【2020何を考えていたフェア】みんなで戦争(青弓社) コメント:青弓社 長嶺昌史さん

17_青弓社

重信幸彦 著
ISBN 9784787220820 本体価格 3200円+税 2019年3月 発行

満洲事変から日中戦争へと続く戦時下の日常には、愛国の物語である「美談」があふれていました。
万歳三唱のなか出征する兵士、残された子を養う隣人、納豆を売って献金する子ども、出征兵士の家族を手伝いに行く小学生、夫の戦死を誇る妻――。
戦時下に子どもの善意による美談があふれた状況は、コロナ禍で非常事態となっていた2020年の日本で、マスクを寄付した中学生をメディアがこぞって報道したさまとよく似ています。著者は、戦時下の日常の雰囲気を抽出しながら、いまもふとした瞬間に現れる「動員」の空気にも目を凝らし、本書を書いています。
(青弓社 長嶺昌史さん)

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