SOLOIST Vo.6 ソールドアウト、ありがとう。

※有料ですが、全文読めます、気が向いたら、購入してください。

SOLOISTがソールドアウトするとこまで来たのが嬉しくて、少しだけ文章を。

知らない人のために、
SOLOISTとは、各演者が持ち時間1時間のライブイベントです。
梅田サイファーのKZが主催です。
(この界隈で、1時間のライブって、珍しいんです)

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今まで、この夜は6度、巡ってます。

Vol.1がJake、
Vol.2がHANG、
Vol.3がふぁんくとO.G.K、
Vol.4がKennyDoesとDonatello
Vol.5がDraw4と黒衣です。
(敬称略)

並べてみると、ほんといいメンツ。俺、やるやん。

そもそも、なぜ、SOLOISTをやろうと思ったかを。

HIPHOPのイベントって、
(今でこそ、少しずつライブ時間が長いイベントが増えてるけど)
昔は10分がざらで、そしてひどい時は、それ以下で8分とか謎の持ち時間もあった。

今思えば、8分ってすごい。
考えれば考えるほど、8分で何を表現するねん、そして、8分のライブを見に誰がいくねん、ってなる。
でも、演者も悪かった、8分で息切らして、歌詞飛ばして、それを酒と身内ノリで掻き消して、みたいな。
たぶん、演者を増やせば、ノルマも増えて、そのノルマで誰かが美味しい思いしてたんやろう。

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10分弱という時間じゃ、何も伝わらない、何も伝えれないまま、過ぎ去っていくだけ。
そんなとこに、身内は来ても、リスナーは来ない。
リスナーが来ないから、ライブが杜撰になっていく。
杜撰なライブなんか、また見みたいと思わない。そうして、どんどん環境が悪くなる。
最終的には、その船は、クルーの未来を飲み込んで、沈没していく。

俺も、1st「PULP」を出したころは、ノルマはなかったけど、似たようなところにいた気がする。
そりゃ、どこの馬の骨かもわからないラッパーをゲストに呼んで、
長い時間を渡そうなんて思わない。それが、普通。

あの頃は、10分でも15分でも、その時間で必ず、
「次のブッキングを勝ち取ろう」って強い意志をもって、ライブしてた。
底なし沼みたいな場所から、ただ良いライブと良い音楽だけで浮上してやんねん、と腹をくくってた。

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現に、少しずつ埋まってく週末を見て、何か掴んだ感覚があった。
それは、か細く頼りなかったが、良いライブをすればするほど、形を増して行った。
そうして、週末が埋まり出したころ、その次はゲストで呼ばれることが増えてった。
そこで、しこたま悩んで思いついたのが、このSOLOISTやった。

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そのSOLOISTの意味を痛感した出来事が、最近あった。

この前、1/26に華金が名古屋であった。
そこで、ガガがリリースライブしてた。
ガガが華金でライブするの、久々やったはず。

その前にライブした時は、19年の5月かな。
その日は、10分のライブで肩で息するほど息切れして、歌詞を4回飛ばすという、
「フリースタイルしろ」って野次にも、「何も出てこねぇ」って消え入る声で呟いて、項垂れてた。
すかさず、俺が飛び込んで、「以上、ガガでした」って強制終了したことがあった。
その日、ガガは、落ちに落ちてた。

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でも、そんなガガも、今回の華金は40分、やりきってた。あの日の4倍。
ブッキングを出す際に、「絶対ちゃんとライブしろよ」って、何度もハッパかけた。

あの日フロアで、お客さんの横顔を見てたら、みんな最高に楽しんでることが伝わった。
幸せそうなガガと幸せそうなお客さんを、見て泣けてきた。
HIPHOPは、歪であればあるほど、異物であればあるほど、優しい音楽だなと、再認識できた。
素晴らしいライブをありがとう、ガガ。

そのあと、ふと楽屋でコーラと話してる時に、ガガのライブについて、
俺がべた褒めしてたら、「ガガさん、一人でめっちゃスタジオ入ってましたもん」って
コーラが言ってて、「あぁ、そうよな」って、すっと腹落ちした。

昔、歌詞に書いたけど、
「努力は裏切らない、裏切るのはいつも自分」ってことよな。

ラッパーにとって、大切なのは渾身の力で迎えるステージなんやと。
自分のラップで、上がってくれるお客さんなんやと。
でも、これは、ラッパーに限らず、すべてに言えることな気もする。

最初ロングでやった時は、わずか30人ちょっとやった。
でも、そん時、終わってからのフロアのみんなの顔を見て、確信した。
「これはいける」って。
そこから、少しずつ積んで来た。

6回目にして、それも東京でのソールドアウト。
最高やん。
信じてくれた、みんな、ありがとう。

もう、1時間じゃ足りなくなってきた。歌いたい曲が多くて、幸せや。
明日のこの時間には、帰り道についてる。
最高に良い気分で、帰るために、
明日も「いつも通り、いつもより良いライブを」するで。

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BATICAに来る、みんな。最高の日にしましょう。
ぴーす

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