父ちゃんは困ったちゃん
父は数年前に他界。
酒が入ると前後不覚になり、奇異な行動、発言をするため、小さい頃は毎日彼に怯えて暮らしていたように思います。
自分が幼稚園のとき。
親族の集まりがあり、祖父宅での宴会中、事件は起こりました。
例のごとく父は泥酔状態となり、ふとしたきっかけから他親族と口論に発展。
「ぶっ○してやるー」
と、大声でわめき散らし、取っ組み合いが始まりました。
ちょっとした乱闘騒ぎになりましたが、祖父が止めに入って、なんとか父を取り押さえました。
「バカヤロー」
吉田茂のバカヤロー解散よろしく、わめき散らしながら父は祖父宅を出て行きました。
皆騒然としていて、乱闘で散らかった部屋を片付けている数分後、玄関から怒鳴り声が…。
「てめえ、この野郎!出てこい」
そこには包丁を持った父が立っていました。
さすがに親族も緊迫し、叔母が警察に電話。
とにかく早くきてください、と、パニック状態になっていました。
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僕の記憶はそこでおしまい。
そこから、どうやって父をなだめたのかはわかりませんが、父は家に帰り、母と兄と僕は祖父宅で一夜を過ごし、次の日からいつもの生活に戻っていました。
大人になった今の視点でこの事件を評価すると、夫婦関係の継続はありえないと思います。即刻離婚すべきですが、当時はこんな話はどこにでもあるようだったので、周りもヤレヤレみたいな感じのようでした。
また、母も所詮、父にそんなことができるわけがない、と、わかっていたのかもしれません。
他にも包丁エピソードはありますが、それはまた別の話。
万が一、サポートがありましたら、拙宅におります、犬とネコに食事を与える一助とします。