【2020何を考えていたフェア】茶色の朝(大月書店) コメント:月曜社 小林浩さん

10_月曜社

フランク・パヴロフ 著、藤本 一勇 訳
ISBN 9784272600472 本体価格1,000円+税 2003年12月 発行

今年を象徴する一冊というのがお題だが、刊行より約十七年、時を経るごとによりいっそう重要度が増してきた書目を取り上げるべきかと思う。『茶色の朝』は寓話である。悪政を軽い気持ちで見過ごしているうちに、柔順だった人々にも権力の監視と懲罰が及ぶようになり、気づいた時にはもう取返しがつかなくなっている。私たちがいま生きている社会もそうではないのか。こんにちもなお平積み販売すべき、小さな名著である。
(月曜社 小林浩さん)

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