。残業の多い人ほど給料が増える仕組みだから、本気で業務の効率化に取り組む人なんていない。これで労働生産性が上がるわけがない。実績を残業時間を含めた労働時間で割ったもので評価すればいいのに。

「働き方改革」と表向きでは言いながら、上司は忙しそうに意味のない形式的な会議ばかり。そして夜中に部下にメールを出して朝一で会議資料の修正依頼をする。エライ方の決済をもらうためには事前にいくつもの調整会議が必要で、部署や役職で言うことが全然違うのはザラ。上の顔色ばかり気にするくせに、中間管理職をすっ飛ばして、なんとかして上に承認をもらっても、「私は聞いてないぞ」と後ろから撃たれる。忖度ばかりが横行する調整会議は無駄の極地だ。MTGは、無駄、退屈、我慢の頭文字というのはどうやら本当のことらしい。

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