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【餅】逆噴射プラクティス&自作創作物のまとめ

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自作の創作佛のまとめです。 逆噴射プラクティス参加作品とZINE的なヤツや一次創作、二次創作、Webサービス及び名状しがたい何かを収蔵します。
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2022年10月の記事一覧

逆噴射小説大賞2022 ライナーノーツ

よく来たな。今年の逆噴射小説大賞には参加できないのではないかと思っていたけど、なんとか上限の2本を投稿することができた。何事もやってみるものだ。 今日は投稿した自作の解説をしようと思う。逆噴射小説大賞2022 で気になった作品をピックアップ紹介しようと思ったが、文字数が極端に膨れたので、それは別途掲載することにする。掲載できるといいな。 自作ライナーノーツ『IN WHITCH』 まったくネタが浮かばず、うんうんとうなりながらスマホに断片的なメモを打ち込んでいた時の事であ

『天使と眼棺(ひつぎ)』

朝、目を覚ますと所定の位置にメガネがなく背中に硬い感触がある時ほど恐ろしいことはない。俺は手探りでスマホのカメラを起動させる。 事故や災害で大切なメガネを失ってしまった時にはスマホのカメラ機能が役に立つ。たとえ50センチ先を判別できない視力でも、カメラ越しの映像は視界を鮮明に映し出してくれるのだ。 メガネを探すためファインダーを背後に向けると、そこには銃を構えた覆面男が映っていた。 「ア、アニョハセヨ~?」 「……」 向けられた銃口を咄嗟に払う。 耳朶をかすめた銃弾

『IN WHITCH』

 午前七時五十分。リビングでコーヒーを淹れていると、妻がやっと寝室から這い出してきた。相変わらずの凄まじい寝ぐせで、90度真横に傾いた首を本数の定かではない指先で支えながらヨロヨロと食卓にたどり着く。 「おはよう」 「ふゎあ~よう」  妻は朝に弱い。学生時代からそうだったというがキャンパスではそのようなそぶりを一度も見せたことのない「優等生」だった。凛とした立ち姿と知性的なブルーグリーンの黒髪に魅入られた俺の奮闘はライフログをあたってくれ。 「WITCH、バタートースト