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読書感想文 ハシエンダ マンチェスター・ムーヴメントの裏側

https://www.amazon.co.jp/ハシエンダ-マンチェスター・ムーヴメントの裏側-ピーター・フック/dp/4781605818/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1520852738&sr=1-1&keywords=ピーターフック


著者はピーター・フックさん、という80年代のイギリス、マンチェスターで活躍したニューオーダーってバンドの方です。

バンドの成功から、ハシエンダ、というクラブ(ライブハウス)の共同経営に参加して、倒産するまでの経緯がまとめられています。


どのエピソードも面白おかしく書かれており、これを読むとド素人がクラブ経営しちゃダメだよ、ってことがよく伝わってきます。

詳細は本を読んでいただくとして、僕が好きなエピソードについて。

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ハシエンダとニューオーダーは、当時、同じくイギリスで活躍していた

シャム69


というバンドを自分たちの隠れレコーディングスタジオがあるイビザに招致します。

目的はもちろんライブの敢行。


ピーター氏は彼らの大ファンであり、ライブを成功させるために

「最高にワイルドな夜にしよう!」

と、鼻息荒くお互い気合を入れ会場に向かいます。


到着して、バーで軽くお酒を飲みながら時間を潰すわけですが、シャム69の出番は明け方。なんとなく過ごして、ようやっと午後9時。まだまだ夜は長い…。

そのうち誰かが

暇な時間を有意義に過ごすべく、とても楽しくなるクスリをみんなで飲んで騒ごう!

と、メンバー共々にEというクスリを振る舞い始めます。


そこからみんながハイパー元気になってしまい、バーはカオス状態。


スタジオオーナー「ここから歩いて帰るよ」
ピーター「ここからスタジオまで、20キロはあるんだけど…」
オ「かまわない。歩いて帰る。どっちに歩きゃいい?」
スタジオとは逆方向を指差し
ピ「あっちだぜ、友よ!」


誰一人、まともな会話ができない状況で、シャム69の出番(午前3時)を迎えます。

もちろん、彼らもハイパー元気なのは例外ではなく、その時点でまともな会話が出来なくなっていました。立つこともままならない。

ピーター氏はそんなシャム69のことを置き去りにし、スタジオに帰ってしまいます。

そしてライブは想像通りの結果に…。

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ハシエンダやニューオーダーは、世界的にロック、クラブミュージックに貢献したことで知られていますが、この本を読むと、本当ロクでもない連中だったようです。


ただ、そんな彼らだからこそ、多くの若者が魅了されてしまったわけで…。

かくいう僕もその一人です。


#neworder #sham69

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