雑記

最近、知人の女性からこんな悩み事を打ち明けられました。

「この間、どうでもいい男とキスしちゃってさ…、(自分が)軽い女だな~って自己嫌悪なの」

…これだけではさっぱり話が見えないと思うので、色々と補足していきます。

彼女は(おそらく)40代半ば、同棲中の彼氏有。
数ヶ月前に共通の趣味で知り合った人で、会ったのは今回を除いて3-4回でしょうか。

その3-4回の間の会話で、「私、軽い女なのよ~」というカミングアウト?があったり、僕の方も「似たような性質だよ~」という話をしたりと、つまり恋愛?における『ラフな付き合い方』ということに対して理解がある、否定していないという考えを伝えていたのもあって、『この人には相談しても大丈夫かも』と思ってもらえたのでしょう。

で、一旦本題である相談に戻ります。

「いつもは自分から好みのタイプに行くんだけど、この前のは全然タイプじゃなかったの。でも、『あー、これはそう勘違いされても仕方ない状況だよね』というシチュエーションだったから、自分なりの非?もあって、キスをしたの。というか、されたの。でも、翌日に自己嫌悪。何がって、軽い女だって自分でも認めるけど、そう思われるっていうことがね…。」

というような話。

「自分から行くことについては自己嫌悪はないの?」
と尋ねると、
「いや、それはそれで、やっぱり自己嫌悪」
「まあ、そうだよね笑」

つまり、彼氏がいるという状況で、他の男性に対して、(自分からにしても相手からにしても)キスをしてしまう。そして、その後に自己嫌悪…ということ。

「キスしなきゃいいじゃん」
という話なのですけれど、それを言う前に、『キスをしないことが出来ない』という前提だったら?

例えば、わかりやすい例でいうと、アルコール依存。
『お酒を飲むと、何かやらかして、翌日自己嫌悪』
「飲まなきゃいいじゃん!」
って、簡単に言うのは早計だと思うのです。
このポイントに気づいてくださいますか?

「やめたいけど、やめられない」
ということは、結構あるんです。

『普通の人』には理解出来ない事柄に対して、『普通じゃない人』は悩んでいます。
「爪を噛む癖がやめられない」とかも同じ。本人はやめたいけど、簡単にはやめられないんですよね。
その「やめられないこと」が、例えばアルコールだったり、麻薬や覚醒剤だったり、タバコだったり、はたまた窃盗だったり、盗撮だったり、セックスだったり、『たまたま』その人にとって依存してしまうモノ(事)が違っただけで、想いは同じ。
「やめたいけど、やめられない」わけです。
そして「やってしまったあとで、後悔する」のです。

だから、「~しなきゃいいじゃない」って簡単に言えないのです。
まあ、そんなことを言いつつも、僕もコレをちょくちょく言ってしまうんですけどね。

―-

今回の相談は『性』と『恋愛』に関する話だったので、まずは僕自身のことを話してあげたほうが良さそうかな?と思ったので、こんな話をしました。
上の会話の、そのまま続きです。

「俺さ、(女性)経験人数、数えていないけど、たぶん6~700人なのよ。」
「またぶっこんで来たね!笑」
「笑 でさ、それって主に20代での話なんだけど、その頃、街を歩いていて、目についた女の子をひょいって声かけて、そのままホテルってのが普通だったのね」
「普通じゃないけどね!」
「笑 で、その頃の俺の考えって、『女性は口説いてあげないといけない』し、『ホテルに誘うというところまでが義務というか使命』だと思ってたの」
「ええ?どういうこと?」
「自分が可愛いとか美人と思うとか、興味があるとか、そういうことじゃなくて、全ての女性に対して、『口説かなければいけない』ということが自分の使命感になっていたのよ」
「へええ…」
「美人な人も、そうでない、つまりブサイクな人とかも同じように、全てに平等。よくあるじゃない?『2人で食事したのにその後誘われなかった、私魅力ないのかな』的なアレ。どんな女性でも、絶対にそう思わせないというのが、当時の使命感だったの」
「なるほど…」
「誰とでもするとか、またゲーム感覚というわけでもなくて、そうしなきゃいけないという使命なのよね。もちろん、口説くのも10人に8人は断られるのよ。でもそれはそれでいいの。口説くというところまでが俺のノルマで、その結果は重要ではなくてさ。…で、だいぶ考え方が変わってるというか、おかしいでしょう?笑」
「うん、だいぶおかしい。こないだ別の友達に、最近ヤベー奴と知り合ったって話をしたんだけど、本当にヤベー奴だったね笑」
「そうだね笑 で、今でこそそれがおかしいということに気づいたけど、その当時はもちろん、30過ぎるまで、それに対して微塵もおかしいと思っていなかったのよ俺」
「へええ…」
「他人が聞けば、大半の人がその考え(行動)おかしいと思うことも、意外と本人はまったく気づいていなかったりするのよね」
「なるほど…」
「でもさ、自分がそれで悩んでいなくて、かつ他人にも迷惑をかけていなければ、それでいいと思うのよ。どんなおかしいことでも」
「うん?」
「逆に、そのおかしなことが、他人の迷惑になっていたり、何より、そのことで自分が悩んだり、ストレスを感じるということがあると、それは問題だよね」
「うん」
「『彼氏がいるのに、他の人とキスしちゃう』ということで、例えばまあ、彼氏にバレてどうこうってことだと、彼氏に迷惑をかけてるから問題だけど、ひとまずバレてないからそっちは置いておくとして、自分が自己嫌悪になっているわけでしょ?」
「うん」
「じゃあ、彼氏以外の人とキスをしちゃうことは、○○ちゃんにとって、問題だね」
「そうだね~」
「ちなみに、彼氏がいなかったら?他の人とキスをしちゃうことは問題なの?」
「別に問題ない」
「そうなんだ。じゃあ、彼氏がいるからっていう条件付での問題なんだね~」

…と、こんな感じの流れ。

自己開示の部分は、ネタとして面白がってもらうためと、楽になってもらうために、彼女が悩んでいるであろう悩みを大きく超えるであろうものとして出してみたトピックですが、このトピックの本質は、何人と寝たとか寝ないとかという事実(結果)ではなく、そもそもその『考え方がおかしい』という点。
そしてその考え方や行動は明らかに「おかしい」にしても、それが誰に対して問題になっているのか?

問題になっている人がいなければ、多分悩みとして挙がってはこないので、悩み相談として浮き上がっている以上、誰かの問題にはなっていて、悩み相談をするということはその人自身が困っている。
つまり、ほぼ100%自分にとっての問題なんですよね。悩み相談って。

「息子が引きこもりで悩んでいます」
とかって、一見すると息子の問題と思いがちですけど、息子の引きこもりに困っているのはお母さんで、息子さん自身は、実は引きこもっていることについて悩んでいなかったりするわけです。
お母さんは息子を変えたくて(つまり引きこもりじゃなくさせるために)相談に来るけど、それで困っているのはお母さん自身だから、困っていない人に変われって言っても無理な話。
というよりも、困っているお母さんは、何に困っているの?
息子が引きこもりなせいで、実際にお母さんには何が困っているの?という点を紐解いていきます。

「このままじゃ学校を卒業できない、仕事につけない」
→それ、お母さんが困るの?困るのは息子で、お母さんじゃないよね。

というように、実際の問題と、困っている人、困っていることをしっかり切り分けていく必要がある。
で、結論を言ってしまうと、引きこもりで困っているのはお母さんの問題なので、お母さんの考え方が変わる必要がある。で、それが変わると、息子の引きこもりも治る?というか、解決されるケースが多いです。

でも、これ、素人ではほとんど無理だと思うんですよ。
一番表に出て来た、「引きこもりの息子を学校に行かせたい」に対して、お母さんと一緒に考えてしまうと思う。ちなみに、引きこもり問題が、その方向でうまくいくことはほぼありません。
そもそもお母さん、自分の問題だと認識出来ていないし、他人から指摘されても認めようとしないので、自分で気付く必要があるんですね。

だから、(わかっている)カウンセラーは絶対に、直接的な助言はしないし、答えも言わない。
自ら気付くことが出来るように手伝うだけです。

答え知ってるなら教えてよ!って思う気持ちもわかるけど、まどろっこしいと感じるかもしれないけど。それが必要だから、そうする。それに徹することができるのが、良いカウンセラーの条件でもあります。

あれ、うーん、結局何が伝えたかったんだろう?
自分の文才の無さにはいつもガッカリです笑

好きな食べ物は牛丼。最近、健康のためにスクワットを始めました。