【2020何を考えていたフェア】ウイルスの世紀 なぜ繰り返し出現するのか(みすず書房) コメント:みすず書房 河波雄大さん

16_みすず書房

山内一也 著
ISBN 9784622089261 本体価格:2,700円+税 2020年8月 発行

 本書は、半世紀にわたってウイルス研究を続けてきた山内一也氏が、20世紀後半以降、人間社会に「出現」したウイルス、通称エマージングウイルスについて解説した本です。
 世界を席巻している新型コロナウイルス感染症も、多くのウイルスのひとつであり、別のウイルスが出現する可能性は常にあります。本書では、エボラ出血熱、ウエストナイル熱、SARS、MERSなどの感染症に、世界の科学者たちが文字通り命懸けで向き合ってきた歴史が記されています。
 山内氏は、本書のあとがきで、人間と動物のどちらにも感染するウイルスは根絶するのではなく「共生の道をさぐる」必要があると述べています。読んだあと、ウイルスへの見方が変わる一冊です。
(みすず書房 河波雄大さん)

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