億万長者のまちになる

目次

・今の日本が抱える問題
・地域のチャレンジ100
・稼げるまちづくりに求められる要素
・稼げるまちづくりのテーマ
・まとめ


今の日本が抱える問題

現在日本の抱える大きな課題とは、普段過ごしていても感じるであろう

"少子高齢化"

があげられると思う。

この少子高齢化がどうして問題であるのか。
そのことをしっかりと認識している人は少ないのではないだろうか。

上記のグラフは人口の推移を表している。
グラフから
15〜64歳の人口が大幅に減少していくことが見てとれる。

少子高齢化により起こる問題は、
15〜64歳であるいわゆる生産年齢人口が減ることで引き起こされる、経済成長の低下である。

働き手となる労働者の人数が減っていくことで、
企業における従業員1人あたりの資本投入は減少し、イノベーションの機会を失ったり、
業務効率化が滞り生産性に影響していくのである。

労働者1人あたりが生み出す
成果や付加価値が減少することで、
経済成長にブレーキがかかってしまっている。

地方の企業は次第に衰退していき、
若者は働き口を求めて
都会にへと移っていくのである。

すると当たり前に地方からはより一層、
働き手の若者が減少していき、
過疎化が進み衰退していっているのが現状である。

地域のチャレンジ100

そこで現在各地方で取り組まれているのが
地方都市における「稼げるまちづくり」の推進である。

この取り組みの目的として
「まち・ひと・しごと創生総合戦略(2016改訂版)」(平成28年12月22日閣議決定)では、地方都市において、地域の「稼ぐ力」や「地域価値」の向上を図る「稼げるまちづくり」を推進し、まちの賑わいと活力を生み出し、民間投資の喚起や所得・雇用の増加等につなげていくこととしている。

このため、地方都市における「稼げるまちづくり」の有望事例を「地域のチャレンジ100」として取りまとめられた。

では、そもそも稼げるまちづくりとはなんなのか。
簡単にまとめると、

「『まちづくり』分野において、ハードとソフトの連携した取組により、 地域の『稼ぐ力』や『地域価値』を向上」

である。

人の流れと活気を生み出す地域空間を形成するために
・民間主導による稼ぐ力の向上
・まち全体の地域価値の向上
からアプローチがかけられている。

民間主導による稼ぐ力の向上では、具体的に次のようにして行われている。

・民間の知恵・資金を活かした自立的・持続的なまちづくり(ハコモノ行政からの脱却)
・ ソフト施策との連携により、地場産業、観 光資源等の地域の強みを活かした新たな 需要と民間投資の拡大(所得・雇用増)

そして、まち全体の地域価値の向上のためには

・健康長寿のまち、子育てしやすいまち、環境共生のまちなど、地域の社会経済価値の向上
・ 地域への誇り・愛着の醸成と、これに根差した民間投資の拡大

である。

これらが組み合わさることにより、
ひとの流れと活気を生み出す地域空間の形成を目指し、稼げるまちづくりを行っているのである。

稼げるまちづくりに求められる要素

では、そのように稼げるまちづくりをする為には
どのような要素が必要なのであろうか。

〈需要〉
・ 地域内外の潜在的な需要の掘り起こし、新たな需要の創出(観光、 健康長寿、新産業等)

〈地域資源〉
・ 地域の強み(地場産業・技術、伝統・文化、自然・景観等)
・ ローカル・ブランディング、ローカル・イノベーション

〈人材・協働体制〉
・地方創生人材の確保・育成 ・PPP、産官学金労言士(自治体、まちづくり会社、商店街、経済団 体、不動産・リノベーション事業 者、地域金融機関、NPO、地域 住民等の協働体制)

〈資金〉
・ 事業性評価に基づく地域金融
・ ふるさと投資、クラウドファンディ ング、社会的インパクト投資
・ 不動産ファイナンス
・ BID、TID等の新たな分担金制度

〈地域空間〉
・ 遊休資産(空き店舗・空き家等)の有効活用・リノベーションによる収益力向上、公的不動産(PRE)の集約再編等
・ エリアマネジメント ・コンパクト+ネットワークによる都市構造の再構築

の5つである。

さらにこれらの要素から
その地域ごとの傾向を知るためにはまず、

現状分析 (地域の強み・弱み、地域状況の変化やチャンス・リスクの客観的な把握・分析)を行い、

次に

策定・実行 (現状分析を踏まえたビジョン・アクションプランづくり、KPIとPDCAの確立、 情報発信)

をすることで知ることができる。

稼げるまちづくりのテーマ

稼げるまちづくりのテーマは

① 空き店舗・古民家等を活用した 起業・移住促進(30事例)

② 観光需要を取り込むまちづくり (17事例)

③健康長寿をテーマとしたまちづくり (7事例)

④伝統的な街並みを活かした集客拡大 (16事例)

⑤地場産業を核としたまちづくり (6事例)

⑥コミュニティの賑わいづくり(24事例)

の6つである。

これらのテーマをもとに行われた取組事例がある。

兵庫県にある篠山城の城下町を

「ひとつのホテル」

として見立て、
一般社団法人ノオトと行政等が連携し、
古民家等を活用して、
・宿泊棟、
・レストラン
・カフェ
・工房
・シェアオフィス棟
などを配置することで、
まちなかに新たな事業や雇用を創出し、
若者の地方回帰に寄与することに成功した。
(17件の古民家等を再生)

この事例から、
現在の社会の動向を理解することで
最先端を走るような若者に
魅力的な事業を生み出すことで、
若者の地方回帰に成功し

さらには、
若者の集まる活発な都市になれば
多くの観光客の集まるまちにもなり
沢山の相乗効果が生まれてくるだろうことが予測できる。

まとめ

以上のことから
少子高齢化により地方の過疎化などの
多くの問題点が数多くある日本ではあるが
逆手にとると

沢山のビジネスチャンスに溢れている

ということが言えるだろう。
ピンチはチャンスという言葉の通り
この現状について、どのように考えるかによって
過疎化されている地方の未来が異なっているのは
目に見えている。

私たち若者は、これらの現状を踏まえた上で
これからの日本の未来のために
どう行動を起こしていくべきなのか
何に目を向けるべきなのかについて
考えていかなければならないだろう。

参考資料

(https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/tyojyu-shakai-mondai/choshoshikoreishakai-mondai.html)
(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/seisaku_package/siryou_pdf/gaiyou_challenge100.pdf)
(https://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/seisaku_package/naiyou.html)