まとめ

私たちが「古くなったものを新しく」をテーマにした理由は、リノベーションに焦点を当てた発表にしたかったからです。今回は特に「放置○○」という部分に焦点を当てて書いていますが、それがどのように生まれ変わっていくのかという話は今回最も興味深い話だったので、それを中心に掘り下げて今回まとめさせて頂きました。
今回の話をまとめると、まず「放置船舶」というのは沢山の問題点があります。しかし、それをうまく活用し、子供客船にするクラウドファンディングを行い、結果目標額を100万円以上上回る成功を収めました。このようなリノベーションは、本当に素晴らしい発想の転換が必要となってくるので、私達も力になりたいと今回このような案を出させていただきました。美波町が今後どのような街になっていくのかとても楽しみです。下では、今回取り上げたものをまとめたものを記します。

①放置竹林

放置竹林の何がいけないのか。それは成長した竹の根により、他の樹木の成長が阻害されたり、崖崩れの危険性を高めることがあるということです。崖崩れしないためには雑木林こそ必要なのに、竹は雑木林を枯らしてどんどん侵食していきます。飲料で有名なSUNTORYでは、特に急斜面の竹藪の整備をする活動をしているようです。雑木が残っているところは竹を伐採し、雑木が無くなってしまっているところには植樹をするなどして、元の雑木林に戻そうという試みがされています。植樹は山火事があった山などにするようなもの、又はなにかの記念として植えるもののイメージが強くありました。しかし、SUNTORYが行っている取り組みのように、竹を伐採して植樹して、雑木林を取り戻そうとする取り組みがあるということを今回調べて初めて知りました。そのような取り組みをするのは森のため、またはその周辺に住む人たちの安全のために非常に重要なことだと思いました。放置竹林は森林環境を破壊するうえに、土砂災害の危険性を高めるといわれています。その放置竹林は徳島県全体の問題となっています。そこで、放置竹林を減らすために、竹を「資源として活用する方法を取り上げ、いくつか紹介、提案していこうと思ったからです。今回、放置竹林を「有効活用」するという形で提案と紹介をしていきましたが、重要なのは自然に生え続けていたら害をもたらす竹に、付加価値を見出すことだと思いました。そして、見方、やり方を変えてリフレーミングして物事を見る、ということの大切さに気付かされました。

 ②放置船舶

国土交通省によると、放置船舶には2種類の定義がある。一つ目は「港湾・河川・漁港の公共用水域やその周 辺の陸域において継続的に係留等されている船舶のうち、 法律・条例などに基づき水域管理者により認められた施設や区域以外の場所に正当な権原に基づかずに係留等 されている」船舶、2つ目は「水域管理者の認めた施 設や区域に係留されているが施設使用許可等の手続き を経ずに不正に係留している」船舶である。

あまり港町に馴染みがなかった私は、お恥ずかしながら今回の授業を通して初めて放置船舶を知った。

(余談になるが、「放置船舶とはどのようなものか、実際に本物を見てみたい!」と考え、先日神奈川県茅ヶ崎市に行った際に茅ヶ崎漁港近辺を探してみた。しかしながら、残念ながらそれらしきものは見当たらなかった。やはり関東圏の港町は比較的行政の資金が潤沢にある為、整備等も日本の他の地域に比べて進んでいるのだろうか。)

今回はそんな”放置船舶”についてを考えていきたいと思う。授業のバーチャルフィールドワークを通じて学んだ、地元の方の海への愛や古民家の再利用からインスピレーションをうけ、放置竹林を使用した放置船舶の活用を提案させて頂いた。

”古いもの”をただ”古い”だけで終わらせない美波町のまちづくりに新たに【放置船舶】が加わることで、「にぎやかそ」と、そこに住まう人々がますます輝くことを切に願い擱筆する。



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