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社内研修

今年も当社で採用された19年度の新卒者社員の社内研修で埼玉から社員が来村しました。
18年度に採用された中途採用者、それと先輩社員の中からは何人かの有志も参加し、総勢7名の参加です。
普段、農作業とは無縁の若者に農業を通じて何を学ばせるのか?
彼らは別に農家になりたくてもちろん当社を志望したワケでは当然ないし、むしろ農業に関することなんて考えたこともないだろう。
そんな若者たちのために研修としてきちんと成立するようなプログラムを作り込むのは、毎回ながら頭を悩ませるものです。

今回の作業内容については田んぼと、畑のワークを取り込んでみた。
普通に考えれば、「これって社員研修という名目をうまく使って、ただ重労働を課してだけじゃない?」って思われても仕方がないことだろう。
慣れたほんまもののプロにとっても楽な仕事ではないことなのであるから、当然素人で初めての体験の彼らにとってみても、その作業は辛くなくはないはずなんです。
今回は、休耕田だった田んぼを耕し、クロ塗りをして田んぼに水を張るところまでの作業です。
これがなかなかタフなお仕事です。

耕運機をコントロールする手がぶるぶると震え、水に足を取られながらよたよたと進む姿を見るのは正直に言って楽しい。
いじめたいワケではないが、「うわー」だの「キャー」だの悲鳴を上げながらこなす彼らの姿を見るのは、申し訳ないが正直に言ってやっぱり楽しいものだ。

作業もスケジュール通りに終わり、2日目の午後は座学を取り込んで普段ではあまり話をしないようなことの内容にも触れて話をしてみた。
尽きるところ、この機会を通じて僕自身が彼らに伝えたいことって一体何なんだろう...か?
そんなことを前の日の眠る前に考えつつ、お話しした内容は、農業から学ぶ「単純作業に知恵と工夫を」という内容だった。

クロ塗りは何のためにやる?
田んぼの経験者なら直ぐにでも答えられることだが、簡単過ぎてその目的を忘れることがある。
この作業の目的を理解し、更に工夫をすることで単純作業に磨きを掛けることが大事でこれは普段の業務でも、農業でも本質は同じだ。
目的が分からずクロ塗りをするという作業だけに没頭すると、それは目的を果たさないただの泥遊びに終わってしまう。
知恵は、それを考えアップデートすることだ。
どこまで伝えることが出来たのかは分からない。
但し、普段の生活に戻り日常の仕事に戻ったとき、この時の田んぼのことを思い出して貰えればそれは一つの成果なんだろう。
無事、スケジュールを終了することができた。

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