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持っているCDを聞き返す#5 東京の恋人

東京の恋人/豊田道倫

2005年作

持っているCDを毎日聞き返しても二ヶ月ちょっとで終わる♪と思っていたのだが、気がついたらもう4日も日が空いてしまった。無理すると続かないので私にはこのくらいの距離感がちょうどいい。私の言葉が誰に届くわけでもないし
高校最後の一年間はこのアルバムを何度も聞いていた。鬱屈とした生活の中でそっと手を掬い上げてくれているように感じて。最近少しその気があるから、もう一度聞くことにする。

新宿
意外と音数が多い ずっとギターの音が入ってたりして、それが面白いし心地よい あと佐内さんのカメラの音すごくいいよね
歌詞が好き なんとなく別れの曲だと思ってるんだけどどうなんだろう?(サビで"だった"って言ってるのがこの曲をすこし薄暗くさせていて、それがとても良い)
この曲は2月の曇りの日に電車乗りながら聞くといいんですよ〜

うなぎデート
新宿から一気に明るくなって、歌詞はうなぎうなぎうなぎ!って感じだけど曲はかっこいいんだよなー
"おいしいって何だろう?なんかちょっと居心地悪くて"ってそうなんだよね 私もあんまり何がおいしくておいしくないのかがよく分からないからこの歌詞大好き

いい湯〜YOU〜だな
女の子って言うし、女風呂覗きたいって言うけど、そんなにいやらしくないのはなんでだろう
曲自体がお風呂場みたいな響き方してるのと、のぼせてる感じがおもしろい
ギターが最後までゆる〜く響いてるのかっこよすぎる こんなギターあったんだ!かっこいい 

恋ヶ窪
豊田さんの歌詞って日常生活に近いけど、そういう歌詞を使っている姿勢がかっこいい
かっこいいというか、その人の日常生活の延長を、すっと受け入れられる
あと意外と感情を乗せて歌っててびっくりした ていうかヘッドホンで聞くと強弱分かりやすくて笑っちゃった のんびりしてる曲だと思ってたけど意外とやり場のない気持ちが前に出ていておもしろい

RIVER
このアルバムで一番好きな曲
眠たげなキーボードが流麗で好きなんだよね
"君は僕を好きか"って歌詞が毎回一瞬ぎくっとする。何か曲の後ろに終わりだったり、諦めだったり暗いものが横たわっているのを感じさせて。
すべての音の選び方、響かせ方がつじつまが合ってて美しい

長い手紙
これも気持ち悪くて好き ギターしゃきしゃき・しゃびしゃびしすぎてて最高にかっこいい あとへなへな歌ってるのもかっこいい 本当にこの曲なんなんだろう 一曲だけやりすぎで面白い
どうしてこんなアプローチにたどり着いたんだ…
本当に面白い曲 確かに手紙が欲しい感情ってこういう激しい感情かもしれない。切望というか なのに破って燃やしちゃうんだよね…
まだ歌詞は読み取りきれない部分が多いなー…

グッバイ・メロディー
まっすぐなことをやってる歌でいいですね
綺麗な歌詞なんだけど"僕を裏切っても"だとか毒があるのが安心する。こういうところがこのアルバムをよく聞いていた所以かもしれない。

35の夜
この曲も好き 単純にコード進行がかっこいいし、アコギの音は生っぽいのにエレクトロな方法も取り入れているのが面白い あと全然違うけどなんか金延幸子みたいだなーっていつも思っちゃう なんでだろう

東京の恋人
最後の曲の始まりの歌詞が"子供は作らないかもしれない"って、面白くないですか?
あとこの曲は意外とドラム曲ですよね すごい細やかで音がツタツタしててかっこいいし曲のエッセンスとしてものすごく良い 二番のサビ前とか特にやばい ただの弾き語り曲でなくさせている
あと、突然音数増えるのめちゃくちゃ良いよねー
この女性ボーカル、川本真琴さんだったんだ!?!?知らなかった 言われてみればそんな声だ……
意外とあっさり終わるのが、このアルバムの世界観を作り上げている気がする それが素晴らしい

一番に歌詞が好き。豊田さんの生活の一部を音楽という手段で延長させて、私たちに届いた感じが居心地が良くて好き 心と並行に存在している感じがやっぱりいい!東京で育ってたらもっと違う聞こえ方をしたんだと思うけど、田舎の高校生の私にさえ共鳴させるものがあったのはそういう部分がすごく大きいと思う。
あと意外と実験的に曲を作っていたんだなあと再確認した。でもその質としては遊んでみたって感じで、そのゆるさがとても楽しい。
せっかく東京にいるんだから、東京の街を散歩しながらこのアルバム聞いてみようかな。手始めに新宿にでも出ようと思います

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