オーディション番組の終了とVlogの台頭           Produce101 から Trainee Aまで

日本でオーディション番組が乱立している。そしてK-POP産業が日本のテレビと提携して日本市場に手を伸ばしつつある。

それに引き換え、韓国国内では、オーディション番組のピークは去りつつある。Produce101 はGirls Planetと名前を変えたが、あまり韓国国内では盛り上がらなかった。そして、今後デビューまでの盛り上がりを作る新しいシステムを現在進行形で作っていると思われるのが、HYBEで次にデビューするのではないかと言われているTrainee Aだ。Trainee Aは、デビューまでの道のりを、低予算なVlog形式で、行うことによって注目を集めていて、現在YouTube登録者100万人を超えている。

日本市場の流行は、韓国の数年遅れである気がする。そう考えれば、数年後には、大規模なオーディション番組というのはピークを迎えるだろうと想像できる。私の肌感覚としても大規模オーディション番組の面白さが減ってきているし、主に若者の視聴者層が減ってきていると感じる。

大規模オーディション番組の魅力とデメリット

代表作品:Produce101 シリーズ

特徴:とにかくお金をかけていてセットも豪華
。参加者の人間性やストーリーが主軸。

デメリット:どんなグループを作るのか、どんな楽曲をやるグループになるのか不明瞭。主催者の最終目標が、音楽や作品を通しての表現ではなく、あくまでも商業主義的なグループ作りになってしまう。

プデュシリーズは、CJ ENTが主催している。この会社は、日本の電通みたいな会社だと私は思ってる。つまり、1番の目的は、利益追求なのである。
この商業主義的な作品作りというのが、いろんな業界で今限界にきている。例えば、ディズニー買収以降のスターウォーズ。日本のテレビ番組。逆に台頭してきたのが、映画監督のやりたい映画を作らせるNetflix。YouTuber。などなど。

これらをアイドル界でいえば、下記のようになると思う。

低予算Vlog形式番組の魅力

代表作品:Trainee AのYouTube。SKY-HI主催のThe First。

特徴:嘘偽りなく、リアルをほぼリアルタイムで届ける。トラブルが発生しても、それを全てさらけ出す。

魅力:人間性やストーリーよりも、楽曲やパフォーマンス作りに主眼が置かれている。主催者や参加者が主体的に作品作りに参加するため、何を表現したいか最終目標や、作品の軸が明示される。

なぜ低予算なのか:例えばTrainee AはHYBEなので予算をかけようと思えば掛けられるのだ。しかし、スタッフをたくさん入れ、このVLOG自体を大規模な動画にしてしまうと、楽曲やパフォーマンスの作品作りの参加者の思いみたいなものの比重が減っていくのだと思う。それよりも、キャッチーで分かりやすいストーリー作りの動画になってしまうのではないか。
だからこそ、あえてスタッフの数も少なくなっていて、参加者も本音が素で出やすい環境で撮っているのではないか。

このような作品作りが他の業界でも流行ってきている気がする。必ずしも低予算とは限らないが、表現したい人がまず居て、その人に対してお金を出す、という形が主流になってきている気がする。それで成功したのが、Netflixだ。

遡れば、BTSの台頭も象徴的だった。今までのアジアのアイドルとは違い、かなり主体的なグループである。楽曲制作にも主体的に関わり、楽曲を通して、自らの主張をする。普段の発言でも、社会へのメッセージを口にすることは多かった。

まとめ

これから主催者や参加者の楽曲やパフォーマンスへの思いが伝わりづらいオーディション番組は減っていくと思う。

逆に言えば、楽曲やパフォーマンスへの思いが伝われば、大規模な番組でも成立するのではないか。例えば、SNSはリアルなものをリアルに伝えるのに有効なので、それらを駆使するとか。

これからの時代は、メンバーや周りのスタッフさんたちチームが、主体的に動いて作品を作るチームが勝っていくのだと思います。


個人的に思っていること

SM事務所が日本テレビとタッグを組んで、NCTの新プロジェクトをやるらしい。個人的予想は、期間限定ユニットNCT TOKYO(仮)だと思っている。(確信はありません)
また、HYBEも日本テレビと手を組んでオーディション番組をやり、&TEAMをデビューさせる。

どちらかも日本テレビという大企業と提携している。それによって、それぞれの事務所がどんなグループを作りたいのか、どんな楽曲や作品を作りたいのかが見えづらくなってしまった。

SNSやYouTubeで大量に発信してくれれば、なんとなく事務所の意向や作品作りに対する姿勢というのが伝わってくる。なのに、テレビ番組になってしまうと、全然伝わってこないし、私自身も全然楽しくない。

今以上の施策を考えているのであればいいけれど、このままではほぼ確実に失敗すると思う。テレビの影響力がまだ強い日本市場であっても、テレビで発信すれば売れるという時代はもうそろそろ終わるだろう。しかも、K-POPに興味を持つ層であれば尚更だ。

ということで、私からSM事務所、HYBEへの提案です。
テレビ番組は始まってしまったので仕方ないです。それに連動して、SNSやYouTubeで裏側やメンバーの思いを十分に発信してください。現状では少なすぎます。
撮影するのは、テレビ番組側の人ではなくて、グループの側にいつもいるスタッフの方にしてください。

いちファンの私は、メンバーの人間性とか面白い番組が見たい訳じゃないです。
メンバーや事務所側がどのように主体的に楽曲やパフォーマンスを作り上げていくかが見たいのです。それをメンバーの発言やスタッフさんとのやり取りなどから感じ取りたいんです。

よろしくお願いします。

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