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少女と、駆け出し作家の、心情

初日が終わりました。
娘は愛されている。わかっている。
母は永遠に憧れで、目的で、壁で。
伝えられないもどかしさを、伝えたくて。
傷つけたいわけでもなくて、かなしみを押しつけたいわけでもなく。
ただ、立っている。ボロボロでも立っている。その様をみててほしくて。
ただ、それだけのこと。


少女の序奏。どう届きましたでしょうか。母からみたら、こんな娘は心配で心配で堪らないでしょう。どうにかしてやらねばと思うのでしょう。
娘からみたら、愛されているのはわかるけど、その手綱の握りかたに反発したくなるのでしょう。
上司からすれば、不安定な部下をどうにかせねば、と思うのでしょうか。

それぞれの視点でこの物語を観たとき、主人公であるユーリは、どんな子なのでしょうか。
こればかりは、演出、出演者ではわからなくて、客席にいる皆様に委ねるしかありません。

私は、なんといいましょうか。毎回心を削っています。でも、そもそも書いたのは私なんですよね。
自分で書いているときは、情けない話、自分が演じるなんて考えずに書いていて。
だから、こんな心を砕く本書いたの誰だよ、私か。を何度繰り返したことでしょう。
油断すると、感情が乗らず薄味になるし、下手するとどん底から戻ってこれなくなる時もありました。加減がわからなくなる。
舞台上で迷子になるんです、難しいカウントも音ハメもないのに。感情がわからなくなる。
いつもなら、ここで諦めるでしょう。私には難しすぎたのだと。
でも、そうじゃない。今回は、道しるべがたくさんある。どんな球でも投げてこい。さぁ、やるぞ。と構えてくれている人たちがいる。
真っ向から戦いに挑める環境がある。

色々削っていくやり方が正しいとはいえない。少しでもバランスを崩せば全部が崩れてしまう。でも、今回はこれが正解に近いんじゃないかと思っている。
手加減をしている場合ではないから。全力でいかないと何も届かないから。
岡村さん、安達さんに柏木。そして、是常さん。これほど支えてもらって真ん中に立つことなんて、これからあるのだろうか。なら、昔の傷なんていくらでも覗いてやるし、心だって削ってやる。
正直、本番は手が震えるし、なんかよく分からない気持ちになる。お願いだから伝わってよ。という感情の洪水とも戦っている。常に戦っている。

是常さんと対峙したとき、届け。と思う。口にする言葉に、目に。
それは、客席のあなたへ届けとも願っている。ユーリの生き方に共感できない。でもいい、母の考えが正しいと思うでも構わない。この作品は、想いはどこまで届くのだろう。
まだまだたくさんの方に観ていただきたい。どう、目に心に映ったのかを知りたい。
ぜひとも、教えて下さい。
今日も序奏が鳴り響く。

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