しるし

伝えたかった言葉ほど、伝わらない。届かない。ああそうか、所詮"偽物"のわたしの言葉など。もういいか、誰にも伝わらなくていい。

そう、何度も思う度に、あなたからのしるしが教えてくれた。誰にも伝わらなくていいだなんて思う片隅で、あなたに伝わるだろうか、あなたの暗闇を少しでも一瞬でも照らせるだろうか、そう考えてしまう。

写真も言葉も、ちぐはぐで拙くて、言わば身から出た錆をそれっぽく掻き集めたようなもので。そんなわたしのちっぽけな何かを、手を伸ばして精一杯受け止めてくれる、あなたが好きだ。