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詩まとめ

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2020年8月の記事一覧

【詩】Mint tears

Mint tears3部作1作目 どうしてそんなずるいことを言うの。伝い落ちた雫は今になって頬を灼く。 見上げた青天はガラスの様だと思った。 透明だから青が透けて見えて、けれどきらりと鋭くて、この眼に傷をつけるから。 私は夜を待っている。こんなウソだらけのパステルグリーンから解き放ってくれる、紺色に煌めく夜を。それなのにあなたは気付いてくれない。私が夜を待つことも、本当の私はこんな色でないことも。だからあなたは朝を待つ。私が、あなたの好きなパステルグリーンに染まるのを無邪気

【詩】花めく君へ

ドラマ版「アルジャーノンに花束を」観て作ったもの いつからだったか夢を見ていた 枯れた世界に咲く一輪の花の夢 今、その夢の向こう側 枯れた心で咲く一輪の花の夢 「お花になっても君が」 裾を揺らして 続きを言えずに 花に変わり果てるのを見ていた様な 君が散らばる部屋の中 月に照らされ夢を見ていた 花びらの先を紡いでくれる 君の夢