ある女の昔話

2年前まえから、コツコツと書きはじめて、今。
なんで脚本を書こうと思ったんだろう。
今回は、とある女の昔話。

【荒療治的なスタート】


上がり症を治すために役者をはじめようと、学生劇団に所属したのがスタート地点。
結局、上がり症が改善されたのかわからぬまま、自衛隊に入る。
このときはきっと二度と演劇なんてやらないだろう、観る専だな。とぼんやり思っていた、はず。
なのに、今は壱劇屋に所属して脚本をこうして書いている。なにがどう進めばこんなルートを歩むんだ、どこでどう舵を切ったのか。このあたりは「少女の序奏」を観ていただくと、ほんのりわかるかもしれない。

【雑学が転機?】


演劇をはじめるまで私の世界は、家、学校ぐらい。
かなり狭いものだったように思う。ところが演劇をはじめると、あれよあれよと人と繋がって、こんなに世間とは広いのかと驚いた。なんだかいいなぁ、このつながりの中に私もいるのかと、これまたぼんやりと感動したのを覚えてる。

その時のぼんやりとした気持ちが忘れられなくて、演劇に戻ったのかもしれない。ここで終われば、脚本を書くことはなかったはず。
「人恋歌」ここがターニングポイント。
好きが高じて取得していた歴史知識、雑学が役に立った。それが、ただただ嬉しかった。
このころ、言葉がうまくでてこない自分に嫌気がさしていて、どれだけ知識があったって、使えなければ無駄だと塞ぎこんでいたのだ。

持っている武器を使って、思っていることを言葉にして伝えることができる。
脚本はそれを可能にしてくれる、興味があるならと。
話すのは得意ではないけれど、あれやこれや考えるのは好きだったこともあり、迷わず書く方にも飛び込み、今へと続くことになる。
もう少し細かな説明は劇団ブログに座長の大熊さんによって書かれたエントリーがあるのでよろしければ。
他者から私がどう見られていたのか、比較できて面白い、かもしれない。http://ichigekiya.jugem.jp/?eid=3397

ジリジリとした焦燥感と劣等感を抱えていた私にとって、「書く」ことは、新しい世界に風穴を開けるきっかけだったのだ。
こんな昔のよもやまを入れ込みつつ「少女の序奏」を書いている。
言いたいけど、どうしても言葉を選んでしまう。選んでいるうちに、言い逃してしまう。そんな体験をしたことがある方は、ほんのり共感してもらえる気がしている。


【書くなら演出もすればいいじゃない】


そりゃ、そうだ。書いて、出るなら演出までやればいいじゃない。今さらひとつやることが増えたとて、問題ないじゃない、と。

でも私は、大熊さんに演出してもらいたかった。書こうと思ったときから、演出はそれ例外ないと思いすらしていた。

ぐるぐると、めぐる言葉を選んで、落としこんでいくことが書くことなら、
落としこまれた想いを読み取って、具現化させることが演出だと思っている。

だとしたらインプットがなければ、創れない。どう絵になるのか、どうみせれば、違和感なすく客席に届くのか。

いちばんそれに長けているのは、大熊さんだ。自分の脚本だけでなく、他の方の脚本も演出している。そして、「人の脚本を演出するのが面白い」と話していたのが決め手だった。

私はきっと、パフォーマンスのパの字もない本を書く。それを大熊さんが演出したなら、どんな舞台になるのだろうか。劇団内でも、作演出が違う公演はない。「はじめて」なのだ、書いている時、私の頭で描かれる世界、大熊さんが創っていく、現実。

どう違うのだろう、きっとワクワクするだろう。そんな機会があったなら、絶対に大熊さんにお願いしたい。と事あるごとに、話していたのです。

そして、今。さぁ、戻ってきました。

ハツゲキ、四人の作家が各々の面白い、伝えたいをたくさんの力を借りて、創っている。

正直、緊張している。どう届くのか。手探りで、正解があるわけでもないから。

だからこそ、みてもらいたい。それぞれのスタートを。

劇団壱劇屋「ハツゲキ」

劇団壱劇屋の新企画!
劇団員の井立天・河原岳史・高安智美・湯浅春枝の四人による初めての挑戦。
四人の“ハツ”がいっぱい詰まった、四本連続オムニバス公演!

◎日程◎
2019年
9月20日(金) 14:30☆/19:00☆
9月21日(土) 14:30/19:00
9月22日(日) 12:30/17:00★
9月23日(月祝) 12:30/17:00
※上演時間は約120分を予定
※受付開始は開演の45分前・開場は開演の30分前
※未就学児童は入場不可
※☆マーク回はアフターイベント有
※★マーク回はFC会員様限定アフターイベント有


◎会場◎
HEP HALL(大阪市北区角田町5-15 HEPFIVE 8F)
※阪急梅田駅・JR大阪駅から徒歩すぐの、赤い観覧車が目印のビルです。

◎料金◎
一般 3500円
学生 2000円(要学生証提示)
高校生以下 無料
※全席指定 ※当日券各500円アップ
※【ハツワリ】9月20日(金)14:30/19:00にご来場のお客様は、各料金より500円オフ!
※【遠征割】近畿二府四県以外からお越しのお客様は、各料金の半額!(要事前予約、各回席数限定、ハツワリとの併用不可)
※【高校生以下無料】小学生〜高校生のお客様は、無料でご観劇可能!(要事前予約、各回席数限定)

◎作品◎

7つの身体表現が交錯する 
エンターテイメントミステリー!
「マイ・マインド・コントローラー」 

作・演出・振付 井立天
演出助手:岡村圭輔

<あらすじ>
僕の意思で 動く 手足
すれ違う人は 皆 
自分の意思で どこかへと 向かっている

思うように 動かない 手足
すれ違う人も 皆 
自分の意思とは 違う方へと 向かっていく

導かれるまま たどり着いた その場所には
一人の男が 立っていた

「君は 誰だ?」

<出演者>
井立天
松田康平
山本貴大
(以上、劇団壱劇屋)

川本海紀(CESエンタテインメント)
白川優弥(ジャパントータルエンターテインメント)
寺井竜哉(STAR☆JACKS)
Ria
涼羽葵
和中香穂

===========

人生最大の転機を映像と演じる一人芝居!
「平凡な男の盗まれた決断」

作・演出・映像・出演 河原岳史
演出助手・映像オペ 半田慈登


<あらすじ>
僕は悩んでいる。
指輪を持って悩んでいる。
プロポーズをしようか悩んでいる。

いや、本当は悩むことなど何もない。
覚悟が決まらないだけだ。

決断しかねている僕の体に衝撃が走る。

ーーー指輪を盗まれた!!

犯人はなんともう1人の僕。

何がなんだかわからないが
取り返さないとやばいってことだけは分かる。


僕は無事に自分から指輪を取り返し
彼女にプロポーズできるのか…!? 

<出演者> 
河原岳史(劇団壱劇屋)

========

子どものままでいたかった私が描く
15分間のDANCE×ACT!
「True」

作・演出・振付・衣裳 高安智美 
音楽 岡田太郎(悪い芝居)
演出助手 谷美幸


<あらすじ>
少女は林檎を売っている。
綺麗で真っ赤な林檎
ではなく
腐った茶色い林檎。
少女は林檎を売っている。
腐っていると知らぬまま。

だってお母さんが言うんだもの
この林檎を売りなさいって。

繰り返す日常
変わらないはずの毎日が
変わってしまった時

盲目の少女の目には何が映るのか。

本当の林檎は何色?

<出演者>
高安智美
藤島望
(以上、劇団壱劇屋)

安藤光輝

========

元自衛官、28歳。
あの日々の赤裸々なフィクション。
「少女の序奏」

作 湯浅春枝
演出 大熊隆太郎


<あらすじ>
たぁん、ざっざざっ

何一つ自分で決められない。
家では「母」の言うとおりに、
社会では「組織」の言うとおりに。

だぁん、ざっざ

この国で生まれたはずの私に世間は厳しく、
狭い社会は逃げ場を与えてくれない。

ぱぁん、ぐさ、どさっ

黙って従うのか、逆らうことが正解なのか。
私が私になるための物語。 

<出演者>
安達綾子
岡村圭輔
柏木明日香
湯浅春枝
(以上、劇団壱劇屋)

是常祐美(シバイシマイ)


◎ご予約方法◎

①チケットぴあ(事前決済)
<Pコード:495-796>
http://w.pia.jp/t/ichigekiya/
②演劇パス(事前決済)
https://engeki.jp/pass/redirects/link/623
④CoRich!チケット 当日精算
https://stage.corich.jp/stage/100797
⑤HEP HALL電話予約 当日精算
06-6366-3636(11:00~18:00)

※遠征割・高校生以下無料予約の詳細はハツゲキHPにて!
https://ichigekiyaoffice.wixsite.com/hatsugeki


◎スタッフ◎
舞台監督:新井和幸
照明:小野健(NEXT lighting)、井上みのり(NEXT lighting)
音響:大谷健太郎(BS-Ⅱ)
当日運営:渡辺大(Limited_Spice)
宣伝美術:河野佐知子
写真撮影:河西沙織(劇団壱劇屋)
宣伝映像:柏木明日香(劇団壱劇屋)
劇団制作:藤島望(劇団壱劇屋)
衣装:劇団壱劇屋
小道具:劇団壱劇屋
演劇協力:特定非営利活動法人 トイボックス
企画:劇団壱劇屋


◎劇団プロフィール◎
関西小劇場界で年がら年中活動している劇団。
身体表現と会話劇を織り交ぜ、日常を少しずらした世界観を構築する「世にも奇妙なエンターテイメント」シリーズ。
劇中の台詞を一切排除し想像力を刺激する、アクションが主役のエンタメ活劇「wordless × 殺陣芝居」シリーズ。
この二本を軸として活動を行っている。
今回は劇団初の試みとして、四人の劇団員による作品をオムニバス形式で上演する。

ロクソドンタフェスティバル2010にて優秀賞受賞。應典院舞台芸術祭 space×drama 2012にて優秀劇団に選出。第26回池袋演劇祭にて豊島区観光協会賞受賞。グリーンフェスタ2015にてBASE THEATER賞受賞。CoRich舞台芸術まつり!2016春にて最多クチコミ賞受賞。関西Best Act2017年下半期にて作品部門第一位。
CoRich!舞台芸術アワード2016にて「SQUARE AREA」が、同アワード2017にて「荒人神-Arabitokami-」が全国第一位にランクインを果たす。

◎お問い合わせ◎
劇団壱劇屋
080-6188-2546
ichigekiya_office@yahoo.co.jp(担当:藤島)


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