【詩】Catch my voice
この声が届くのなら。
この声は届くのか?
幾度なく繰り返した言葉。あなたもどうやらもしかして?
星の灯りも届かない、歌ももう消えそうなこの東京のどこかの街で、願うように縋ってみる。
あの日を思い出す。
届いた知らない声。
届きたいと思った人。
届かないと諦めたり。
無数の星のように流れ落ちた声のすべては拾えなくても、きみの声は届いたよ。
だからそれだけは固く掴んだ。もう零さないように。
その名を呟いてみる。忘れたくなくて。
この声はどこに届くの?
この声が届く人はいるの?