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JBCF 群馬CSC E3/Y

1年ぶりの群馬への遠征。
一年前とは自分自身の

'機材
'身体能力
'レース経験

とどれも格段にレベルアップしていた。

今回は群馬day2.3の

'E3
'Y

に参加させていただいた。

『一年ぶりの群馬』
  一年前の群馬cscは自分の初のjbcf、道外レースであった。
  右も左もわからない状態でのレースであり、 『レース展開』という言葉もわからないような状態であった。
 一年前のレースの流れとしては
'心臓破りでの千切れ
'ゴールライン通過後のアタックでの千切れ
 があり、それについて反省を書いたのを覚えている。
 自分がレースの展開に絡むなど全く考えられない状況である。
 それを踏まえ、今回の群馬と比較していく。

2020年8月の群馬csc JBCF 

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『機材』
 一年前の群馬の写真と現在の機材を見比べると分かると思うが、ヘルメットからホイールまで様々なものを変更することができ、現在考えられる完璧な言い訳のできない装備であり、過去の自分に貸していたら入賞できるくらい速いんじゃないか。というくらいだ。

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『身体能力』
 いつも同じコースを使って10min走だったり、2min走をやっているのだが、格段に進んでいる距離の違いを感じたり、パワーメーター導入で数値として強くなったことを感じた。
 また、『yurifit espoir project』での強化合宿によりより実践的な追い込み方にも慣れていたのだ。
『レース経験』
 この一年の間で
'広島
'舞洲
'道内レース
'yurifitの模擬レース
 と去年と比較にならない程のレース経験を積んだ。その中で他の選手がどう考えているのかや、補給のタイミング、集団内での番手を上げるタイミングなどを体に染み込ませられた。

'これらを生かしたレースをすることができたのか。

'どのようなレースだったのか。

'何を考えて走ったのか。

これらを中心として、今回のday2.day3の2レースについて綴っていく。


day2 E3 8位

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 天気は問題なく、路面はdry。コースは逆回りであった。

 レース前の試走で感じた。逆回りの群馬は表情が180度異なっていることを。
 高速なレースになる。そう感じるコースだった。

 コース内容としてはスタート後少し登り心臓破りを下る。その後テクニカルな右コーナー、左コーナーを抜けその後は下り基調、登りという登りは無い様に感じた。

 今回のday2 E3ではマークしなければいけないチームは『日体大』である。この前にあった広島でのレースでも圧倒的な力を見せ逃げ切り。僕は完敗したのだ。

 人数も100名程度おり逆回りでは落車が多発するだろうと感じた。

 レースの開始はは最後尾に並ぶ。最後尾といっても、バックストレートからホームストレートまで移動があった為、この時は思いやりなど忘れ間をすり抜け中間くらいの順位まであげ、スタート位置、レーススタートとなった。

 初めは下り切るまで車が着く。この時点でコースが危ない。そう強く感じた。

 スタートが切られると日体大の選手を中心にペースを整えていっていたが前にいるとノーダメージであった。

 下り切った後に順位は上げれるのだが下に入る時に選手全員が前に出てこようとし、危ない為順位が下がってしまう。また登りでインコース等を上手く使い順位を上げるを繰り返す。

 ゴールライン通過後のアタックが多く見られた。自分は脚に余裕があったこと、アタックをしている選手が強い選手であったことからそれに反応するのを何度か繰り返す。

 ゴールライン通過後のアタックがあっても心臓破りの下りに入る前で吸収されるか、下で追いつかれるか。という形であった。

『逃げ切りやすいコースでは無い』集団の雰囲気、強いメンバーの動きからもそう感じた。

 自分の立ち位置としては先頭5番手以内を常にキープし、4〜5週回目頃には下り方にも慣れ、全く脚を使わない状態を作ることができた。

 自分自身下りが上手いわけでも無い為、心臓破りの下り前に軽く先行し、一人で下る。などもマークされているかの確認を含めしてみたが、マークも特段されておらず1人で先行して下る方が安全に脚を使わず早くも下れた。

 先頭にいるとやはり回らなければいけない為ただ形だけ回っていた。ギアが無いを押し通し全く踏んでいない。

 レースの中盤あたりの登り(インコースは道が悪く全員がインコースを開ける登り)でラストに備え、インコースで先行しつつ補給を取った。

 バックストレートではスピードに乗りやすく、ホームストレートではスピードが乗り辛かった。

 レースの中盤以降にゴールライン後に日体大の選手が2名抜け出した。このメンバーで行かせてはいけないと分かっていたためもがいて後ろに付いたが日体大選手全員での逃げを狙っていたのか、後ろを確認し、踏むのをやめていた。

他のチームの選手のアタックも度々見られたが決定的なものは無く、レースの終盤を迎える。自分の予想していた通りのゴールスプリントだ。

 今回の飲み物はスポーツドリンクだとくどくなること、レース中の体温を下げる為にも水を持っていっていて、終盤になるにつれ体の熱を下げることを常に考えた。

 残り2週あたりからは常に強い選手の動きを確認し耳も澄ませアタックへの反応できる体制をより意識していた。

自分のギアは規制で52-16トップ。ゴールスプリント前までに2〜3番手でいる必要があった。

強い選手はペースアップをするものの淡々とゴールスプリントへと大きな動きなく、集団もバラけずに向かった。

 集団の位置も最初からラストの週まで落としていない。

 上りも淡々とすぎていき、集団はゴールスプリント前のバックストレートへと向かった。後ろの選手がここでアタックを掛けて上がってくることを予想していたが横広がりではあるものの、大きな動きはない。拍子抜けした。位置は3番手あたり。ギアもトップであり、ドラフティングを使って後ろに付いている状態。ホームストレートとバックストレートを繋ぐ長いコーナーに入る。
 『ここが勝負だ。』
 『誰のアタックにもついて行く。』気持ちを最大限に集中させ、周りの様子を伺う。ペースアップしていく。コース一杯に人が広がり始め斜行で自分の横の人が落車。なんとか巻き込まれなかった。その数秒後のちょっとしたコーナーの立ち上がりで日体大の選手が抜ける。
 『反応できるギアが無い。』明らかにかかり方が違ったのだ。ギアもこの時点でシッティングで110〜120程まで回っていたと思う。自分の後ろにいた選手がそれを追ったためすぐに後ろに回り、ギアの分をカバーする。

 日体大の選手が少し先行、その後集団で、集団3番手あたりに位置し踏み始めるタイミングを伺う。

 ゴールスプリントは下りから少し登り返してのゴール。そこまでの斜度はないのだが、実際走っていると上り返しでの減速を感じる。上り返しからゴールラインまでの距離は30m程だろうか。

 自分はそのちょっとした登り返しのタイミングでもがくと決めていた。日体大の選手が先行していた訳だがこの時点で追いつくことはできないと確信していた。

 登り返しに入る。集団は横に広がってしまっていた。自分も踏み始めるもダンシングができない。シッティングで回していないとその時の状況では遅いのではないかと感じた。周りはさらに加速し、自分は最後までもがき切れるわけでもなく集団スプリントで8位でゴールした。

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photo by @yuki_asato

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day3 Y 6位


 day3はyのレース。自分のyクラスで出られるラストレースであった。勝てるレース。勝たなきゃならないレースだ。

 事前にマークしていた選手は木綿選手をはじめとする、day2で完走している人やチャレンジロード等で結果を残していた5人をマークした。
 レース前に各選手の車体を把握し、島崎と共有し合う。

 レースの参加人数は30名もいなかった。yで走ることが無い為どの様なレースになるか予想できなかった。

 この日の群馬は正周り。一年前の群馬と同じだ。試走からこれが群馬だ。そう感じる様な見慣れたコース。強い登りは心臓破りだけ。

 作戦としては自分自身の脚が上位であることは分かっていたので集団に合わせて状況判断していき、ラストの心臓破りで抜けれたらという考えだった。

 この日の群馬の路面はwet。気温も低かった。レインジェル、アップオイルを借りて体幹の部分にレジ袋を入れてレースに望んでいる。

 タイヤはコルサtu 空気圧は6.6bar

 正周りの群馬は危険なコーナーが2つある。左コーナーと右u3字コーナーだ。

 リアルスタートが切られ、レースが始まる。集団としては比較的活性的だったと思う。平坦は引かない。そう決めていたため自分はとりあえずは何もしなかった。 

 観察しているとやはりマークしていた選手を中心に集団が回っていた。マークしていた選手はやはり外れていない。他の選手に比べ明らかに脚があるのが直感で感じた。

 その選手達を中心に軽いペースアップはあったものの先頭を維持していた為全くつらいとは感じなかった。

 前を維持してまずはレースが落ち着くまで待つ。

 2週目の登りだ。関口選手が心臓破りでペースアップする。身長、体重ともに自分の倍程度あるように見えた。そのペースアップのレベルが違った。すぐ『これはどんな展開になっても勝てない』そのくらいの力の差を感じた。
 このペースアップによって、集団が割れたと思う。自分はまだ2週目であった為着いていけるが、絶対値が低い選手は振り落とされたと思う。
 2週目だけでなく、3、4週目も関口選手を中心にペースが心臓破りで上がり、だんだんと人数が減る。

 レース中盤には先頭集団は7名となる。自分、島崎を含むマークしていた選手全員を含む力でできた集団だ。
 この中盤以降をより噛み砕いて下に書いていく。


7人の集団時の写真

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7名での集団

 全員がほぼ同じ走力であったが、関口選手だけ一つ頭抜けているように感じた。

 バックストレート(今回は正周りなのでday2で言うホームストレート)でのペースアップ時の関口選手の踏み方は自分が後ろにビタ付きしていても相当踏まされたモノであった。

 しかしながら踏まされるところと緩むところが明白であった。過去のレースの広島などでもそうであった。正直、自分はこの一度緩んでしまう展開が苦手である。

 自分らの集団に着いているバイクは中盤にタイム差を出す。後ろ-1min。他の選手とコミュニケーションは同世代ということもあり皆取っていた。力でできた集団なので後ろに追いつかれるということは皆考えていなかっただろう。

 ゴールライン通過後に2〜3名の選手が飛び出しては下りまでに追いつくday2のような展開となる。

 集団を観察していたが、脚を溜めていると思うような選手は居なく感じた。というよりも、正周りの群馬は後ろでも同じく脚を使わされるようなものだったと思う。

 雨でさらに気温も10度台のため寒さを心配していたが、この時点では体内温度はちょうど良かった。

 心臓破りとホームストレート、バックストレート前の登りの3点がペースの上がりどころであった。どのペースアップもなかなかに脚を使わされるものであったが、誰一人と千切れないことにレベルの高さを感じる。

 このようなことが主で大きな動きは無い為、今回のday3の1番の反省どころである、ラスト一週回について話して行く。
 ラスト一周のジャンが鳴った時である。関口選手が飛び出す。それにいち早く岡崎選手が反応。自分はここで追いつくタイミングを逃してしまったのだ。というより踏めなかった。誰かの番手に入ることができず、前をその時の自分では追えなかった。確実に強い選手であることが分かっていた。マークしていた選手であるのにも関わらず、先行させてしまったのだ。この時点でレースは決まっていたのだろう。

 踏めない体を一瞬休め、他に追うことができない選手4名が後ろにいる状態。完全に自分以外の動きが止まっていた。声をかけるも状態は変わらない。この時の自分も逃しては負けることが分かっていた為、引かない人を引き連れていてもどうしようも無い為単独でペースを上げ30m程離れた2人を追う。この動きに木綿選手も付いてくる。 
 下り切りまで自分が先頭に出てなるべく攻めたラインでタイム差を縮めようとした。u字コーナーを抜けた登りはじめで2人との差が縮まったのがわかった。木綿選手が後ろに居る為、交代を促す。交代してくれたのだが、現状維持といった形で思うように差が縮まらない。自分も脚のない状態。
 この時点での状態は先行2名、自分と木綿選手、後ろにその他の選手であった。
 前にも追いつく力がなく、後ろもなんとも言えない距離の宙ぶらりん状態。同じペースを刻んでいたが、後ろが自分達に追いつく。
 しかしながらペースは一向に変わらない。ましてやより遅くなってしまった。自分は心臓破りでもがくしかないと皆に提案する。それまでは現状維持を保つ為形だけローテで皆やり過ごす。心臓破りだ。ラスト周回の心臓破り。千切れてはいけない。一選手がペースを上げて行く。ここで自分の苦手な踏み直しの場面だ。なんとか後10秒後10秒と言い聞かせて踏ん張る。心臓破りの右コーナーに差し掛かる。この時点で自分はダンシング。ケイデンスも低い。ギアを下げるとトルクが掛からなく千切れるであろうという状態。
 右コーナーを抜けてすぐさらにペースが上がる。
もうもがけない。
 明らかに他の選手に比べてトルクが掛かっていなかったのだ。差が開く。前に3選手、自分、後ろに島崎の状態。心臓破り後は下りに入り、ギアもない、1人、千切れた状態などでは復帰などできない。そのまま一人旅で6位だった、

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後一歩が足りない。周りを見れているし、動きに乗れている。勝つ力はあっても最後の脚の使い方がやはりまだ甘い。気持ちの面が強くない。やはり踏み直しやスプリントが問題になってくる。今シーズンは終わってしまう。ラスト一年どんなレースにできるのか。レベルが上がっているからこそ同じ反省となり、つまずいてしまっていると感じている。

梅津飛羽

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