下克上は悪か

先の日本シリーズで、
ソフトバンクが
日本一連覇を果たした。
ソフトバンクは
パ・リーグ2位で
クライマックスシリーズを
ファーストステージと
ファイナルステージと制して、
広島カープと相見えた。
その広島はセ・リーグ1位で
ファイナルステージを
3連勝プラス1勝
アドバンテージで早々に決めた。

以前は、
ペナントレースを制した
セパ両リーグの優勝チームが
ガチンコでやりあう
図式ではあったが、今は
クライマックスシリーズが
導入されており、見方に
よっては厚みを、
又は薄っぺらさを
ポストシーズンに与えた。

今シーズンは、
セ・リーグの3位争いは
もつれにもつれた。
全4チーム
(巨人、横浜、阪神、中日)に
最終盤まで可能性は
残されていたものの、
負け越し又は貯金借金ゼロの
上位チームとしては
芳しくない戦績での
プレーオフ進出と
勝ち上がって、よもやの
日本シリーズ進出などは
1位2位チームのファンにとって、
気持ちの良いもの
ではないことも確かだ。

短期決戦には
短期決戦なりの戦い方や、
チーム個々毎に
経験値(慣れ⁈)や特性とか
相性もあるし、
クライマックスの2ステージや
日本シリーズで下位上がりの
チームが同リーグ内でも、
セパ両リーグの1位
対2位又は3位、
或いは2位対3位。
今回はしつこいようだが、
パ・リーグ2位ソフトバンクが
1位西部を破り、
セ・リーグ1位広島を破って、
2年連続の日本シリーズ
制覇に輝いた。

今年度まで6年連続で
パ・リーグが日本一の座を
守っている、
10年では8対2、
直近15年間では12対3
と一騎打ちの舞台で
これな訳で、そもそも
パ強セ弱(パ高セ低?)は、
交流戦でも叫ばれているし、
リーグ間の戦績で
セ・リーグ勝ち越しは
2009年のみで、
優勝も12年、14年巨人と
今年のヤクルトの3回のみ。

優勝がモノを言うなら、
一戦一戦で他球団を
玉砕してきた地力を、
シーズン中か否かに関わらず、
見せて勝てばいい
だけの話であるし、
優勝チームの実力とは
本当は空虚であると、
態々示しては自分で
自分の首を絞めていて、
応援チームをファンは
愚弄すらしているかも
しれないことに気付かないのか。
いや、そんなことには
構ってなどいられない程に、
悔しさや怒りや歯痒さと、
強いチーム愛が
そうさせているのかもしれない。
しかし、それでも、
墓穴を掘る行為は
控えるべきだし、最早、
システムに順応して成果を出して、
ペナントレースと
クライマックスシリーズ、
日本シリーズは全くの別物でも
あるという考えを持つべきだ。
リーグ3連覇の広島の
ポストシーズンを
振り返っても分かるし、
クライマックスシリーズ
導入以降の下克上からも、
プロ野球ファンの方々は
ご存知かと思われる。
ぶっちぎりのリーグ優勝を
果たして、ペナントレース
前半の交流戦も優勝して、
日本一になることもあれば、
リーグ優勝イコール
日本シリーズ進出ではない
こともあり得る
フォーマットだと
淡々と粛々と受け入れる
しかないのが現状だ。

悪ではないのが、
個人的な思いだが、
下克上嫌悪派の言い分を
理解できないことはない。
このシステムの不完全性が
話題に上がると、
応援球団が下克上しても
或いはされても、
腑に落ちないことは
益々これから、
大きくなる一方だろう
という心配も事欠かない。
一つ一つを分解した時に、
短期決戦は各ステージ
別物でリズムや勢いも
頗る重要、
クライマックスシリーズの
システムへの理解、
セパ両リーグの不均衡
(パ・リーグ2位は
セ・リーグ1位よりも
強いことは
不自然なことではない⁈)。
これらのハードルなどを
突破しないことには、
日本一到達には覚束ない
ということだけは、
ハッキリしている。

不利な点から如何に
上手くやり過ごすのか、
強さを示せるか、
勝者が強者だとして、
より多く勝てるのか。
考えたところで、
やはり、勝つしかないと
結着するのが関の山で、
いつまでも不平不満を垂れて、
勝機を活かさない手はない。

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